反応こそが「SNS疲れ」の正体だった 〜「反応しない練習」を読んで〜
2020年最後に読んだ本が「反応しない練習」でした。Instagramにごく簡単なあらすじを纏めましたが、あらゆる悩みは正しく反応することで解放されるというものでした。そこで正月から3日間、自分の心の中を注力してみることにしました。(Instagramの投稿はこちら:https://www.instagram.com/p/CJcnCG9hL6j/?igshid=1e4p0qr6z5me4)
3日間行ったこと
結論から言うと「文字起こし」です。心の中でふと思い立ったことがあれば都度メモに書き起こしていました。あまりにも思い立ったことが多すぎてメモに書ききれなかったり、思い立ったことすら気づかず無意識に反応していたこともあるかもしれませんが、それを除いてもメモ帳にはかなりの情報が集まりました。メモを見返してみると、今年の正月は家でスマホやタブレットをいじる時間が多かったのですが、その中で気づきがありました。
気づきその1:他人の強い反応は自分の心をえぐる
「反応しない練習」において、「自分が正しい」と言う判断を捨てよと言うメッセージがありました。「○○は間違っている」「○○であるに違いない」「○○であるべきだ」という考えはあくまでも自分の中の考えでしかない、ということです。ところがSNS、特にTwitterやYouTubeのコメント欄が顕著でしたが、強い反応に溢れていました。特にコロナに対する反応が強く、「若者がコロナをばらまいている」、「国はオリンピック開催が第一優先で、国民の命をなんとも思っていない」、「緊急事態宣言を発動して経済を潰す気か」と、コロナのニュースがあるたびに強い反応が多々発生しました。ここで危険なのは、このような反応を浴び続けることで、気づかぬうちに自分もこれらの考えに流されたり、自分が責められているように感じて心が疲れていくことです。他人の強い反応をできるだけ受けないことが自分自身を守ることになるのではないかと気づきました。
気づきその2:他人と比較して落ち込む機会が増加する
「反応しない練習」では、「比較する」のは非合理的な考え方です。比較することで自分の位置を測り、いちいち安心したり落ち込んだりすることもまた、危険な反応です。私がSNS上で特に比較に陥っていたのがInstagramでした。プライベートのアカウントでは知り合いや友人の楽しそうな写真が溢れていて、正月あまり外出する予定がなかった私は「みんな予定があって羨ましい」「ほとんど予定がなかった私は惨めだ」と蔑んでいました。実際には1日だけ友達に会って楽しい1日を過ごしていたのですが、自分以上に予定があって遊んでいる人を見かけては羨んでいました。また、今年から本の内容や感想を発信するアカウントを本格運用し始めましたが、同じようなアカウントで圧倒的にフォロワーの多い方や、情報発信の仕方が上手い方を見かけるたびに「私にここまでのことはできないだろう」と比較して落ち込んでいました。このようなアカウントを見かけた時「自分もこれくらい見てもらえるように頑張ろう」、「自分もこれくらい伝え方が上手くなれるように鍛錬しよう」と原動力になればいいのですが、私の場合はただ落ち込んでいるだけだということに気づきました。
私なりのSNSとの新しい付き合い方
私は以上2つのことに気づいたため、SNSとの付き合い方を見直すことにしました。まず一つ目にTwitterのニュース記事のコメントや、YouTubeのコメントへの返信を極力見ないこと。Twitterではニュースや新聞の公式アカウントのつぶやき(つまりニュース記事)に対するコメントが、YouTubeはコメントに対する返信が過激になりがちです。特にYouTubeのコメントへの返信は揚げ足取り合戦になっているのをよく見かけました。そういったものは心が疲れるだけでプラスにならないのでそもそも見ないようにすることにしました。二つ目は、Instagramを見ていて「今他の人と比べている」、「人の投稿を見て羨ましいと思った」と自覚したら、モチベーションに昇華できるものであれば「自分もこうなりたい」という気持ちに切り替える。昇華できないものであればさっさと切り上げる。これは精神論的な話になってきてしまうので、もっと機械的に付き合える方法があればシフトしていきたいと思っています。
まとめ
SNSは世界中の誰とも簡単に繋がることができる素晴らしいツールですが、一方で危険な反応に繋がる機会も増加し、この反応が「SNS疲れ」に繋がっているのだと感じました。ただでさえリアルな世界でも仕事などの人間関係で悩まされているのに、SNS上でもこれだけ反応していたら心が擦り減ってしまいます。今回ある程度自分の反応パターンに気づくことができたので、これから「反応しない練習」を続けていきたいと思います。
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