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【文具エッセイ】文具はめぐる?進化する?

食の好みも生活習慣も、年月の移り変わりと環境の変化によってちょっとずつ変わってくる。けれど、子育てをしているせいなのか加齢のせいなのかわからないけれど、最近昔に戻ってるな〜と思うことが時々ある。
朝食はご飯と味噌汁がいいとか、早寝早起きとか。

そして私の場合、手に馴染む文具も昔に戻ってきたという話。そして主演賞は取れないけれどいい味出している、愛してやまない地味文具の話。


シャーペンよりも鉛筆が好き

シャーペンを好んで使っていたのは10代くらいだと思う。人生において時々訪れる、マークシートを塗りつぶさないといけないシーンで鉛筆に持ち替え、気づけば鉛筆いいじゃない!と小学生のように鉛筆を愛してきた。

そうは言っても年齢が上がるとともに消しゴムで消せる類の文具よりもペンを多用するようになった。そうすると、ケース買いした鉛筆は随分長く共に暮らしている気がする。少なくとも独身時代から持っている。そんな鉛筆をちびちび削りながら愛用している。余計なデザインが入っていない方がいい!と思って買った20代の産物だと思われる、無印良品の鉛筆。


鉛筆と相性がいい無印良品の「らくがき帳」

大学時代のとある必修講義は、毎回授業内容のレポートを提出しなくてはいけなかった。それも、余計な調べ物で情報を付加することはあえて禁じられ、講義で話された内容そのままをきちんと理解しているかチェックするという目的で課されるレポートだった。講義中、できればレコーダーでも持ち込みたいところだったけれど(当時はまだスマホ時代でもない)、とにかく片っ端からメモをとった。その時に役立った文具が、無印の鉛筆と無印の「らくがき帳」。(※無印の回し者ではありません。)

字が歪もうと気にならない。体裁を気にせずどんどん書ける。安いから惜しみなくメモがとれる。いざとなったら破り捨てることもできる。そんな手軽さと、ザラザラした紙質も心地よかった。ノートとは違って縦にめくっていく感じも気に入っていた。これぞメモをとってる!という感覚。このらくがき帳に記された殴り書きを見ながら、いくつレポートを書いただろうか。今となっては、本当に思い出の文具。

当時は100円せずに買えた気がする。デザインと価格を少しずつ変えながらも健在していて現在120円。頼もしいらくがき帳である。

社会人になってからしばらくこのらくがき帳からは遠ざかっていたのだけど、最近ふと手に取り、そうそう!この感じ!となってしまった。書き捨てる、けれども次のステップに進むためには必要なメモをとるのにもってこいなのだ。書き捨ててはいるけれど見返すこともできる。裏紙以上ノート未満のこの絶妙な位置付けにある文具って他にあるだろうか?

無印のらくがき帳にペンは向かない?

ただ、アラフォーの私はペンとの仲もそれなりに築いてきた。最近のお気に入りはサクラクレパスのピグマ05。いいラインがひける。少々太めのラインならぺんてるのサインペン。グラレコに使いやすい。これに三菱のジェットストリーム、ZEBRAのSARASAがあれば大抵のことはなんとかなる。

……が、ジェットストリームはともかくとして、水性ペンの類は、ザラザラのらくがき帳にはまず向いていない。裏うつりもひどいし、そもそもペン先が紙にひっかかる。下手をすれば穴もあく。

無印のらくがき帳にこだわるのならば、やっぱり鉛筆か。そう、鉛筆だって決して悪くはない。悪くはないけれど、今の私は濃いラインをひきたいのだ。ペンでくっきりはっきり書いて、迂闊には消しゴムで消さずにいたいのだ。

そこで出てくる救世主がいる。下敷きだ。

いい下敷きあります

文具屋で何気なく買った下敷きが、ちょっと感動レベルでよかった。

共栄プラスチックのkiwamiライティングマット。

下敷きって、小学生で紙製のものを使うようになって、そのうちガチャガチャしたデザインの入ったプラスチックのものになって、気づけば使わなくなっていった。以降、存在すら意識したことがなかった。

けれどガラスペンを使うようになったこの数年、何か下に敷くものが欲しいと思うようになる。そうは言っても新聞紙とかその辺においてある雑誌とかで代用していた。そんなときにふと見かけ、逆にその攻めた価格設定が気になり買ってしまう。高価とは言わないけれど、思っていた下敷きの価格よりはしっかり高い。

このkiwamiは本当にいい。書き心地が爆上がりする。おそらく外出先でも文具を使うシーンが想定されれば常に持ち歩いている。PCを使う時にはマウスパッドとしても活用してしまうし、とにかく最近の私の傍にはこのkiwamiがいる。視界に入らないと不安になるレベル。マットブラックは見た目にも心地いい。方眼のガイドも何かと便利。

そういうわけで、無印のらくがき帳にもこのkiwamiをはさみこむと、ペンを選ばずなんでもストレスなく書き込めるようになる。最高。

文具の文化は巡りながら変わっていく


はて、ここまで書いてみてふと振り返ると、実に奇妙な組み合わせで文具ライフを楽しんでいるものだなぁと思う。100円そこらの紙の束にその10倍ほどの価格の下敷きを挟み込んだり、そもそも鉛筆とらくがき帳なんていう子ども御用達の文具に惚れ惚れしたり、そこに釣り合わないようなペンを持ち込んだり。そもそもこれだけPCだスマホだと使いながら、手書きへのこだわりは深まるばかり。20年前を懐かしんでみたり、下敷きの登場に驚いてみたり。時代も行きつ戻りつ、進んでいく。

自分の中での文具の文化は巡りながら進化している。体感としてはそんな感じ。

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お読みいただきありがとうございます!
このnoteはアラフォー農業専従者・2児の子育て中の私、imoえんぴつが農業以外で自分の看板を立てようとして始めました。イラスト・文・グラレコなどを駆使して見える化≒デザインを広く練習中です。文具好きのアナログ人間。子育て・日々の気づき・文具・キャリアチャレンジ・デザインの勉強・イラスト・はたまたnoteそのものについて……などをテーマにnoteを楽しんでいます。

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