やはり他人の痛みはわからない(美容院でのお話)
昨日、4ヵ月ぶりに美容院に行ってカットしてもらいました。
仕事をしていた頃は2ヶ月に1回ぐらいは通っていたのです。
けれども今は、誰に見られるわけでもなし、収入もなし。
白髪染めは家でするようになり、次第に前髪カットぐらいは自分でするようになり、美容院に行く回数もずいぶん減っているわけです。
さてその美容院でのお話。
美容師さんは、例の花子さんです。
親族の多くが花子さんにカットしていただいているせいで、
そして、相手の話を聴く力が天才的な花子さんなので、
花子さんは「かぼちゃ家」の中でいちばんの情報通です。
私が五十肩に悩んでいることもご存知だったのでしょう。
話題が途切れた頃に、さりげなくおっしゃいました。
などお話ししているうちに、思い出しました。
3年ほど前、花子さんがとても辛そうにしておられたことを。
その頃、
「五十肩になって肩が上がらない」
とおっしゃっていました。
私は、「五十肩なんて年のせい。肩が動きにくくなるだけのもんでしょ」ぐらいに思っていて、花子さんの痛みが全く想像できませんでした。
あの花子さんの辛そうな表情は、何か他の事情でもあるんじゃないかと勝手に想像していました。
ですから私は、「五十肩?年を取るといろいろ出てくるね」なんてことを言って軽く流していた気がします。
痛みと睡眠不足に悩みながら美容師の仕事をされていた辛さは如何ほどのものだったか、今なら想像できます。
「自分が痛い経験をしなければ、他人の痛みはわからない」といいます。
私は「いや、わからなくても想像することが大事でしょ」などと理屈をつけていました。
けれども「自分が痛くなければ他人の痛みを想像しようともしない」自分に気づいてしまいました。