校庭から部活の罵声が聞こえる
今まさに、中学校の校庭から野球部顧問の罵声が聞こえてきた。
自分の中学時代を思い出す……。
先生めっちゃドスの効いた声出すじゃん。部員みんな思考停止してるじゃん。未だにこんな先生多いの?
精神は鍛えられるかもしれないけど、その前に心が潰されちゃわないか心配になる。
自分たちの中学時代の顧問は、殴る蹴る、怒鳴る、物投げる、のフルコース。
親達は、自分の子が虐げられるのを辛い想いで見守りながら、それでも子供のためになると信じて、全力で部活動に協力してくれた。
確かに精神は鍛えられた。あんなに厳しくされることは多分、人生でもうない。感謝しているところもある。
接客業でお客様から殴り掛かられそうになった時も立っていられたし、少しくらい上司に怒鳴られても、理不尽だと思えば気にしないことだってできるし、納得できる理由があれば改善しようと思う。
ただそれ以上に思うことがある。
『 自分はちゃんとできているのだろうか。これじゃダメなんじゃないだろうか。』
高校に行っても大学に行っても、社会に出ても子供を産んでも、ずーっと頭の中からこの問いが離れない。無意識に自分はダメだと烙印を押して、勝手に落ち込んでしまう時間がある。
要するに自信が持てない。行動力に繋がらない。
あんなに委縮させられる必要があっただろうか、痛い想いをする必要があっただろうか。
試合のハーフタイムで、顔を殴られて鼻血を出したのは多分一生忘れない。
自分の楽観的でアホな性格上、(話のネタに使えるわ、オイシイな)という理由で心に残っているだけなのだが、これがもし自分の娘にやられるとしたらどうだろう。途端に許せなくなる。
実際、当時私の母は激怒していた。
しかし、顧問や教育機関に訴えるような時代ではなかった。
怒られて委縮してしまう要因は、生まれつきの性格だけではないはず。
怒らない体育会系の活動、もっと広まって欲しい。
怒られないほうがもっと成長できるはずと信じたい。