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呼吸は「吐く力」よりも「吸う力」が大事

私が呼吸で気をつけてることをザックリ言います。 


腹式呼吸で大事なポイント3つ。

1つ、横隔膜から上の上体をリラックスして、気道を広く保つ。

2つ、横隔膜から下のインナーマッスルを総動員して、横隔膜を下げる方向性に保つ。

3つ、上記をラクチンに出きるような、良い姿勢を保つ。

です。


まず、例え話として、「ビニール袋」を想像してみます。

ビニール袋に空気を入れます。

空気が漏れないように、口のところを手で押さえときます。

手を離したら、ビニール袋の口が開いて、中の空気があっけなく抜けます。

ビニール袋の口を開く同時に、袋をバンとつぶすと、さらに素早く空気が抜けます。

では、ビニール袋の中から、少しずつ空気を抜くにはどうしたらいいでしょう。

ビニール袋の口を押さえてる手を、少しだけ開けたら良いです。

出口が狭かったら、空気は少しずつ出ていきます。

その上でビニール袋のふくらんでるところを押したら、

プシューーーと圧力をかけて空気を押し出すこともできます。


以上の例え話が、良くない腹式呼吸のイメージです。

喉を緊張させて、気道を狭くして、腹筋で押し出すように吐くやり方です。

人間の身体を、ビニール袋みたいなものと考えると、

どうやって出口を締めずに空気を止めておくの?

という疑問に行き当たります。

出口が大きく開いてたら、空気は外に逃げ出して当たり前でしょうに。

息を止めることも、長く吐くことも、圧力をかけることも、

コントロールすることは不可能です。


それを解決する方法が、

2つ、横隔膜から下のインナーマッスルを総動員して、横隔膜を下げる方向性に保つ。

です。

正確には、お腹だけでもできます。

よりパワーを必要とするときに、下半身を使います。


横隔膜は、

息を「吐く」ときに上がります。

息を「吸う」ときに下がります。

横隔膜を下げる方向に力を使うということは、息を「吸う」ときと同じ方向性です。

「息を吸うことよりも、吐くことのほうが大事」

と一般に言われてるにも関わらず、吸う方向性に多大なエネルギーを使うということです。

前述のビニール袋の例え話を思い出してみたらわかります。

「どうやって出口を締めずに空気を止めておくの?」

の答えは、「吐くときも吸う方向性に力を使う」です。


もし人間の身体をビニール袋と同じように使うなら、

腹圧を一定に保つことはできません。

吸ったとき、お腹がふくらんで、腹圧が一時的に上がります。

吐いたとき、お腹がしぼんで腹圧が下がります。

しかも、いつも喉の力で締め付けとかないと、すぐ空気が漏れます。

腹圧が安定しません。

腹圧が低下すると、外側の筋肉を固めて補うことになります。

腹筋を固めたり、腰を固めたりです。

疲れるし、腰痛になりやすくなります。

でも、喉の力に頼ってると、腹圧をコントロールできないことになかなか気付けないです。

「ひとの身体はビニール袋のようなもので、喉を締めない限り空気が漏れ出てしまう」

「でも、どうやって出口を締めずに空気を止めておくの?」

というジレンマを認識することが出発点になります。

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