41.インドカレー(米川さんの絵本)
スパイスが沢山入っていて美味いよ。
いっぱい食べよう。
本場インド仕込みだよ。
解説
米川正利:
25歳の時に、順天堂大学が「日本人の祖先を探して」という、チグリスユーフラテスとか大陸をずっと渡ってきて台湾にきて日本に来るというルーツを椿という教授がすごく研究に熱心になっていて。
ちょうどその頃、順天堂大学に私遊びに行っていたんですよね、医学部に。その時の助教授の上條っていう先生が私と親しくて、うちの小屋に来てくれていて。
遊びに行っている時に、インドに行くって、それでそのあとインドからネパールに遊びに行くんだけれどって聞いて。
その上條っていう先生も行くっていうんで
「俺も連れてってください、なにか仕事はないんですか?」と言ったら、「ご飯炊きならある」って言って。
「ご飯炊きでもいいですっ」て言ってね。連れてってもらえるものならと。
インドに3ヶ月居てネパールに寄って、そして帰ってきたという。
で、帰ってきたら、そしたらおふくろが死んでたという、忘れられないです。25歳の時でした。
インドで3ヶ月が終わって、そのあとネパールに行こうってことで、ネパールはその頃はまだ鎖国で入れなかったんですよ。
だけど、ニューデリーでビザをとれば入れるかもしれないって。
そしたらとれたんですよ。
それから自己負担で今度はネパールへ行って。
ネパール。カトマンズだけだったんですけれど、ヒマラヤを見れればいいやって。ネパールは10日ほど滞在して帰ってきました。
インドの研究には、順天堂大学で人達は5人くらい、あと私の6人。
私は食事担当で、3度3度私が食事をつくっていて。
インドでは食事を作ってたんですけれど、インドの現地の大学との両方で共同研究しようとなっていて、むこうの教授と学生もはいってきて、同じ合宿ですからけっこう交流がありました。
食事は別ですけれど、時々、一緒に食事をしたりして。その時インドカレーを教えてもらったんです。美味しくて。「これはいい」って。
そして日本で作って、それで「インドカレーあります」って看板あげたんです。
Saitou:
どういうカレーを作ったのですか?
米川正利:
インドカレー。小麦粉、カレー粉、カレールーは当時はなかったですから。
カレーを作って。
Saitou:
お肉とかいれて?
米川正利:
お肉は当時は高くつくので、サバの缶詰。インドはフィッシュカレーってあるんです。
インドは肉はたべないから。だから野菜のカレーしかなかったんだけれど、時々「フィッシュカレー」というのを作っていて。
「ああ、じゃあ、サバカレーなら」と。それで日本に帰ってきて缶詰で作って。かなり評判よかったんです。
たしかね、山小屋では日本ではじめてカレーだしてたんじゃないかな。
で、皆さんがウチに食べにきて。北アルプスの山小屋なんかとか「あ、これはいいや」ってことで、みんなカレーをわざわざ持ち帰って、それぞれ山小屋でカレーを作るようになったという。
Saitou:
奥深いですね。
米川正利:
それで、そのころ自分でカレーをつくるんだっていうんで、大量にスパイスだけを現地で買ってきたんです。現地でいろいろとカレーつくりを仕込まれたから。スパイスの使い方をわかったから。
そしてそれをやっているうちに日本でも結構本格的なカレーも売るようになった。だから最初に山小屋でつくったのは、俺(笑い)。
インドに行かなかったなら作らなかったです。だから意外とカレーが山でうけたんだと思います。
おいしかったです。それは自慢できたんです。
けっこう辛かったですよ、インドカレーって。唐辛子も使うんですから。
本格的なカレー、そのころは珍しかったです。
だってインドのスパイスを直接使ったんですから、他の方々はあの味は真似できなかったでしょうね。
それまで八ヶ岳などでも、みそ汁とご飯と漬物しかなかったもの。それをカレーという意外と豪華なものをだした。
25の頃、独身時代です。
おまけのお話
Saitou:
結婚する前、本当に料理人だったんですね。
米川啓子:
その頃はね。プロポーズの時も料理も全部僕がやるって言ってくれて。
(笑い)。
米川正利:
。。。(笑い)
Saitou:
すごいです(笑い)。で、カレーには、日本酒ですか? ワイン?
米川正利:
その頃はね、私は酒のまなかったんですよ。
Saitou:
はい? ・・・えっ???
米川正利:
そうです。独身の頃は酒飲まなかったんです。
Saitou:
はじめてお聞きします。いつから(飲むようになったの)ですか?
米川正利:
結婚してからじゃないかな。
もともとは、飲むにも経済的にもお金かかるし。だから飲まない人だと山小屋来る人達、皆思ってたんですよ。それがいつの間にか飲むようになって。
飲めないということでなく飲まなかった。
Saitou:
そうですよね、いままでのお話お聞きして飲む雰囲気のお話ではなかった。
米川正利:
そう、飲む雰囲気の小屋ではなかった。
(36.フルート奏者がきたに登場の)富山の人とか来る頃から飲み始めて、ですね。
それまで飲まなかったのに、のんべえ小屋になっちゃったんです。
朝から飲んでたもの。
Saitou:
結婚したのが大きかったんですね。
米川正利:
はい。それまでは飲んでいたら仕事できなかったから。
結婚前も飲めば結構飲んだ。じいさんも、おやじも飲んで。
Saitou:
たけきさんも飲めますか?
米川啓子:
強くはないけど、おつきあい程度は。
米川正利:
息子たち全員飲めますよ。
米川さんの絵本校正中、引き続きよろしくお願いいたします。
おはなし絵:Yonekawa Masatoshi
共著:Yonekawa Keiko , Saitou
※この記事は米川さんの絵本proofreadマガジンに掲載中です
追伸
#カレーにこれ入れる with 農林水産省
が2023年3月お題募集ありましたのでエントリーをしておきます。
今はカレールーができ、とても便利な時代になりました。私はカレーにナスを入れて食べるのがとても好きです。そして辛い時は牛乳で薄めて薄い時は小麦粉を水に溶いていれます。一般的な回答にしかなっていませんが。
レトルトカレーも我が家には常備しています。
野菜がたっぷりのカレーが好きです。お肉は牛はあまり食べつけていませんでしたので豚肉さんをよく痛めて肉の臭みも悪を捕る時になるべくとばしています。でもキーマカレーは美味しくて好きですが、これはもっぱら外食です。カレーの話は皆なにかしら語れるのではないかと思います。
米川さんのインドカレー、食べてみたくなりました。
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