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中丹田(感情)を整えるワーク「含胸抜背」

中丹田、ハートチャクラ、膻中。

これらは同じ場所を指します。

中丹田…ヨガでいうハートチャクラは、感情と関係があって、ストレスに弱いみたいです。

長くストレスを感じてると、中丹田が固く閉ざされて、感情を表に出すことが難しくなります。

感情が消えてなくなるわけではなく、抑圧された不快な状態です。

また呼吸器とも関係が深いため、中丹田が閉ざされると、息苦しさを感じるようになります。

中丹田を整えることは、それらの問題の解決につながります。

そのため、ヨガでは、愛のチャクラ、癒しのチャクラともいわれます。


中丹田がどうして、どのように大切なのか?

を説明するために、この間、書いた記事を引用します。

中丹田について考える上で、重要な情報です。

ひとの持つ「気」は、3つに分けられると知りました。
気=精・気・神という分けかたです。

精…肉体のエネルギー。
体温とか血液の流れとか内臓の運動。
気…潜在意識のエネルギー。
イメージとか記憶とか感情とか。
神…意識のエネルギー。
通常の意識、思考ではなくて、閃きとか悟性のようなもの。

精・気・神に注目して瞑想してみたら、
精は下丹田、気は中丹田、神は上丹田に対応してると気づきました。

上丹田は神(しん)を蔵し、中丹田は気を蔵し、下丹田は精を蔵す、とされている。」(Wikipediaより)

上丹田とは、眉間です。
中丹田は、胸の中央でハートチャクラといいます。
下丹田は、いわゆるへそ下の丹田。

整体の観点から見た精・気・神。
井本整体には腹部の三つのポイントがあります。
「みぞおち」「みぞおちとおへその間」「おへその下」
これをお腹の上丹田、中丹田、下丹田と呼びます。

お腹の上丹田は、眉間の上丹田と、
お腹の中丹田は、胸の中丹田と対応関係にあります。 
お腹は、
上丹田が虚(リラックス)
中丹田が冲(ニュートラル)
下丹田が実(充実)

であることが理想といわれます。
眉間の上丹田、胸の中丹田にも、同じことが言えると思われます。
頭はリラックス、胸はニュートラルが良いってことですね。 

冲(ニュートラル)について…私はそこまで重要視してなかったんですよ。
整体の井本邦昭さんも「みぞおちの力が抜けて、丹田が充実したら、自然にお腹の中丹田は中間になる」とおっしゃってましたし。
その言い方だと、みぞおちと下丹田に注目したらいいんだ、ってなりますよね。
でも、ひとによっては冲を重要視してます。
中丹田は、吸う息で実になり、吐く息で虚になる。
虚にでも実にでも、どちらにでもなれる存在、それはバランサーであると。
ですので胸の中丹田もお腹の中丹田と同様、全体のバランスを取る上で重要な役割を果たすかもしれないです。
ハートチャクラの説明にも「愛の象徴。調和の心を持つ」と書いてあります。


私は中丹田について、あまり深く考えたことなかったです。

でも、昔のひとが「心は心臓にある」と考えたように、心そのものなんじゃないか、って気がしてきました。

精・気・神の考えでいうと、精は肉体・気は感情・神は意識です。

心というのは、肉体の状態や意識の状態も含んで、すべてが一体となって心。

ですけど「感情」はとくに心のイメージに近いかもしれませんね。

心が傷つくとか心が満たされるとは、感情の話です。

中丹田…膻中は、裏側の胸椎と関係をもってるそうです。

整体の考えでいうと、胸椎の五番。

気功の考えでいうと、胸椎の六番です。

また、T4 syndromeという、

環境の変化によるストレスが原因で起こりやすい、自律神経失調症のような病気があります。

T4とは胸椎の四番です。

胸椎4~6番、大体その辺と関係あると思われます。

井本整体では、不調の原因として「上胸部三角点」というポイントが提唱されてます。

これは左右の肩甲骨と、胸椎の五番を結んだ逆三角形です。

呼吸器の弱まりと関係あるといわれてます。

呼吸は、基本であり、とても大事なもの。

そして呼吸器の肺は、中丹田と関係あって、精神的ストレスに弱いのです。



どうしたら中丹田を整えることができる、と考えました。

ヨガでいうと「ハートチャクラを意識して瞑想すると良い」といいます。

感謝の心をもって、温かな愛情を感じながら行います。

その際に、中丹田から息を吸って、中丹田から吐く意識をします。

気功では、手のひらのまん中を膻中に当てたりします。

手当てといって、膻中に手のひらを重ねると、それだけで安心感が得られます。

これらのやり方は「気」だったり、メンタルなものです。

ひとによっては、気休めくらいの効果しかないかも。

ハートを意識、温かな感情をこめて瞑想。

大切なことだと思いますが…カンタンに劇的な変化は起こりにくいかと。

「気」の段階に進む前に、もう少し具体的な身体操作を伴うやりかたはないでしょうか?

