自分を手放さない

最近生活に取り入れ始めたオーディブル。
昨日、吉本ばななさんの『幸せへのセンサー』を聴き終えた。

彼女の言葉は、優しいのに、心の核を突いてくる。

ことばを記録する手が止まらなかった。これはオーディブルのオリジナルコンテンツとあったけど、紙の本の出版を強く希望しますAudibleさん!特に第三章はZ世代にとても刺さるんじゃないかと思う。

これからの生活でのお守りになるようなことばはたくさんあったけど、

「自分を手放さない」。

この一言が強く印象に残っている。

SNSで自分の生活で起こったことを逐一ポストしていた学生時代、なんだか自分が空っぽになって手元に何も残らない感覚があったのは、すぐに自分を手放していたからだと知った。自分しか知らないことが大切で、それが全てで、それだけが自分を豊かにしてくれる秘訣だと、ばななさんは言った。

読了しての個人的な1番の収穫は、学生時代にSNS依存から抜け出せなかった原因がわかったことだ。自分を受け入れて愛することが満足にできなかったから、他社から愛されることで自分を保とうとしていた節があった。今思えば、なんて不健康な状態だったのだろう。物差しは常に他者にあり、自分の中には育っていなかったように思う。SNSの中が主軸に近かった生活は数年をかけて抜け出して、今はあくまで生活の一部であるという認識でいる。

生活の一部をSNSにアップすることがあってもいいけど、しない時があることが大事。自分の中だけにある、誰にも犯すことのできない空間を熟成させていく(話の中では‘発酵’とあったけど、私の中では熟成という言葉がしっくりくる)。このスタンス、ちょっとずつ自分のスタンダードにしていきたい。どうしても見えてくるものが全てのように感じてしまうけど、あくまで一面なのだ。

周りの期待に応えるとか、他者への見栄のために続けたこと・始めたことは長続きしないし、これからも何か道が逸れかけた時にはそれは自分の本心から芽生えた感情かと問いかけたい。

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