『フラッシュダンス』と『サタデー・ナイト・フィーバー』
『フラッシュダンス』『サタデー・ナイト・フィーバー』を映画館で観る。共に未観だったのでこういう企画はありがたいです。
1983年公開『フラッシュダンス』
1977年公開『サタデー・ナイト・フィーバー』
古い映画を観て、古さが障壁になることはほぼないのだけど、『フラッシュダンス』はくっきりと古かった。80年代臭がすごい。MTV的スタイルと言われるけれど、ぼくはカラオケ映像を連想しました。つまりはフラッシュダンス的亜種としてカラオケ映像も80年代の系譜なのかもしれない。
『フラッシュダンス』は賞味期限が短いために古さが魅力になっておらず、ぼくが好きな映画ではなかったけれど、その分、時代性が鮮やかな「その時の作品」だったんだろうな…と思いました。真夏のソフトクリームみたいな。
一方、『サタデー・ナイト・フィーバー』は古さが魅力になっていました。フェイバリットではないけれど、嫌いでもない。ダンスで成り上がる主人公の映画かと思っていたら、意外と葛藤する青春映画な部分に70年代を感じました。劇中にかかるBee Geesのキラキラした楽曲を聴きながら、久しぶりにノーナ・リーヴスを思い出したり。
共にダンスを切り口に青春期を描いた映画でしたが、「俺はもう馬鹿とはつるまないぜ」と最後は社会に入門しようとする70年代『サタデー・ナイト・フィーバー』と、「夢は叶う」の甘い呪いで御伽噺のお姫様的に主人公を描く80年代『フラッシュダンス』の対比が面白かったです。