5回目の転職と5回目の退職と
ちょうど5年前、はじめて「うつ病」という診断が下った。
双極性障害として治療をしていた期間もあったけれど、何かしらの向精神薬を内服して丸5年。
私の社会人歴と病歴の年数はイコールである。5回目の退職の異常さがうかがえるだろう。
先日の精神科の受診で、治療のメインの服薬である「抗うつ薬」を終了した。
大きい一歩とともに、離脱症状がかなりしんどく、毎日本当にやりたいことをして休憩して、の繰り返しである。
いつまで続くかわからない離脱症状が早く終わるのを願いながら、今日もちゃんと生きている。
1.しばらく体とこころを休ませることにした
5回目の退職を決意したとき、実家に帰ろうと決めた。
この5年間、実家とは離れた場所で生活をしていた。
休職、退職、転職、それにともなう転居・・・何度繰り返しただろうか。
気力と体力が奪われて、金銭的にかなり厳しい現状をずっと続けてきた。
金銭的に余裕がない状況を経験したことがある人はわかるかもしれないけれど、心にゆとりが無くなってイライラする。
仕事ができていないときも、収支を把握しようとして家計簿は5年間毎日つけていた。
それもやめた。
いま改めてすべてを無くしたら、全てに疲れてしまった。
「休む」
その正解はまだわかっていないままだけど、実家に帰って環境を変えて一度リセットしたい。
2.メンタル豆腐
転職を繰り返して気がついた事がある。
新しい環境に足を踏み入れると、必ずと言っていいほど「期待される」ということ。
頑張って欲しいから、説明しているんだよ。
新しい仕事を頑張って欲しいからその記念に。
その期待に答えようとして、私はいつも潰れる。
潰れるだけならまだいい。
さらに申し訳なさから自己嫌悪に陥る。
また今回も期待に答えられなかった・・・。せっかく教えてもらったのに。
そこからメンタルが落ち込んでいく。
とことん人付き合いが苦手なんだと痛感している。
そして職場の人間関係だけでなく、自分の近い関係にある家族や恋人からの期待すらも自分にはきつかったのかもしれないと気がついた。
でも頑張らなくてもいいんだよと言われると、必要とされてない気がして苦しくなる。
むしろ「どうせそんなの成功しないでしょ」と言われるようなことのほうが、期待されていなくていいのかもしれない。
3.やりたいことに手を付ける決意
ずっとYoutubeの投稿をしてみたいと思っていた。
カメラワークの技術もないし、動画編集なんてしたこともない。
できるかできないの話ではなく、単純なやってみたいという思いを叶えるにはもってこいの状況だと思った。
友人にその話をしたら、
「そういうの得意そうってずっと言ってるじゃん。やりなよ。」
強めに背中を押された。
これなら、家族にも期待されなくて済みそうだ。
コーヒーの勉強もしたいから、アルバイトはカフェでやろうと思っている。
実家には甘えに甘えるので、お金は入れない。(正確には入れられないだけど)
自分の携帯や化粧品、少しの贅沢のための稼ぎがあれば生活はできる。
ヨガインストラクターの資格もほしいから、2年の間に必ず取得する。
アラサー社会人として仕事そっちのけであることがどうなのかは、賛否両論があるかもしれないし、否定的な言葉をかけてくる人もいるかも知れない。
人生をやり直したいとずっと思ってきたけれど、やり直すではなくて、行き方を変えてみる。行き先に対して何通りのやり方があるかは試してみないとわからないから、できるだけ試してみる。
人間が水中で一生を暮らせないような、イルカが陸で暮らせないような、向き不向きを見出すのにわたしは時間がかかっているだけだから。
4.前向きに考えられるように
抗うつ薬を飲まなくなって、約2週間が経過した。
抗精神病薬に分類される薬もごく少量併用し、抗うつ薬の強化をはかっていた。
単体で飲むには少量すぎて効果がないのでは?と勝手に自己中断をした。(絶対に真似はしないでほしいです)
昔、母親が健康な娘を病気だと思い込ませて、薬を投与し続けて車椅子生活を送らせているという事件(海外かな?)があった。
その娘はいわゆる不定愁訴で悩まされていた。
5年間内服を続けていた私は、その娘と同じ状況だったのかもしれない。
この2週間体調がいいし、よく眠れる。
朝起きる事もできる。
これまでの昼夜逆転が嘘だったかのように、生活リズムが作りやすい。
頭痛には頭痛薬が効果的である。
腹痛には胃腸に効く薬がある。
でも頭痛も腹痛もないのに、飲む必要はない。
むしろ、必要のない薬の服用は毒である。
薬をやめた。病院も変える。
誰にも期待されないようなやりたいことをやる。
素敵な靴を購入したから、素敵なところへ行く。
やりたいことを見つけるではない。やりたいことやって生活をしてみる。
向精神薬をやめてから、心も体も軽くなった。(体重も減りました)
向精神薬をやめてから、前向きに考えられるようになった。
まだ20代。もう大きい挫折は経験したから、あとは上がっていくのみだ。