【映画の紹介】『ぼけますから、よろしくお願いします~おかえりお母さん~』
私の父は86歳、母は82歳。
昨年ダイヤモンド婚(結婚60年)という快挙を成し遂げました。
両親とも何かの時には助けが必要ですが
普段はふたり力を合わせてがんばっています。
その様子は下のマガジンに書いておりますのでこちらもよろしく!
昨年私が退職するとき 父は何度も確認してきました。
「わしらの介護のために仕事辞めるんちゃうやろなー」
「そんなわけないでしょ」と答えながら 実は
「両親の介護のためにも辞めるのがいいんじゃない?」
という逃げの気持ちもちょっぴりあったので、
痛いところを突かれていたのでした。
さて本題。
映画の概要
表題の映画は『ぼけますから、よろしくお願いします。』(2018年公開)のその後のお話です。
アマゾンプライムで配信中のドキュメンタリー映画
公式サイトの紹介文を引用します。
91歳認知症のお母さんを家で介護するためにトレーニングを始める98歳のお父さん!
そこだけ読んでも泣けるでしょう?
私はこのお父さんのフアンになりました。
90歳を過ぎても読書や勉強を欠かさない
料理も洗濯も掃除も買い物も介護もやる(ご本人93歳の時ですよ)
しかも男前でユーモアがある!
うちの父にそっくりじゃないですか!(お父さん、私は饅頭が好きよ)
この映画を観て改めて気づかされたことがいくつかあります。
気づかされたこと
1 介護支援は簡単に受け入れられるものではない
お母さんが認知症になってから、
90代のお父さんが家事をしながら介護もされている状態でした。
娘さんが介護支援サービスを受けることを提案します。
初めはお父さんが「自分でできる間は介護も家事も自分でしたい」と
受け入れに難色を示します。
けれども「お父さんも急にできなくなるかもしれないから」
と説得され、納得します。
ヘルパーさん来訪初日、
今度はお母さんが不安になって怒りだします。
「よその人が来るのに家を綺麗にしておけない」ということが
悲しく恥ずかしいのです。
2 うまく受け入れられたら家族の笑顔が増える
プロの介護職の方はすごい。
映画に登場していた方が特別なのでしょうか?
あんなに怒っていたお母さん、
ヘルパーさんが帰られるときには、
「また来てくれるの?」
と笑顔になっておられます。
お父さんも久しぶりにホッとした顔。
デイサービスもそうでした。
お母さん、初日は大層嫌がられましたが
行ってみると俄然元気になられ、
帰宅してからも
「すごく楽しかった。また行きたい。」
とおしゃいます。
妻のいい顔を見るお父さんの嬉しそうな顔!
3 プロの介護職の方は凄い
先ほども書きましたが、
プロの介護職の方は凄い!
相手の生き方を尊重するプロ
怒らないプロ
笑顔のプロ
安心感を与えるプロ
家事のプロ
もちろん介護のプロ
こんなすごいお仕事をされている方の報酬が低いなんて
あまりにもひどすぎます
4 親はいくつになっても子の幸せを願う
50代の娘さんは東京で一人暮らしです。
何度もお父さんに、
「私が広島に帰ってこようか?」
と尋ねます。
お父さんは言います。
「いや、帰ってくるな。
お前は自分のやりたいことをやるべきだ。」
「自分の力でできる間は自分でやりたい。
それは私の生き方なのだ」
(*忠実に再現したことばではありません)
認知症が進み、脳梗塞も発症して入院中のお母さん、
娘がベッドの横に来ると
「何もしてあげられなくてごめんね」
とささやきます。
お母さんは一人娘に何かしてあげたいと思い続けて
生きて来られたのでしょう
まとめ
私は親の生活を尊重できているのか?
余計なお世話をしていないか?
自分がもっと歳をとって介護をしてもらう立場になったら
どうするか?
自分はどうやって死にたいか?
そういったことを考え直すきっかけになる映画でした。
最後はやっぱり泣きました。