身体操作の練習をすることで、中丹田の感覚を鋭敏にしてから、

「気」の段階に進んだほうが良い気もしました。


調べてたら、「含胸抜背(がんきょうばっぱい)」という、太極拳の身体操作を見つけました。

含胸抜背がどういうものか、ひとによって認識に差があるようです。

「形にこだわらずラクに立つ。どの方向にでも即座に動けるように立つ」

と言ってるひともいます。

以下は含胸抜背の説明で、わかりやすいと感じたものです。

今回の集中練習で改めて感じたこと。それは『含胸』の大事さ。
どの生徒さんも站樁功の時に随分強く胸を後ろに押されたが、それはとりもなおさず、胸の気を腹に落とすために必要な要領だからだ。
『含胸』なしに腹式呼吸は有り得ない。『含胸』なしに丹田に気を溜め、丹田中心で動くことは不可能だ。
とは言っても実は、いきなり腹式呼吸をしたり丹田に気を溜めるのは難しいから、まず、比較的操作しやすい”胸”をつかってそれを可能にするといような側面もある。
站樁功もまず『含胸』から始めると、その他の要領が連なってクリアされていくように思う。

ここで『含胸』についての注意点。
含胸は決して胸を後方に引いて”閉じて”しまうことをを指すのではない(”合胸”ではない)。ただ胸を後ろに引いたのでは肩が前に出て、背中上部が丸く突き出てみっともない姿勢になってしまう。

含胸は、胸の中央(両乳首を結んだ中点)にある膻中のツボを意識して、そこを後ろに引きつつ下に引き下ろすのがコツだ。①後ろ→②下方、と二段階に分けてやってもよいかもしれない。
言い方を変えれば、含胸は、膻中のツボを、①会陰と百会を結ぶ身体の正中線上に乗せて、かつ、②丹田(もしくは会陰)に向けて引っ張り下げる、ことで可能になる。
こうすることで、身体の中心線が定まるともに、気が胸から腹に落ちるようになる。

ついでに言えば、『含胸』では、膻中を丹田(もしくは会陰)に引き下げる感覚とともに、膻中のツボによって両肩の肩井のツボも同時に膻中に向けて引っ張り下げられるような感覚が得られる。両肩の肩井のツボと膻中のツボが逆三角形となり、膻中が肩井戸を引っ張り下げているような関係。これで、太極拳の大事な要領である『沈肩』が達成される。


何を言ってるのかな?と思うかもしれませんが、

私は以前に丹田呼吸で「みぞおちを落とす」というのをやってたので、それと同じかと思いました。

今日、みぞおちの力を抜く意識で、呼吸の練習をしてました。
丹田呼吸法では、みぞおちの力を抜くだけでなく「みぞおちを落とす」と表現されていて、
腹圧を操作して、丹田のほうにみぞおちを引っ張りこむと、
上半身の力みが抜けて、下半身が安定して、良いみたいです。
「みぞおちが内側に引き込まれる」プラス「丹田方向にひっぱられる」二つの作用と考えて良いです。
みぞおちを力ませてどうこうするわけでなくて、みぞおちはただ引っ張られるだけ。
丹田にブラックホールのような力が働いて、みぞおちを引き込むわけです。


