BtoBのためのWebコンテンツの考え方
「Webコンテンツをがんばりたいのですが何から書けばいいかも分からず…どうしたらいいですか」といったBtoB企業様からの相談が最近増えました。コンテンツを考える際にぼくが一番やりたくないのが「何となくのアイデア出し会議」です。あんな不毛な時間はない。BtoB企業がWebコンテンツを考える際にまず重視すべきはアイデアではなく、「自社がこれまでやったこと」の棚卸しです。記事を書きもしない部長が嬉しそうに変なアイデアを出してきたらすぐゴミ箱に入れること。あなたの会社がやったことをユーザーは知りたいし、これまでやったことが価値なんだから。部長の思いつきに興味がある訳じゃない。
コンテンツを考えるためのシート
なので、そういったご相談用にこのようなシートを用意しています。縦軸が「自己視点/他者視点」で横軸が「過去/未来」です。
これを見ながら、これまでやってきたことでコンテンツにできそうなことを分類してきましょう。自分たちで語るのか。顧客に語ってもらうのか。ファクトを語るのか。将来を語るのか。今の自分たちがコンテンツにできそうなことが見えてくるはずです。その実現可能性が大切です。やれるかどうかも分からないアイデアなんていりません。文化祭じゃないんだから。
記事テーマをシートに分類した例
上記シートに記事テーマを分類してみたものがこちらです。事業形態によりますが、基本的なことはこれでカバーできると思います。
意外と皆さんやらないのが「同業対談」と「市場分析・トレンド・業界インタビュー」です。自社のことしか書かないといずれ限界がきます。ユーザーは「この会社のことが知りたい!」といつも思っている訳じゃないですし。取材の目を社外に向けることは将来的に有効だと思っています。
社内エピソードを活用しよう
また、コンテンツを考える際にだいたい見逃されるのがエピソードの活用です。エピソードとは「コンテンツ以前のもの」を指します。「お客様に〇〇と褒めてもらった」とか「システムを導入したら社内からの評判がすごくよかった」「新しいWebサイトを見た家族から◯◯だねと褒められた」など、日常で聞く些細な一言です。これは営業部だけに限らず、販売、開発、経営、総務経理など全部門が対象となります。 それ単体ではコンテンツとしてのボリュームが足りませんが、エピソードを集めることでコンテンツのヒントを得る可能性は大いにあります。
つまり、エピソードとはコンテンツの元となる「種」です。問題はこれらエピソードが集積される仕組みがほとんどの企業では存在しないことです。 コンテンツを活性化したいなら「エピソードを集める仕組み作り」が必要です。「どうやって業務に取り入れるか?」を考える必要があります。例えば、エピソードを日報メールで集めるとか、社内チャットによるエピソードスレッドの開始とかです。短文でよいので毎日送ってもらうのが大切です。その集積がコンテンツの大切な種になりますから。
以上、BtoBのためのWebコンテンツの考え方でした。よかったら取り組んでみてください。