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趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.119 読書 夏見正隆「荒鷲の血統: スクランブル」

こんにちは、カメラマンの稲垣です。

今日は読書 夏見正隆さんの「荒鷲の血統: スクランブル」についてです。

航空自衛隊が戦う「スクランブルシリーズ」の第11弾。

アメリカ空軍の世界最強のステレス戦闘機F22 vs 敵側の謎のパイロット「牙」。

ほとんど米軍と牙とのドッグファイトでこの本は占められている。

シリーズものだからこそできる芸当です。

本として単体ではこの本から読んだ人は訳がわからないでしょう。

全部空中戦ですからw

前回なぜ米軍が日本の自衛隊と戦競したのかが、この話でわかります。

そう、前回の前日弾。

このスクランブルシリーズは、現役パイロットが作者なので、ドッグファイトはとてもリアルで迫力があります。

どちらかというと、地上の人間関係や政治などはちょっと荒唐無稽なんですw

なので自分的には今回は結構面白いです。



物語は、中国が南シナ海に人工島を作って大規模な軍事施設を作っている。

何度も衝突を繰り返しているベトナムが極秘にその基地を攻撃しようとしていた。

米軍はその作戦をサポートする。

世界最強のステレス戦闘機F22で作戦海域に向かったアメリカ空軍だったが、

正体不明の戦闘機の攻撃を受けてしまう。

ベトナム空軍は全滅し、F22まで襲ってくる。

果たして結果は・・・。



もう、空中戦ばかりであらすじも短くなってしまった。

けど良いんです。

シリーズものですから。

好き勝手やってください。

シリーズファンはもうとことんついていきますから。

印象的なところは、このシリーズでGスーツ(耐Gスーツ)はよく出てきます。

P.123 
反射的に、ガブリエル・エリスは右手の操縦桿を引き、同時に右ラダーを踏み込んだ。ぐんっ、と下向きGがかかって星空が斜め左下へ流れる。
くっ・・・・!
途端に血が下がり、顔面が涼しくなる。
下半身を締めつけるGスーツがプシュッ、と自動的に膨らんで血液が下がらぬようにサポートする。

すごい!血液が下半身に移動して脳に十分な酸素を供給できなくなり貧血で失神しないように、浮き輪のような構造で圧縮空気を自動的にスーツへ送り込んで圧迫する。

訓練を積んでいない人間は6G程度で失神する。

戦闘機パイロットはGスーツがない状態で8Gまで耐えるようにトレーニングするそうです。

このシリーズ戦闘機の名前やこういうマニアックな装備について知れるのが楽しいですね。

今日はここまで。



どういうことだ。
わたしなら。自分ならば、北北東へ向かう旅客機の腹の下になど隠れない。
絶対、隠れないーーーー
(・・・・・・・・)
目をつぶる。自分ならばどうするか考えよ。
空戦をする時は。もし自分が敵だったらどうするかー?どう行動するか。
敵の立場になって最善の方法を考えろ。
/P.248「荒鷲の血統: スクランブル」より





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