![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/85192655/rectangle_large_type_2_bac1a1346c5084df3b00285ae6c7b204.png?width=1200)
私を正常化させた薬たち
実は8月に入ってから一度も出勤していない。
体調が優れないのではなく、夏は閑散期なので、長い夏休みを取っているのだ。海外旅行も行ったし、ホームパーティもしたし、古いお友だちにも久しぶりに会ったし、心ゆくまでダラダラもしている。一言で言えば、毎日楽しく過ごしているのである。
今日の診察で、主治医からこう言われた。
「普通の状態で楽しくダラダラ出来るってなかなかないんだよ。病気(=双極症/双極性障害/躁鬱病)をすると分かると思うけど、何もする気にならなくてズーンとしているか、変に緊張感があって動き続けるかどっちかなんだ、病状って。だから変な緊張感もなくとけるようにダラダラするっていうのは、これはもう正常である証拠」
私はB5のルーズリーフに自分の状況や先生に相談したいことをまとめて、診察の際に先生にお渡ししているのだが、その控えを見直せば、ほんの少し前でも「こんな酷い状態だったんだ」と思うようなことが書いてある。
イライラしたのでラツーダを飲んだ、買い物に行ったけれどぼんやりして何も買えなかった、ご飯を作ることが出来ず出前をとった、微熱が出る、朝が辛く仕事に行きたくない、コロナに罹って休みたい、体が痛くて怠い、職場の人に白い目で見られている気がする、必要のない買い物をしてしまう、自分は不幸だ、自分は負け組だ、ずっと辛い思いをしてきたのにこんな自分にしかなれなかった、Happy Endじゃないならもっと早く死んでおけば良かった…
今年度に入ってから6月くらいまで、こんな調子で基本的に鬱々と過ごしていた。
私は主治医に言った。
「もういいです。双極性障害の人は軽い鬱状態くらいで安定させるのが良いって本に書いてありましたし、もう一人の先生もおっしゃってました。今、楽しくはないけれど生活も仕事も出来ているし、混合状態や軽躁状態になって死にたいとか言って騒いだり、イライラして周りの人に喧嘩売ったりするよりはマシなんで、このままでいいです」
ところが先生は軽い鬱状態で安定させることに賛成しなかった。
「いや、いや抗うつ薬試していこう」
私はなぜ先生が定石通りにしようとしないのか分からなかったが、諦め半分な気持ちで色々な抗うつ薬を試していった。ほとんどの薬で不眠の副作用が出て辛かった。鬱が改善されず、辛くなるとラツーダを飲んでいたので、夜は眠れない、昼はラツーダの副作用も相まって眠くて仕方がない。先が見えなくなって来た頃にトリンテリックスを飲み始めた。半錠飲んでいた時は効いているのかいないのかさっぱり分からなかったが、1錠飲むようになるとスッと安定し始めた。それからずっと鬱状態でもなく、軽躁状態でもなく、前向きな感じで過ごせている。
誰の参考になるか分からないが、今の私はこんな感じで薬を飲んでいる。
朝:黄連解毒湯
昼:酸棗仁湯
夜:黄連解毒湯
酸棗仁湯
トリンテリックス 10mg
レキサルティ 0.75mg
トラゾドン 37.5mg(不眠用に処方されているが、心の安定にも一役買っている気がする)
デエビゴ 10mg(不眠用)
エスゾピクロン 3mg(不眠用)
こんな風に薬を調整していけば、急に安定し出すこともある、という体験談が誰かの希望になれば嬉しい。そして、いつか調子を崩した未来の自分の助けにもなって欲しいと願う。