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厚かったプロの壁
息子で大相撲力士「琴裕将」の新十両の
長い長い一月場所の15日間がやっと終わりました
輝かしい土俵
新十両として臨んだ一月場所でしたが
当初、私は「4番か5番勝てれば上出来」
と考えていました。
過去の新十両力士の成績から見ても
本人の気力体力から考えても「このくらいかな」
と考えたのでした。
とにかくこれまでは1場所で7番の相撲が十両力士(関取)になれば
毎日の15日間、15番の相撲になります。どういう展開になるかは全く予想もつきませんでした。
10日目までは予想以上
こうして始まった初日から10日目までは私の当初の予想を大幅に上回る
「6勝4敗」勝ち越し2つの大健闘でした。
「これは勝ち越しもあるかな」
おそらく私以外の近しい人たちもそう思っていたことでしょう
その矢先、10日目以降は5連敗
結局6勝9敗の負け越しとなってしまいました。
私の従来の予想を上回る勝ち星に大健闘だと思いましたが
やはり序盤、中盤で勝ち星が先行してからの連敗での負け越しは少しがっかりした部分はありました。
体力以上に気力
今場所11日目以降の連敗には、体力以上に気力の部分がでてしまったかな、と思います。
はじめてプロとしてお金をもらって土俵に立つということの大変さ、プレッシャーというものを本人は強く体験させてもらったと思います。
はっきり言って、12日目の徳勝龍関、13日目の高篤山関、15日目の東龍関戦では「ちょっと勝ち目がないかなあ」と戦前から思ってしまうほどでした。
実際、格の違いがはっきり出た内容で相撲にならない相撲もありました。
でも本人は初の15日間土俵に上がり、立ち合いで変化することなく堂々と正面からぶつかりました。
「これでいいのだ」
と思います。
プロの壁
入門以来「関取、十両昇進」を夢見て日々精進してつかんだ関取の座
しかし一方でお金をもらって土俵に上がる大変さを
身につまされた今場所は彼の生涯で忘れることのできない何物にも代えがたい貴重な体験となることでしょう。
来場所はどうなるかわかりませんが、このショックから立ち直ってもう一度更なる上を目指して頑張れるのか
それとも15日の壁が破れず、あきらめてしまうのか
基準がはっきり分かった今、次に向けて努力することでしょう
同じ新十両で勝ち越した「北の若関」は本当に立派だと思います。
途中苦しい場面もあったと思いますが、よく勝ち越しました。
彼には横綱候補としてこれからも期待したいと思います。