とある一つのメッセージから読み解くこと
【要点】
言葉の間違いかなと思ったら、
実は言葉の間違いよりも大変なことに気付いた。
デジタルデバイスで物事を書いていく場合に
口語で物事を考えていくのではなく、
脳を使い書記言語の文体を使わなければ、
自らの知性の劣化を拡散するだけになる。
こんばんわ。こんにちは。北里明日香です。
今季一番の列島寒波が襲来しています。
私が住んでいる場所も寒いです。
10年に一度の大寒波という言葉通りです。
なかなかこんな寒さはありません。
どうかお身体をご自愛くださいませ。
■ 謎の後輩ちゃんからのメッセージ
さて、とある日の夜のことです。
私のスマホにメッセージが届きました。
それはアルバイト先の後輩の人からのものでした。
すると何か文体がおかしいのです。
「やぶ遅くに申し訳ありません。・・・(以下内容)」
私は、えっ?何これは?となりました。
私はすぐに「夜分遅くに申し訳ありません」とわかったのですが、
違和感を覚えて自分自身でスマホで調べ直したのです。
やはり「夜分遅くに申し訳ありません」で間違いありませんでした。
後輩ちゃんは、誤字をしたのか、本当に間違えたのかは
定かではありませんでした。
その後、大学にてお友達と話している時に、
このような話題を振ったわけなのです。
すると、意外や意外にもこういう事例が多かったということなのです。
「やぶ遅く申し訳ありません」 や、はたまた
「籔遅く申し訳ありません」
というメッセージをもらったという事例もあったそうです。
私は驚きました。
人間ですから、言葉を間違うことはあります。
ただし、ミスとしては致命的なミスです。
私に送るのはいいのです。
しかし、もっと目上である
社員さんに送ってしまったら
どう思われるのかわかりません。
そういう意味合いでの驚きなのです。
■ 言葉を使えない学生達が増えた?!
では、私は、なぜ適切な言葉が使えないのかを考えてみたのです。
私が考えてみて、このような言葉遣いをする人たちは、
口語にて物事を考えていると推測すると考えたのです。
つまり、脳で物事を考えて言語化するのではなく、
話す言葉によって物事を考えていくスタイルといえます。
そう考えると冒頭に例えた
「やぶ遅くに申し訳ありません」という表現に至るプロセスも
わかるのではないかと考えるのです。
口語で物事を考えていた場合には、
「夜分遅くに申し訳ありません」を「やぶ遅くい申し訳ありません」という言葉に対して
違和感を抱かないのです。
なぜなら、「やぶんおそくにもうしわけありません」という
言葉は知っているけれども、意味は分かっていない。
音階として聞いたことがあるので、覚えているからこそ、
「やぶおそくにもうしわけありません」と使えるのだろうと推測します。
それは同時に、脳が間違いチェックする機能を
喪失していることと同義と思われるのです。
■ 口語で物事を考える怖さ
口語で物事を考えるというのは、
文章を打つときに対して、
話し言葉風に書いていくという作業と思われます。
そもそも文章というのを、なぜ書くのでしょうか。
読み手に対して、書き手が伝えたい情報や文脈を伝えたいからこそ
文章を書くと私は考えます。
伝わりやすさというのは書き手の技量、技術にも関わってきます。
だからこそ文章のプロであるライターさんは、
読みやすい文章を書くのです。
さらに、文章を書く時に重要なことは何か。
書き手が伝えたい情報と上記に書きましたが、
それは「脳」で考えることです。
頭で考えて、それを言語化していく作業です。
例えば、村上龍はエッセイでこう書いていました。
「小説は物語の主人公の経験を言葉に翻訳することだ。」
と書いていました。
つまりは、小説は主人公の物語を
言葉という手段に翻訳する作業であるということです。
それには「頭」を使うことはありますが、
口語で考えて小説を書く人はいません。
口語は普通の日常的な生活の中での会話で
用いられる言葉遣いのことであります。
書記言語で使われる文語とは大違いなのです。
よって、書記言語として使うということは怖いということになります。
■ やはり社会問題になるのはスマホ脳・SNS
物事を書く時には基本的には書記言語は文語です。
ちょうどいま私が書いているような書き方です。
口語というのは、話し言葉で書くことです。
インターネットの発達やスマホの発達、
SNSの発達によって、言葉の情報発信が様々になりました。
そもそもTwitterで140文字も書けない人も増えていますが、
You Tubeなどではコメント欄があったりして、
そういったものは口語体が多い印象です。
また、インスタのDMやLINEなどでは口語にて
DMをやり取りします。
それが基本なのですから、当たり前といえば当たり前なのです。
そこからの脳の切り替えができない人が多くなった。
というよりは混同してきている人が多い印象です。
文語と口語の違いや、単なる教養の無さもあるかと思われます。
私は何度もエッセイで勉強をしよう、教養を身に付けよう、
時代に合わせた生き方をしようという内容を書いています。
しかし、時代に合わせた生き方として、
「藪遅くに失礼します・・・」とは書きませんし、
推奨もしません。
教養の無さを自ら拡散しているだけです。
いろいろ書きましたけど私自身も気を付けないといけないと
思った次第です。
でわ。
北里明日香(Asuka Kitazato)
2023/01/24
23:41
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