#111【Ilsa'sJukebox】no.7 秋のドライビングMusic特集 ~あなたの知らないTANGOの世界~
はい。皆さま、こんにちは。今回の三連休は絶好の行楽日和となりましたね~♪ 私的には、絶好の”洗濯日和”なわけですがw
【リンク切れ御免企画!! Ilsa's Jukebox】DJ・ILSAです。(介護疲れでおかしくなったわけではございませんw )
本日は、秋のドライビングに驚くほど良く合う、【タンゴ】です。
「え?!」と思われたそこのあなた!! 是非、一度、お試し頂きたい!w
皆様もご承知の様に、タンゴは元々、社交ダンス等に使われる曲ですので、「疾走感」抜群なんですよね。電車の中、所謂、「車窓」を眺めながら聴いても盛り上がります。
タンゴ独特の芳醇なその調べは、まさに、成熟した秋の装い、紅葉を迎える山や夕日の美しい海へのドライビングには、ピッタリです。
是非、お楽しみ下さい♪
まず、タンゴの名曲と言えば、この曲♪
『碧空』アルフレッド・ハウゼ/1954年
こういった耳馴染みのあるタンゴ音楽は「コンチネンタル・タンゴ」に分類されます。「コンチネンタルタンゴ」というのは、「アルゼンチンタンゴ」がヨーロッパに渡り、精製熟成されたものなんですね。
「大陸タンゴ」とか「ヨーロッパタンゴ」の意味で「コンチネンタル」と使われています。(”コンチネンタル”というのは、日本独特の様ですが。)
アルフレッド・ハウゼは、ドイツ生まれの、元はヴァイオリニストでしたが、第一次、第二次大戦の激しい戦禍をくぐり抜け、戦後、「ジャーマン・タンゴ」の王者として、自らのオーケストラ楽団を率い隆盛を極めた、日本でも大変に人気の高い名匠です。
日本では、1950年~1960年代に爆発的にヒットしたジャンルです。ちょうど、私達の世代が生まれる頃、親達世代の「青春の曲」なんですよね。
私の父が、18歳~30歳位のドンピシャ世代で、私は幼少の頃、父の車の中で「タンゴ」に出逢い、よく聴き・・・いや、スヤスヤとよく寝てましたw
そして今は、MCI父87歳(要介護1)を車に乗せる時、父の大好きな「タンゴ」をかけます。
「うわー!!いいねぇぇえぇい!!♪ 素敵だ~!!」と、テンション爆上がりw
所謂、ひとつの「音楽療法」みたいなものですかね。
窓から見える景色と懐かしい音楽に次々と溢れてくる、懐かしい思い出を父は、後部座席で饒舌に語り始めます。(何度も聞いたw そして、音楽が聞こえないw)
続いて、もう一曲、参りましょう♪
『真珠採りのタンゴ』/アルフレッド・ハウゼ
これはねぇ~、「海」なんですよねw
圧倒的な地中海の海岸線を、潮風を切りながら、ゆったりと走る・・・。
つもりで、九十九里浜w
次は、こちらの1曲、もの悲しい調べから、たおやかでリズミカルに変わる変調部分は、どこかで、聴いた方も多いはず・・・
『ジェラシー』アルフレッド・ハウゼ
これは、車のCMでよく起用された曲なんです。(車種忘れたけどw)、トヨタクラウンだったけか、HONDAアコードだったけか・・・、確か、そこら辺w
多分、「タンゴ」と聞いて、多くの方が思い浮かべるのが、この「コンチネンタル・タンゴ」であり、「アルフレッド・ハウゼ」なのだと思います。
さて、それでは、もうひとつのタンゴ、「アルゼンチンタンゴ」との違い、気になりませんか?w
タンゴに魅了された、「タンゴ通」が聴き惚れる、「アルゼンチン・タンゴ」の名曲を聴いてみましょう♪ ⬇️⬇️⬇️
奏者は、なんと日本人🩷
世界でも高く評価されているバンドネオン奏者、小松亮太氏の演奏でお楽しみ下さい。
『ブエノスアイレスの夏』アストル・ピアソラ
アストル・ピアソラは、アルゼンチンが生んだ、バンドネオン奏者、まさに、アルゼンチンタンゴの巨匠と言われています。
お聴きの通り、アルゼンチン・タンゴは、「バンドネオン」が主役となります。「アコーディオン」ではないんです。両者は全く違うもの。
とても演奏するのが難しい「バンドネオン」ですが、このバンドネオンも、実は、ドイツで発明されて、1800年代にアルゼンチンへ渡り、アルゼンチンタンゴの演奏には欠かせない楽器となりました。
タンゴ音楽の歴史は古く、18世紀後半とも言われています。18世紀と言えば、日本はまだ江戸時代、元禄文化が花開いている頃でした。
また、「タンゴ」と聞くと、スペインや南米など、所謂、”情熱のラテン系”というイメージが強かったのですが、実は、質実剛健、お堅い「ドイツ」が、タンゴと密接にリンクしていると知って、驚いたものです。
先に紹介した、タンゴの名匠と呼ばれる「アルフレッド・ハウゼ」は、当時、激烈な軍国主義に走ったドイツの生まれ。
アドルフ・ヒトラーが1933年、首相になった時に彼は13歳、ドイツが敗戦国となった第二次世界大戦時には、25歳でした。
『碧空』『真珠採りのタンゴ』『ジェラシー』などの名曲には、想像を絶する戦禍の中で、厳しい青春時代に揉まれたアルフレッドの、「悲しみ」「失意」「失った愛」・・・そして「再生」「復活」という、大いなる「人生賛歌」への強い矜持が、込められていると感じます。
ドイツと同じ敗戦国となった戦後の日本で、「タンゴ」が広く受入れられたのも、必然だったのかも知れませんね。
そして、それは、私達の親の世代の「青春」でもあり。
こんなにせつなく、こんなに情熱的で豊かな青春時代が、父や母にもあったのだと・・・。
介護の狭間で聴く「タンゴ」は、その事を明確に教えてくれます。
タンゴミュージックは、中央道、東北道、上信越自動車道など、紅葉を楽しめる山坂の多い高速道路で聴くと、ラグジュアリー感溢れる、ゆったりとした大人のドライビングを楽しめると思います。
今日は「タンゴ」を連れて、ドライビングに出掛けてみませんか?w
最後に、とってもcoolな「アメリカンタンゴ」が挿入された、映画の名シーンをご紹介して、締めたいと思います♪
映画『Sall We Dance?(2004年)』- Santa Maria -
この曲は、夜の首都高クルーズにピッタリw
【Ilsa'sJukebox】また次回をお楽しみに~♪
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