お米の育て方④田植え始まってます!
通勤途中に田植えをしてある田んぼが、ちらちらと目に入るようになってきました。
雨が降った翌日の朝って、とってもさわやかで大好きです。空気が澄んだ感じで気持ちいい!
さて、4月下旬から始まった田植え作業ですが、順調に進んでいます。以前の記事にも書いた、種まきや田おこしといった作業も並行しつつなので、農作業チームは本当に目が回る忙しさです。
↓今までのお米の育て方の記事をマガジンにまとめました。
田植えは、ビニールハウスの中で成長した苗を、軽トラに乗せて、田おこしと代かきを終えた田んぼに運びます。
これくらいになったらそろそろ植える目安だそうです。わかりますかね。。(笑)
軽トラから苗箱を運んで、トラクターに載せていきます。
トラクターについている歯車は目印をつける役目があって、次のターンの中心となります。
畔の近くもしっかり植えていきます。トラクターに乗っているのはトライアスロンが趣味のマッチさんです。
田んぼに直接種を播かずに、ある程度の大きさまで育苗するのは
*1つの田んぼでの収量管理がしやすい(芽が出てこない種もあるので)
*雑草との競争に負けない
*水温の冷たさに耐えられる といった利点があるからです。
去年の暮れから入社し今回初の農作業となったへーさんは(本当はヨウヘイさんなのですが、みんなへーさんと読んでます笑)なんとトータルで10キロも痩せたのだそうです。。
田んぼ作業中のへーさん。陽に焼けて精悍な顔つきに。
「いやぁ、before after撮っておけばよかったですねー」なんて笑顔で話してくれるへーさんですが、それだけ春作業は過酷なんですね。。。本当に頭が下がります。
ちなみにへーさんが何をしているのかというと、トラクターの穴を埋めているところです。
トラクターの特性上、田植えは中から植えて最後に外周を植えていきます。下手くそな手書きですみませんが、イメージはこんな感じです。
出入口は1つなので、また戻ってこないといけないのですが、苗を植えた場所を踏むわけにはいきません。2回踏めない。
青い線が移動で、赤い線が田植え部分。へーさんが穴を埋めていたのは、トラクターが通った青い部分です。
ただこれはあくまでの教科書通りというか、イメージです。社長に突っ込まれましたが、こんなにきれいに終わることはないそうです(笑)
田んぼの形はそれぞれ違う。幅も広さも様々。使うトラクターによっても変わってきます。それを計算して、一枚一枚植えているのですね。。
さて、今週末には田植え体験が控えているのですが、お天気と今後の状況で実施されるかドキドキです。わたしも小学生になったばかりの息子を連れていくつもりです。
さて、ここからはちょっとぼやきというか、独り言です。
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気がつけばGWもあっという間に過ぎ去り、子どもたちも学校に行き始め、日々の生活がもどってきました。
といっても、今までの「いつも通り」とはいかないようですね。
稲ほ舎のある石川県でも県独自の緊急事態宣言が発令されました。地理的な移動は難しい昨今ですが、それでも農作業は続いていきます。
季節は移ろっていくし、待ってはくれません。
GW中にひどい雨の日がありましたが(5/2だったかな?)時間や人員の制約上、その日しかできない兼業農家の方が、トラクターに乗って作業をしている姿が見られました。今しかない。そんな風にして、田んぼを守ってくれているのだと思います。
わたしは、埼玉育ちで回りに田んぼはあったけれど、それが遊び場かと言われるとそうではありませんでした。自分と同世代の社長が、子どものころに当たり前に目にして、捕まえていた田んぼの生き物(木が近くにあるところでは、なんとクワガタもいたそうです)は、わたしにとっては身近ではない生き物です。
田んぼは目に入っているけれど、ただの風景でしかないし、お米だってスーパーで買うものという認識。お米を作ってくれている人のことをを思い浮かべるなんてありませんでした。
お米が田んぼから収穫できることは知識として知ってはいても、それは教科書で習うのと同じレベルで、田んぼの風景と毎日食べるお茶碗に盛られた米粒たちは、リンクしていませんでした。
でも、縁あって稲ほ舎で働いていて、自分が学んだことをこうやって発信をしていくことで、少しでも食卓と地域の田んぼの風景が繋がってくれる人が増えたらいいなと思っています。
多くの人に実際来ていただいて、生身の稲ほ舎を感じてもらえるのが一番ですが、それもなかなか難しい今。こうやって投稿を読んでくださることで、気持ちや時間の層をまたぐような、そんな軽めの散歩ができるような言葉を、少しでもお届けできたらなと思っています。