趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.152 読書 夏見正隆「ゼロの血統: 南京の空中戦艦 」
こんにちは、カメラマンの稲垣です。
今日は読書 夏見正隆さんの「ゼロの血統: 南京の空中戦艦 」についてです。
「スクランブル」シリーズの主人公たちの祖父の時代を描く「ゼロの血統」シリーズの第三弾です。
日中戦争の頃、南京を舞台に帝国海軍パイロットの活躍を描く。
完全にフィクションで、歴史に忠実ではない。
自衛隊が戦うスクランブルシリーズも、戦闘シーン以外はかなりフィクション。戦闘シーンはかなりリアルですが。
この「ゼロの血統」シリーズもプロペラ機の飛行機のシーンはなかなか良い感じ。
逆に自衛隊じゃないからちゃんと戦える。ただそれ以外はかなりフィクション。
あくまでもエンターテイメント、ある程度日本の近代史を、第二次世界大戦の歴史を知った上で、楽しんだら良いですね。
歴史を全く知らずに、子供が読むと、ちょっと歪んだ歴史観になりそうで心配です。
まあ、そんな心配は置いておいて、
この零戦が活躍するシリーズも冒険談でもありエンターテイメントして楽しいです。
まだまだシリーズは続きそうですね。太平洋戦争が終わるまで続くのでしょうか?
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物語は、太平洋戦争前の日中戦争、南京が舞台。
日本軍の攻撃目標は蒋介石が率いる南京城。
帝国海軍パイロット鏡龍之介に極秘命令が下った。
それを待ち受けるのはアメリカの義勇軍の戦闘機乗り。
そして天気が荒れる雲の中にドイツ軍の秘密兵器の飛行船が待ち受ける。
日本と中国の戦いに欧米の列強も虎視眈々と狙っている。
壮絶な空中戦の末、南京城に迷い込んだ龍之介は恐るべき策略が進んでいたことを知る。
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パイロットの龍之介は猟師の息子で勘が鋭い天才で、まるでガンダムのアムロのように勘で敵の気配を読み戦っていく。
そして敵も最新鋭の赤い飛行機。
もう良いのでしょうかw
良いんですw
P.150
宙返りの軌道の頂点近くで、気配は左右二つにーー。
(分かれた?)
眉をひそめる。
雲中で密集編隊が解かれ、片方ーーつき従う方の気配が横へ分かれる。左方向へ。
どっちが弱い獲物だ・・・・?猟師がまず狙うのは弱い方の獲物だ。
左へ行け。
(そうだ)
P.672
後ろだ。
また<勘>が教える。
(わかっているさ)
龍之介は、だがそのまま道路の真上を、兵陵へ上るように突き進む。
後ろから来る。
背中に感じる。
真後ろ、上方。さっきの紅い奴か。
アニメ好きなんでしょうね〜。戦争冒険アクションで、メカが出てきて、パイロットは天才で、敵も最新鋭の飛行機で、もちろん美少女も出てきますw
リアルじゃなきゃダメだとか、歴史や事実に忠実でなければダメだとか、
もう良いんです。
楽しんだもの勝ちです。
荒唐無稽の作品ですが、やっぱり読んでいて面白く、結構好きで、スクランブルシリーズ14冊、ゼロの血統シリーズ2冊、とここまで付き合ったので最後まで追いかけます!
今日はここまで。
「もうじき皇紀も2600年だ。採用されれば、あの機の呼び名は<零戦>か」
P.681「ゼロの血統: 南京の空中戦艦 」より