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そうだ               佐倉、行こう。             【1館目:DIC川村記念美術館】

今回紹介するDIC川村記念美術館は、館内撮影禁止。なので屋内展示作品の写真はありません。しかしコレクションのうち代表的ないくつかは、美術館HPの「主なコレクション」で画像とテキストが丁寧に公開されています。是非そちらも覗いてみてください。いい感じです。
https://kawamura-museum.dic.co.jp/art/collection/

#caution

先日、佐倉を訪れた。目的は、DIC川村記念美術館国立歴史民俗博物館(歴博)。どちらも初めて。「念願」と言うより、「お伊勢参り」。一生のうち一度は行っとかないと、という位置づけ。


わたしの中で、千葉県佐倉市といえばこの2つ。これに佐倉城址(歴博もその一画に構えてる)を加え3大スポットでもいいのかもしれない(あくまで私見)。


DIC川村記念美術館も歴博も、大物である。ほんとうはどちらも1日1箇所に専念し、終わりを気にせずじっくり味わいたい。とはいえ、佐倉までの往復はかなり時間手間を要する。そして人生は有限。今回平日にオフを取り、美術館と歴博2箇所を1日で回った。


ありがたいことに、東京駅八重洲口から美術館まで高速直通バスが出ている。素晴らしい。そして本数は少ないものの、美術館と歴博を繋ぐシャトルバスもある!(もう一つ、佐倉市美術館を経由する便もある。これは当日気づいた)。


ところが。

危惧していたことが当たり、直通高速バスは長蛇の列。美術館HPには「予約不可、定員に達した場合はご乗車いただけません」というドライなつれない文言(知ってた)。いきなり頓挫を覚悟した。が、

あぁだめそうと思いつつ、並ぶ

これがその人気沸騰のバス。

乗り切れず、定員で発車。。。レンブラントを見送る。

しかし、5~10分後ぐらいで(うろおぼえ)、もう1台きたる。助かった。

見ての通り、後続は普通の車両。
しかし先発車両とは違い、こっちは定員には至らず。
お陰でゆったり座れ快適だったw
災い転じて福となす。



旅行も、新幹線や飛行機に乗り発進すると、「始まった」という気分になる。高速バスも、同じ。乗ってバスが動き始めた瞬間から、自然と旅心地になるとともに気を緩められる。その点で、目的地に着く大分前から早々に気分を切り替えられ現地まで気力体力を温存できる点で、直通高速バスはお得である。これが通常の鉄道と路線バスを乗り継いで向かった場合、こうはいかない。本格的に旅気分に切り替われるのは現地到着から。それまでは、勝手を知らない環境に、気が抜けない。乗り過ごしたりしないかなど。ガイドあるいは経験者と一緒なら、または2回目なら、気を緩められるのだが。

「夢の国」の横を通過。
これから向かうは「夢の美術館」。
(「夢の美術館」とは、私の造語ではなく美術館創設者の言葉)

インターチェンジを降りて。右に曲がると歴博。しかしバスは左折する。

もうすぐ到着。
英語表記がなく、日本語・中国語・韓国語の3ヶ国語表記。
このパターン珍しいような?

何を造っているのだろうか?



到着

冒頭書いたとおり、この日は美術館のあと歴博も周った。予想通り2館を相手にするのは、頭も体力も、ハード。ただ、「そこそこ」で済んだ。「そこそこ」で済んだのは、楽な移動を実現してくれた便利なバス便のお陰。京成バス 及び ちばグリーンバス に、感謝。


