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アウトプットの効用と練習

アウトプットが苦手である。

インプットしているほうが楽だし、インプットした後は内容を自分の中で整理することももせず、なんとなく感覚的に「楽しかった」とか「面白かった」とか思って終わりである。でも、そうするとそのうち忘れていってしまう。

基本的に過去のこともあまり覚えていない。これまでのことを振り返ると、たぶん楽しかったこともあったはずだけど、詳細は思い出せない。中学、高校はなんとなく辛いことのほうが多かったので、おおまかにそういう印象になっている。だけど、校庭に馬が入ってきたり、厳かな雰囲気の集会で校長先生の携帯が鳴ってみんな笑いをこらえたり、小さなことを数えれば愉快なことが沢山あった気がする。

私はとある芸人さんが好きなのだけど、学生時代の話を昨日のことのような温度感で話す様子をみていていつも憧れてしまう。読んだ漫画の内容もこと細かに話す。それがきいていてとても楽しい。

それと最近、急に意見をきかれても答えることができず、あとで「あの時ああいえばよかった」と後悔することがある。そもそも、少数派の意見なんじゃないかと自分で判断し、その場にあわせて意見を引っ込めてしまうことが多い。特に、恋愛や結婚の話、年齢の話やそれにからんだ冗談が苦手である。履歴書なんかもとても書くのが苦手だしいわんや面接をや。

そういったことをなるべく少なくするために、頭の中を言語化をするということを少しはじめてみた。きっかけになったのは、この本。

筆者のphaさんは長年ブログを書いている。自分がもっといろいろなことをわかりたいからというのが文章を書くことの最大のモチベーションだと書いてあった。頭の中であやふやに思っていたことが、文章に書き起こすことではっきりしたものになる。また、過去のブログを読み返すと、自分がどういう思考を辿ってきたか、どういうことに興味を持って生きてきたのかの変遷がわかるとのこと。

書く時のコツは、いきなり大きいものを作ろうとしないこと。「それが良いか悪いか考えない」で、とにかく気軽に思いつくままにやる。

そうした「軽いアウトプット」の積み重ねで、仕事のアイデアや長い文章などの「重いアウトプット」につながっていく、ということであった。これなら、私にもできるかもしれない、と思ったのだ。


いざ書き始めると、「これでいいのか」といちいち自分つっこみが入る。でもそれだと埒があかないので、とりあえず「うんうん」と自分を肯定しながら全体を書いて、最後にパパっと感覚的に見直すことにした。

スモールステップ。できることをする。自然にできるやり方で。苦手な方法でやろうとしない。

とりあえず、そんなことを心掛けながら、たんたんと続けることを目標にしてみた。そんなに正しい方法ではないかもしれないけど、数をこなすことでみえてくるものがあればいいな。

それにしても、みんなのnote、本当に面白いなあ。無限に読めちゃう。

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