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【読書感想文・この国の冷たさの正体(和田秀樹 著)】カクアルベキを押し付けないためにできること

 本めっちゃ書いてるよな、どこにそんな時間が!?と思っちゃう和田秀樹氏。今回は、少し古いですが、「この国の冷たさの正体」をAudibleで聴きました。

本書を読んで、

視野を広く持たないとな

と改めて思いました。本書で学んだことをは、

・ 不安の原因は狭い視野(偏った知識)
・ この国は偏った知識の報道で価値観が形成されている
・ 必要な情報は自分で収集する癖をつけよう

です。

自分が不安だった時のことを思い出します。確かにあの時は本当に情報が足りず、視野が非常に狭かったです。自分の中で、

カクアルベキ

みたいなことが渦巻いていて、それに達していない自分が許せなかった。それを反映してか、他人に対して優しくなかった記憶があります。もちろん今でも「カクアルベキ」が頭の中に湧いて出てくる時はあります。だけど、そんな時は、少し冷静になって考えてみる余裕ができました。

それは、自分が「偏った視点で見ている」ことを自覚しているからです。

本書を読んで新たに視野が広がったと思うのは、自死、凶悪事件に対する考え方に新しい物が加わったことかと思います。

メンタル的に不安定になるプロセスなどの知識は入れており、自分や周りの人に対して活用することはしていましたが、それをニュースなどに応用することは考えていませんでした。

本書の中に、ここ10年くらいで起こった事件について、それまでであったら、

許せない、これは極刑でもしょうがない

と思っていた事件でも、

あ〜なるほど。こういう背景があったのかもな〜。確かに許せるものではないが、行動に至った背景を考えると、自己責任だけでは片付けられないかもな。

と思えるようになりました。

タイムリーだな、と思ったのは、「岸田首相叩き」です。政権運営に対して思うところはあるにせよ、叩きすぎではないか、と感じています。

これも、メディアによる偏向報道や、コロナに対する不安が積もって、国そのものが病気になりかけていることが現れれているのかと思いました。

自分も叩くにしろ支持するにしろ、多角的視野(少なくとも自分の興味や専門においては)で今の政治を評価しなければならない、と改めて思いました。

そんなタイムリーな話題を考えても、「良質な情報を自分で取りに行く」ということは本当に大事だな、と痛感します。

正直、情報を取りに行くのは、「自己成長のため」と思っていましたが、「自分の理性を保つため」であると実感しました。カクアルベキをいうのは簡単ですが、それは十人十色であることも十分認識しないとならないなと。そのための情報収集だな、と思います。

最後に、自分の職業の立場から、学生さんにいち早くこの情報収集能力をつけてほしい、と切に思います。特に、現在の就職の考え方は、彼らが30代になった時にはガラリと変わっているものです。この下知識があるかないかで、就職活動自体の感覚が変わり、気負う必要がないことがわかるのに。。。と思います。
 正直、この考え方も、自分の立場からのカクアルベキ論かもしれません。ですが、「いろいろな考え方に触れることで未来は開けるんだ」ということを、若い世代には知ってほしい、と切に思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


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