美術館HPにも載ってる情報だが、こっちのほうが見やすいかも
同 上

チケットを買い、入園。

緩やかに下る。
下りきると、目の前に池が広がる。
誰もが足を止める。
そして皆(私も)とりあえず写真を撮る。
美術館と反対側に行くと、ゲートと側道が。
ここを先に進むと、自然散策路や彫刻の飾られた広場。
ただしそれらを知ったのは、帰宅後。 今回は見逃してしまった。。
ただ、知ってたとしても、この日後半は歴博なので、結局時間的に周れなかった。
次回。
右奥に続いているのが、自然散歩道。
来た方を振り返る。
今回開催されていた企画展のポスター。
再び来た方に戻り、美術館へ。
美術館手前の巨大オブジェ。あとでフランク・ステラと知った。
《リュネヴィル》1994
キャプション・プレートの類いを見逃したか。
清水九兵衛《朱甲面》1990
ここで初めて知った美術作家
美術館のドヤ顔ショット。
設計 海老原一郎
他にもDICの多数の工場やオフィスを手掛けたとのこと。
敷地内で傘の貸し出し。
ジェントルな感じ。
あるいはホスピタリティ。
正面入口に掲げられた案内板
以降、館内は撮影禁止
「これが、ロスコルームだ!」
って、「ロスコ・ルーム」じゃ、ない。「・(ナカグロ)」が、抜けてる。
図録をみてもネットを見ても、「ロスコ・ルーム」となってるが。。


入館


コレクション展示

コレクションViewpoint@201室
・追悼 桑山忠明 1932–2023
・追悼 フランク・ステラ 1936–2024

企画展示
・西川勝人 静寂の響き

***鑑賞。作品も空間も堪能。***
館内展示の感想は後日別にまとめるつもり。

***ショップで買い物。良品目白押し。***
気になる方は本記事末尾の「おまけ」参照。


出館


美術館を満喫し、表に出たところ。
この記事の見出し画像にしようかとも思ったショット。
絵画のように、野鳥。
(野に放たれてはいるものの、純粋に野生というわけではないとは思うが)
美術館入る前はこの存在に気づかなかった。
野鳥、クローズアップ。何気に絵葉書のような構図の写真に。
レストランとギフトショップの入った建物
レストランの人気ぶり。
残念ながら、ギフトショップは休業中。
帰り道、バス停の手前を右に向くと、トイレ。
いろいろうまい画角/うまいタイミングで視界に入るよう、
動線設計・視線誘導・造園建築・展示がトータルで設計されている。

そう、ここは「自然(立地・造園含む)」「建築」「美術(=コレクション作品)」を
巧みに構成し、総合化(シンセシス)して価値を形作っている。
「自然」「建築」「美術」の3点は、DIC自身が謳うキャッチコピー。
「美術(=コレクション作品)」だけじゃ、ない。

* * *
にもかかわらず、
いま、ここの「美術」だけを分離・売却させようと、投機業者が、
オーナーかつ運営母体であるDICをゆすっている。
いわゆるハゲタカ事案の文化・芸術破壊版(と理解している。

要求内容が投機業者からもDICからもきちんと公にされていないため
議論すら容易ではない。)

参 考
@bloomberg.co.jp
「日本の至宝」川村記念美術館休館に投資家の影、収蔵品売却の可能性も
谷口崇子、ヒルトン セーラ 2024年9月19日 6:00 JST https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-09-18/SJDGHYT0AFB400
帰りはモネ
ロゴonバス
研究所の方
歴博までのバスの車窓から
歴博に降りて撮ったもの
バスが綺麗に撮れた


次は2館目、歴博へ。
~次の記事へつづく~




ここからは、おまけ
お手すきなら、あるいは気が向いたら、お読みいただければ。


★DIC川村記念美術館に行く人におすすめの美術書★
「なせ、これがアートなの?」

この本で取り上げられた作家や作品の多くを、今でもほぼ理想的な環境で鑑賞できるDIC川村記念美術館。(批判ではなくニュートラルな文脈で)ハイカルチャーの一種を地方で体現している/営んでいる/世に提供している貴重な存在である。そしてそれは作品だけでなく、「都心から一定の距離を置いた落ち着いた地で」「周辺の自然環境を含め」「現代美術の容れ物・展示会場として全く古びず素晴らしい設計・施工・保守の建築・庭園」の条件を総合して、成り立っている。


★買ってしまったグッズ★

右下の本は、いわゆる図録。正確には、コレクション選集になる。
「Selected Works from Kawamura Memorial DIC Museum of Art」。
これが、すごくいい。むろん人によって好みは分かれるだろうが、自分的には今年買った図録の中ではこれが一番かも。


なんとなくいいなと思って買った館内サインのピンバッジと、トートバッグ。帰宅後整理してたら、閃いた!!

before → after
イメージショット
外光はなんとなく



お読みいただき、ありがとうございました。


以 上


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何となくUNIX(いしい)
誠にありがとうございます。またこんなトピックで書きますね。