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私が過食をやめられた4ステップ

 1月から8キロ痩せた。
 それを内科の先生に伝えたら、血液検査をしようということになった。
 精神科の先生に血液検査することになった、と伝えたら「女性特有の癌の検査もしてもらって」と言われた。
 先生方、私は病気じゃなくて、ダイエットしたんですけど…

 検査の時間が平日の午後6時。お昼ご飯を抜いての仕事はキツかった。
 一週間後の診察で結果を見て驚いた。
 何も引っかかってない…コレステロールや尿酸値、中性脂肪、γ-GTPなんてよく引っかかっていたのに…ちなみに8キロ痩せたとて、見た目は全く変わっておらず、はっきり言ってデブのままだ(ディスってごめんよ、自分)。それなのに20代の頃を含めても、一番良い結果であった。

 勝因は過食をしなくなったことにある。
 過食の定義や大食いとの違いがよく分からないのだが、自分の中であれは過食だったな、と思う頃のことを思い出してみると、まず買い置きが意味をなさなかった。小さいカップのヨーグルトやらゼリー(フルーツセラピー大好き)やら、安くなっていたら4個、5個と買っていたが、必ずその日のうちに食べ切っていた。しかも夜中に起き出して。夕飯も満腹でこれ以上食べられないというくらい食べてもまだ残っていたら少し休んで平らげる。シュークリーム(大好物)を6個詰め込んだこともあるし、草餅は4つは買ってあっという間に食べてしまう。ご飯は朝から2合食べたりしていた。
 人前で食べられないとか、冷蔵庫のバターまで食べてしまうとか、また食べて吐いてしまうとか、そういうのはなかったので、自分では過食症だとか思ったことはなかったが、自分の食の異常さには濃い濃い気がついていた。でもやめられなかった。

 ではどうやってやめたのか。それを今回は書いていきたい。

ステップ1:マイスリーを断薬する
 20歳くらいの頃からマイスリーを飲んでいた。これを飲むと、私は何だか元気になってあれやこれやしたくなる。お酒に強い体質で、酔っ払ったことがないのだが、酔うってこんな感じなんだろうな、と思うくらいハイになって楽しかった。楽しいから、という理由でまだ寝る時間でもないのに、夕飯時にマイスリーを飲む癖がついてしまい(黒歴史です)、そうすると理性が吹き飛んでいくらでも食べてしまうし、夜中にも起き出して食べるようになった。
 2年ほど前、うつ症状に苦しんでいた時、マイスリーがうつの原因になるという眉唾な情報をネットで見て、大好きだったけど断薬した。10年以上完全にマイスリーに依存していたが、やはり麻薬や何やではなく医薬品であるので、しばし辛いのを我慢すれば、割とすんなりやめられたし、今はもう飲みたいとは思わない。
 これでとりあえず、夜中に起き出して食べる、というのはなくなった。

ステップ2:レキサルティを飲み始める
 うつ病だということで精神科で治療を始めたが、双極性障害であることが分かってレキサルティを飲み始めた。飲み始めて驚いたのは、食べ物の誘惑が信じられないくらい減ったことだった。
 精神疾患のある人は、心を慰めるために、何かに依存することがよくあるらしい。アルコールであったり、タバコであったり。そういうのをセルフメディケーションというらしい。
 私の場合はずっと食べ物に依存していたワケだが、レキサルティが心を慰めてくれる役割を肩代わりしてくれたので、食べ物への依存度が減少したのだと考えている。飲み始めてすぐ3キロほど減った。
 そのままデブを卒業出来るのかなぁなんて淡い期待を抱いていたが、やっぱり食べ癖がついていたのか、何か辛いことがあったりすると食べるようになって、痩せた分は徐々に戻っていった。

ステップ3:トラゾドンを飲み始める
 トラゾドンを飲み始めたのは、不眠の治療のためだった。
 トラゾドンは抗うつ薬で、寝つきをよくしてくれる効果もあるが、気持ちも安定させてくれる。抗うつ薬なので、当初副作用でどんどん太っていったのだが、辛くて何かをどんどん詰め込みたい、みたいな欲求が出て来ず食べる量は減っていった。
 それもそのはず、トラゾドンは過食症の治療にも使われるらしい。

ステップ4:しっかりと食べるタイプの食事制限を始める
 トラゾドンのお陰で食欲は安定してきたのだが、何せ副作用で太る。体重計に乗らずとも、鏡を見るだけで太ったのが分かるほどだった。もう少し積極的に体重を落とす方向にシフトしていかねばなるまい、と思うようになった。
 でも少食にするのはどうせ続かない。しっかり食べて食欲を満たしてダイエットしていこうと考えた。
朝:雑穀米半合
  焼き鮭1切
  豆乳200ml
  お味噌汁
昼:雑穀米半合
  焼き鮭1切
  ゆで卵1つ
  お味噌汁
夜:炭水化物は食べない
おやつ:だいたい200キロカロリーくらい
 来る日も来る日もこんな感じの食生活をしていたが、全く辛くなく8キロ痩せた。

 過食をしているというと、そのこと自体が悪いことのように思えて、何かを解決する「手段」としてしている過食を、その「何か」を解決することなくやめようと努力することが多いかと思う。
 私はたまたまではあるが「何か」の方を解決する方向に流れていって、最後に過食という「手段」をとるのをやめたから上手くいったのではないかと思っている。
 悩んでいる人の目に留まって、何かしらの参考になれば幸いである。


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