夫が、アクの強めな映画を勧めてきた。
noteの皆さま、こんばんは。アクの強め、と書いたら、「クセがすごいぃぃ!」って顔をしかめる、お笑い芸人さんを思いだしました。ノブさん? 大悟さん? それはさておき、そんな、「アクが強いぃぃ!」映画のご紹介、はじまります。
夫が、
「漣さん出てるよ」と、
夕飯どきに勧めてきた映画は、こちら。
写真は、Yahoo映画よりお借りしました。
あらすじです。
1915年10月15日、タイちゃんこと殿山泰司は、
銀座の「おでんお多幸」の長男として生まれ、
36年、俳優となった。
36歳の時、タイちゃんは京都の喫茶店「フランソワ」のウェイトレス、キミエと出会い相思相愛の仲になる。ところが、彼には既に鎌倉に内縁の妻・アサ子がいたのだ。
(「シネマぴあ・映画生活」より引用。ネタバレになるので、リンクは貼っていません)
竹中直人さん主演で、ミレニアムの年・2000年に上映された、この映画。なんと、日本が誇る名バイプレイヤー・大杉漣さまが出演なさっている。
と、言うではありませんか。
2007年の朝ドラ「どんと晴れ」で、コック服を着て、一球入魂のまなざしで、シブーストをつくる姿にやられて、はや10年以上。
(ヒロインの父親役だったのでした)
漣さんの出演した作品は、ドラマから映画からバラエティから、ばっちりチェックしていたつもりだったのですが……。
あまりに膨大な数の出演作、やっぱり、見落としていました。
「三文役者」これは、知りませんでしたもの。
「映画の中盤くらいに出るよ」
と、夫が教えてくれたので、食事も家事もほっぽり出して、テレビの前に座りこんでいました。
(娘は、階下の義父母に預けていました。)
幼稚園児が、めっちゃ至近距離でアニメ見てる感じだな。
そう思いながら、粘りに粘っていると……
映画の中盤を、過ぎたころでした。
写真の左側に、ご注目ください。
で、で、出ましたー!
若かりし日の
(といっても、40歳前後……。
うわぁ、いまのわたしくらいの年齢じゃん)
漣さんです!!
センターを守っているのは、主演の竹中直人さん。右側は、「プロジェクトX」のナレーションでおなじみ、田口トモロヲさんです。
おふたりが、出演したのは、このシーンのみ。
漣さんが、なかなか監督に使ってもらえないと不満をたれて、それをトモロヲさんが、いさめる。
竹中さんは、間に挟まれ、ただ聞いてるだけ。
そのうち、両隣の漣さんとトモロヲさんが、もみ合って喧嘩がはじまる。というものです。
これ、びっくりするのが……
漣さんと、トモロヲさん。
役名、ついてないです。
Wikipediaで、映画のキャストを調べてみても、「その他」としか、出てきません。
そ……その他!?
いまをときめくバイプレイヤーたちが……
その他!?
まさか、そんなはずは、と思って、エンドロールを目を皿にして見ていたんですが、おふたりのお名前、出てきませんでした……😱
わたしが、見落としただけだと思いたい!
それもそのはず、この映画、「シ○・ゴ○○」か!? ってくらい、出演者が多いのです。
漣さんと、トモロヲさんだけでなく、原田大次郎さんとか、田中要次さん、笠原秀幸さんなど、聞いたことある名前の役者さんが、たくさん出てきます。
竹中さんのお相手役、すなわちヒロインは、荻野目慶子さん。主人公が通うバーのママに、倍賞美津子さん。
うおぉ、まじか!
助監督役のひとりに、大森南朋さんが!!
そのほか、川上麻衣子さん、六平直政さんなど、挙げるとキリがないくらい、いろんな俳優さん、女優さんが出ているんですが……。
こんな方も、出演なさっていました。わたしの好きな役者さんのひとりです。えへへ。
はいっ!
