【本の紹介】『自分で名付ける(松田青子著)』
「これ、私が書いたんやったっけ?」と大きな勘違いをするほど共感!
この本は、
「そうやねん、そうやねん!」と激しく共感する派と、「へぇ、そうですか」とスルーする派と、大きく分かれると思われます。
次のどれかに当てはまる人は何かしら共感するところがあるのではないかしら。
妊婦だったことがある
無痛分娩を経験したことがある
乳児の世話をしたことがある
妊娠出産期の夫のふるまいに恨みを持っている
名前を変えたくないので事実婚である
私は2以外は全部当てはまるので、激しく共感してしまったというわけです。
松田青子さんは2019年に出産しました。
私の出産はそれよりも27年も前なので、違う部分も多々ありますが、根っこのところはほぼ変わっていないと感じました。
「変わらない根っこの部分」とは何かというと、
女性が結婚・妊娠・出産・育児で「家制度の残りかす」や「ジェンダー不平等社会の洗礼」や「小さい子連れに冷たい社会の目」をこれでもかと浴びせられることへの怒りです。
本著は、筆者の妊娠・つわり・無痛分娩・母乳・ミルク・ベビーカーでの外出・健診・夜泣き・夫婦関係などの体験談が、作家さんらしく客観的に面白く書かれた本なのですが、随所に「怒り」が散りばめられています。
この本が、『出産体験記』とか『育児日記』とかではなくて、『自分で名付ける』という内容不明(?)で挑戦的な題名になっていることからもお察しいただけるのではないでしょうか。
「自分の名前は自分でつけるんじゃい!」というような😁