
【本の紹介】『極上の孤独』(下重暁子著)
私はひとりでいる時間が大好きです。
昨年退職してからこの方、特に何もなければ一日24時間のうち20時間はひとりの時間です。
なんと幸せなことでしょう。
家族や友人などと過ごす時間も好きです。
朝夕の食事の時などは、家族と一緒の方が断然幸せですし、食欲もわきます。
が、食事が終わって片づけたら、ひとりになりたくなります。
そんな私がたまたま図書館で出会った本
「ひとりが好き」は何か悪のように感じていました。
小学校に入る前から「お友だちと遊んだら?」と言われるし
小学校に入るころには「友だち100人できるかな」と歌われるし。
小中学校で、「2人組」とか「3人組」とか作らされるときは心が打ち沈んでいました。あれはいけませんわ。
高校生ぐらいになるとみんな賢くなって、適当にこなせるようになっていましたけどね。
この本の中で特に私が赤線を引きたくなった部分はここです。
私にとっての孤独のイメージはマイナスどころかプラスのイメージであり、いつも一人でいる人を見ているのも楽しかった。
小学校の放課後の運動場で鉄棒に寄りかかって、ボールをけったり走ったりしている子を見ていると、同じように二階の教室から見ている子がいる。決して群れに参加せず、自分は遠くにいる。
親近感を抱いた。名前をよく知らなくとも、同類がいるのだと思った。
彼も孤独を愛しているから、お互いに決して近づこうとはしない。
この種の子どもたちは、生まれてから死ぬまで自分は一人なのだと感覚で知ってしまっている。
誰かから教わったわけでもない。親や学校の先生が教えたわけでもない。
人間は孤独な存在だと捉えることができる人は、自分で考えることを知っている人だ。
自分で考え、自分で選び、自分で生きてゆくことを覚悟した、選ばれし人。うぬぼれていわせていただければ、私もその一人である。
「撰ばれてあることの恍惚と不安と二つわれにあり」(ヴェルレーヌ)
うぬぼれて言わせていただければ、わたくし「あかんたれ」もその一人である😁