ちょっと、お顔かくれてますが、おわかりでしょうか。
ドラマ「孤独のグルメ」で、おなじみの
松重豊さんです。ヒロインの兄役。
若い……。お肌つるつる、めっちゃ若い。
アラサーくらいかなぁ。
こんな感じで、物語よりも、チラリと出てくる、知っている役者さんを探すのに、夢中になってしまいました。
大森南朋さん、どこにいたんだろう……。
そうそう、この映画。
2000年上映、となっていますが、完成したのは、もっと、ずっと前なのかしら。
劇中、「オカジ」役(語り)で、往年の大女優・乙羽信子さんが、たびたび登場します。
調べたところ、乙羽さんは1994年、この映画が上映される前に、お亡くなりになったそうで。
乙羽さんの、お元気なうちに撮り終えて、公開まで、何年か間があいたのかな、と思ったりしました。
乙羽信子さんは、リアルタイムで存じ上げないのですが、めっちゃ綺麗な方ですね!
Wikipedia先生、ありがとうございます!
宝塚出身、というだけあって、清楚で品があります😊
この写真は、若き日のころですが、お年を召しても、変わらず美しいままでした。竹下景子さんに、ちょっと似てます。個人的な意見ですが。
(写真、探しきれなくてスミマセン!)
浅見光彦シリーズで、
光彦の母親を演っていたんですね!
なるほど。
ドラマ版「サザエさん」の、フネ役も!
ほうほう。
だいぶ話が逸れましたが、
主役の「殿山泰司」さん。
こちらも、存じ上げなかったのですが、実在していた俳優さんだったそうです。
この映画を制作した、新藤兼人監督や、先ほどご紹介した、新藤監督の奥さまである乙羽信子さんと、親交が深かったとか。
wikipedia先生によると、
終戦後の日本映画界において、独特の風貌で名脇役として活躍した、とか。
写真は、このあとに埋めこまれているページから、お借りしました。すぐ下のやつです。
それだけでなく、エッセイストとしての顔もお持ちだったようで、趣味のジャズやミステリーについて綴った著書も、多数あるそうです。
こちらのページで、殿山泰司さんの
エッセイが読めます!
ん?
バイプレイヤー・日本代表で、
エッセイも書いていた……、だと?
なんだ!
大杉漣さまに、激似じゃないか!
(漣さんが、殿山泰司に似ているんじゃないかと)
漣さんも、北野武さんの映画「HANA-BI」で、日本アカデミー賞・助演男優賞賞を受賞するなど、日本を代表するバイプレイヤーでした。
そして、役者でありながら、2010年まで、音楽雑誌「音楽と人」で、連載エッセイを書いていたり、ふるさとの徳島の新聞に、コラムを載せていたり。
これら、漣さんが遺した文章は、
こちらのページで、読めます。ぜひにっ!
さいごに、映画の感想です。
✔️竹中直人さんは、この役に合っていました
✔️時代がすすんで、なかなかお目にかかれない黒電話とか、ちゃぶ台とか、昭和のレトロな世界を味わえました。
✔️乙羽信子さんや、映画の主役・殿山泰司さんなど、往年のスターたちのことを知れて、勉強になりました!
殿山泰司さんは、36歳のときに17歳(未成年!)のキミエちゃんを口説き落として、結婚するのかと思ったら、内縁関係の女性に、婚姻届を勝手に出されていたりして、浮気グセもなかなか治らず、
「どうしようもないなー」
映画を観て、最初そう思いましたが、だんだん憎めなくなっていきました。
竹中さんの演技力、かなぁ。
たまには、こういう映画もどうでしょうか。
Amazonプライムで、見れましたよー。
「三文役者」
古き良き「昭和」の空気に触れたい方に、
オススメします!
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さいごまで、読んでくれたあなたにも
ステキな映画とのめぐりあい
ありますように……✨
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