こういう風に考えないで、

言葉通りに「膻中を引っ込める」と思ってたら、意味わかりませんよね。

胸を引っ込めて、猫背になるだけでは…って。

胸を張って胸を開くの反対だから、胸をすぼませて胸を閉じる、

と考えるのも間違いなようです。

閉じるっていうと、胸の力でギュッと固めてしまいます。

胸は脱力させたいです。

整体の「お腹の中丹田は冲(ニュートラル)」の考えでいうと、

膻中は、吸うときに実(充実)になり、吐くときに虚(空っぽ)になります

この「冲」は奥が深そうですね。

いろんな解釈ができそう。

古武術でも胸骨を意識する流派は多いようで、そのほうが素早く動けるみたいです。

それは中丹田が「冲」になってるからかも。

どちらでもない。

どちらにでも対応できる。

そのように準備されている。

臨機応変。

そんな感じです。

メンタルの在り方にも応用できるかもしれません。


含胸抜背のやり方ですが、「みぞおちを落とす」と大差ないのかなと…

なので、みぞおちを落とすの意味がわからない場合、むつかしいかもです。

丹田と骨盤底の2つのチャクラの腹圧を操作して、膻中を引っ張り下ろしながら、

胸や肩は、それに逆らわないように脱力するだけです。

すると身体の形状が変わるので、あとは姿勢を調整してラクに立ちます。

みぞおちに比べて、肋骨など胸部周辺の骨格に干渉するので、その分の抵抗はあります。

下丹田と中丹田をつなげて安定させる、

中丹田の余計な緊張を取ってニュートラルにする、効果が期待できるのではないでしょうか。

あと、見た目の姿勢にはこだわらないほうが良いと思いました。

「形にこだわらずラクに立つ」といってるひとがいるように、大切なのは内部的な感覚です。



含胸抜背の要素が入ってると思われる呼吸法がありました。

身体の前にある【膻中】穴(前胸部正中線上第4肋間と同じ高さ)、ここは〖氣会(きえ)〗とも言われ、人間の身体運動の原動力となる「宗氣(そうき)」が発生するところとされている。
後ろは【霊台】穴(第6胸椎棘突起下方陥凹部)を意識する。
二つの経穴は体の前と後ろでほぼ表裏の位置にある。

宗氣とは食べ物を消化して得られるエネルギーと呼吸のエネルギーが合わさったものです

方法;息を鼻から吐きながら壇中穴を体の奥へ入れるようにして胸をすぼめる(合)このとき後ろの霊台穴は外に張り出すような意識で背を外へ張り出す。
次に息を鼻から吸いながら、壇中穴を前に張り出すようにして胸を張りだし胸郭を広げる(開)。

息を吐きながら含胸抜背を行います。(膻中は虚になる)

その際に、第六胸椎を後ろに押し出す意識をします。

次に、息を吸いながら胸を張ります。(膻中は実になる)

私的に、息を吸うときも第六胸椎を少し後ろに押し出したほうが、

胸郭が前後にふくらんで肩が上がりにくくなります。

左 吸気で膻中と第六胸椎をひきはなすと背中がふくらみ上後鋸筋が使われる 右 吸気で第六胸椎を前に押し出すと、肩が上がりやすく代償運動で斜角筋が緊張する

この呼吸と動きに慣れたら、気功の動作『仙人拱手』に移る。
『仙人拱手』
この動作では、先の胸郭運動に更に肩甲骨の動きを加える。
①拳を腰に引く時、胸郭は開=吸気、霊台穴に両肩甲骨を寄せるように引き締める。壇中穴を前に張り出す。
②拳を前に突き出す時胸郭は合=呼気、霊台穴を後ろに張り出し肩甲骨を前に押し出し、腕を前方に思い切り伸ばす。

この呼吸法は元々「十八羅漢功」という武術気功です。

手の動作を加えます。

この説明だけだとよくわからないので、適当でいいかと。

正しくやろうとすると先生に教わる必要が出ちゃいます。

形にこだわって腕を意識し過ぎると、体幹がおろそかになりやすいのもあると思います。

吸うときは肩甲骨を寄せて、

吐くときは含胸抜背を行いながら肩甲骨をゆるめて背中を広くする感じが良いです。

こういったエクササイズを行っておくことで、中丹田の感覚が身につきやすくなります。


例えば、「息を吸うときに中丹田から吸う。息を吐くときに中丹田から吐く」イメージ法があります。

含胸は決して胸を後方に引いて”閉じて”しまうことをを指すのではない(”合胸”ではない)。

を知らなかったら、

「息を吸うときに中丹田を広げてく。息を吐くときに中丹田を閉じてく」

という意識になりやすいです。

閉じてくとは収縮、固めることです。

とくに息を吐き切るときに固まりやすいです。

下丹田と骨盤底の腹圧を操作して、中丹田を引き落としながら息を吐くと、

中丹田を閉じずに息を吐けます。

息を吐くときに、中丹田をゆるめて開く意識です。

吐ききるときはちょっとむつかしいのですが。

だから中丹田を意識した呼吸といっても、ガッツリ使うのは下丹田と骨盤底、ということになります。



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