見たい光景
私には何度でも一緒に食事をしたい女性がいます。
正直なところ、私は「食」に対してあまり興味がありません。
勿論好きな食べ物はありますが基本「不味くなければいいや。」程度で日々食事を摂っています。
その女性とは月に1、2回食事をするのですが、私はこだわりがないので彼女へ何が食べたいかを聞き、数店捕をピックアップしてその中から選んでもらうようにしています。
当日店に行き、席に座ってしばらくすると料理が運ばれてきます。
その時に彼女は必ず料理の写真を撮ります。
この行為を「行儀が悪い」と言う人もいる、ということを聞いたことがありますが自分はそうは思わず、料理を楽しんでの行動だと思っていて「無邪気だなぁ」と思って眺めています。
食べ始めて、彼女は「おいしい!」と言います。
私も食べて「おいしい!」と言います。
今では普通ですが初めて彼女と食事に行った時も料理を食べて咄嗟に「おいしい」と言ったのですが、その時は自分で自分の言葉に驚きました。
私は今まで人と食事をしていて おいしいと思っていても、あまり口に出して「おいしい」と言うことはありませんでした。
「何故あの時は言ったんだろ?」
その時は考えてもわかりませんでした。
彼女とは食事の前後に色んな所へ遊びに行ったりするのですが、
いつでも、どこでも楽しんでいる姿を見せてくれます。
私はその姿を見るのが好きです。
その姿を見たいが為に「ここは楽しんでもらえるだろうか」と考え、「色んな所へ連れていきたい」と考えるようになりました。
一緒に食事をして「『おいしい』と言ってもらいたい」と思うようにもなりました。
あの時「おいしい」と言った自分はたぶん、食事を楽しんでいる彼女を見て
無意識に「共感を表現すればもっとその姿を見られるかも」と思い、自分もその言葉を出したのかもしれません。
それに純粋に、彼女とする食事は本当においしくて楽しいんです。
彼女が楽しんでいる光景を見たいのでまた食事に誘いたいと思います。