【猫とRICOH GR1】〜自家現像はカレーに似ている?〜
「写真をつくること」のもう一つの軸
昨今、フィルムカメラやカセットテープなど、リアルタイムでその隆盛期にいなかった若い世代の方たちの間で、一部俄かに盛り上がりを見せているそうで。
もし、フィルムカメラで撮った写真が好きならば、是非自家現像にチャレンジして頂きたい。
自家現像は、薬品の調整、温度管理、現像時間の調整諸々、自分の所作次第で最後、フィルムにどう映し出されるかが決まります。
つまり大それたことを言うと、今回初挑戦してみた結果、写真で表現する軸がもう一つ増えたように私には感じたのです。
x軸が撮影のプロセスだとすれば、y軸に現像のプロセスを置くことで、自分の表現や感性が3次元的な奥行きを持つイメージ(なんのことやら)。
フィルム写真好きの方々はきっと、ただ写真を撮りたいのではなくて、フィルムだからこその表現に魅了されているのだと思います。その楽しみ方がまたひとつ増えると考えるだけでもアガりませんか?
そう考えると、フィルム写真て陶芸に似てるような。
ろくろの技術(撮影)と、窯入れの加減(現像)で、焼けてみないと出来がわからないところとか。まあ職人さんなら既に出来上がりをイメージできてしまうんだろうけど。。。
一方、デジタル写真は絵画に近いのかな。レタッチや写真加工なんかは自分のイメージ通りに筆を進めていくのと似ているなと感じた次第です。
(※あくまで個人の感想です)
失敗も楽しむ心の余裕も。
これから自家現像をチャレンジしたい人が覚悟されたほうがよいこと。
私が感じたのはただ一つだけ。それは、
失敗のリスク。
当たり前ですが、どれだけ自分でいい写真が撮れたと思っても、現像作業のミスで台無しになるということ。。。そしてビッ○カメラに出したときのように安定した出来上がりを目指すには、個人差はあれどおそらく時間が必要だということ。
写真屋さんに出す現像コストを気にして自家現像を始める方もいらっしゃるでしょうが、私のような初心者は「歩留まり率」を考えた場合、コスト面の有利性はあまり期待できませんでした。それでも割安ですけど。
今回の現像も失敗はたくさんありました。↑↑↑の写真や、見出し写真もリールにうまく巻けず、フィルムに折り目(白っぽい線)が入っちゃってます(泣)。
それでも、この朝日を浴びる「家のヌシ」感がたまらないのです!
「X」ポーズの白い手袋がたまらないのです!
窯から取り出すや否や、「気に食わん!」と焼き物を叩き割ってしまうような、職人の矜持は持ち合わせておりませんので。
「次はこうしてみよう」とワクワクするくらいのスタンスで、今は楽しめています。
自家現像のススメ
私史上、2大「どういう仕組みで出来上がるのかが、全く想像できなかったモノ」
且つ、2大「とりあえず見様見真似でチャレンジしたら、思いの外出来て感動したモノ」
と言えば、
◎ルーをイチから作ったカレー⇒ほぼスパイスと塩だけで「カレー」味が出来上がることに感動
そして、
◎フィルムの自家現像。
見ず知らずのスパイスを買い揃えていくところなんかは、その存在すら知らなかった現像用品を調達するのに似ている。
事前にレシピをすっごいリサーチするんだけど、いざ作ろうというファーストアクションまではどうも腰が重いところも。。。
ただ一つ言えるのは、やってみたら意外とフツーにできるということです。
失敗はあれど、きちんとレシピ通りに進めれば、フィルム全部が真っ白なんてことにはならない!…ハズ。
市販のルー(カメラ屋さん)もいいけれど、
魅力的なご家庭の味(自家現像)を作れるように精進したいと思います!
(最後うまいこと言ったつもり)
※はなちゃん寝てばっかりやな