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『行方知れずの言葉と祈る想い』【共同創作作品】-ツナグ物語-
言葉というものは
遣い方を間違えると
まったく異なる文脈を構成することがある。
言葉というものは
伝わり方が変わると
まったく異なる感情を産み出すことがある。
人間に与えられた
言葉というコミュニケーションは
人間関係の接着剤となることもあれば
その強さや大きさで
関係性が粉々になることもある。
いっそのこと言葉なんてなければいいのに
そう想ったとしても
結局心のなかで祈る想いは
「言葉」で綴られたモノ。
言葉がなければ「想い」が募らない。
「想い」が募らなければ
『祈り』は届かない。
今回は物語の分岐が激しいです。
枝分かれを見逃さないように
繋がれた想いを
受け取ってください。
それではどうぞ。
雄弁に語る彼は決して流暢な言葉遣いではなかった。けれど、彼の言葉は気持ちを震わせ、気づくと私を惹きつける。そんな人。彼にとって私はただの遊び相手。分かっていても、また惹きつけられる自分がいる。あぁ何と意地らしく、可哀想な私。そんな言葉に酔っている事にも気づきながら。#ツナグ物語
— 澤(ざワ) (@zawa_des) November 30, 2024
器用ではないから、ひとつの言葉にも真実が宿る。聞き漏らさないように、耳を澄ませていた。
— BRILLIANT_S (@BlackcatSio) November 30, 2024
今は、振り向いてくれなくてもいい。合わない目が合わさるようになるまで、ことばを繋ぎ続けるから。心にあるクリスマスツリーに灯りがともるよう、神様に祈るから。#ツナグ物語 https://t.co/3bGmivEaqR
私はもう知っている。「主は与え、主は取られる」。それでも私は、闇に包まれた世界で小さな光を灯す。灯火は風に消えそうになりながら、私の祈りを運び続ける。彼にはその光が届かないかもしれない。たとえ届いたとしても、飾り物として見過ごされるだろう。それでも、私は祈り続ける。#ツナグ物語 https://t.co/gVMAumqFr9
— 幻師しらゆり (@shirayuri_archi) December 1, 2024
分岐①
闇のなかで小さな灯火を燃やし続けるためには、強い想いを持って祈るしか術がないと思っていた。しかし、闇には救いがある。光が届かなければ「音」を聴くしかない。私には「言葉」がある。「言葉」は「音」だ。運ばれる願いには「言葉」で火力を上げるしかないのだ。#ツナグ物語 https://t.co/rWLtRuLyff
— 生きかたを繋ぐ140文字の想い (@ikiru_story) December 4, 2024
分岐①-1
気づけば彼の声は聞こえなくなっていた。熱のある音も雄弁な言葉も。それは私が聞きたくなかったからじゃない。聞く必要がなくなったから。音は空気を揺らし、鼓膜に伝えるという。だが彼の声では私の心を揺らせない。満たされた心はもう隙間を許さないから。そう彼は過去の人になったの。#ツナグ物語 https://t.co/HPZgqaDEfo
— 澤(ざワ) (@zawa_des) December 9, 2024
もう声を聞く必要はない。私は闇の中に自分を溶かしていた。無音は、心に安息があるためだと信じる他なかった。…その時突然、二の腕に熱を感じた。力強い指の感触も。
— BRILLIANT_S (@BlackcatSio) December 10, 2024
彼は私に、再び触れてきたのだ。目で見えること、聞こえることしか意識しなかった私への、心の救済を伝えるために。#ツナグ物語 https://t.co/4135U4oYhA pic.twitter.com/7X04oAfkSt
その手の温もりは心の奥深くまで広がり、止まっていた時間が再び動き出すのを感じた。静かに燃え続けていた祈りの灯火は、過去を超えて再び命を宿したのだ。失われたものと思っていた希望は光となり、星のように進む道を指し示す。確かな音を立て未来への扉が開く音が聞こえた気がした。#ツナグ物語 https://t.co/PnBDcAYSbu
— 幻師しらゆり (@shirayuri_archi) December 10, 2024
分岐①-1-ⅰ
灯火に命が宿った刹那、私の心から、数え切れないほどの白鳩が飛び立った。頭頂から天空の光が差し、それらは高く翔けて遠ざかっていった。ふたりを暗い場所へ閉じ込めようとしていた、やっとそのことに気付いた。絆を信頼すること。私たちは、お互いに自由なのだ。#ツナグ物語 https://t.co/f3XNY8uhRE pic.twitter.com/nQOWRIHvgo
— BRILLIANT_S (@BlackcatSio) December 12, 2024
分岐①-1-ⅱ
開いた扉の先には、闇に蠢く奈落の異形がいた。
— くま大将 (@shuku_piano) December 11, 2024
貴方、地獄に落ちたのね。いい気味よ。
さらに近づくと、血塗られたその顔は…幼い私だった!
思わず二の腕を触れる指を握り返す。
まるで冷たい毛布のように硬い。
はっと振り返ると、くまのぬいぐるみが、静かに私を見つめていた。あ、くまの人形… https://t.co/kpBIa77FiN
#ツナグ物語 🐻特別編🐻
— 幻師しらゆり (@shirayuri_archi) December 13, 2024
くまは、こちらを見つめながら喋り出す。「 岩手を地球儀に戻すために ベートーヴェン ピアノソナタ第27番…第二楽章を弾け 」。私は鍵盤に向き合い、最後の音符まで弾ききった。背後から拍手が聞こえた。振り返るとそこには、再びくまのぬいぐるみがいた。あ…くまの人形。 https://t.co/3owg0g92F3
分岐①-2
「初めに、言葉があった。言葉は神とともにあった。言葉は神であった」と聖書は言う。祈りは言葉、神とともにあるものだ。祈りながら声をかけること。そこから新たに生まれる関係性もあるだろう。分岐は、輝く灯火を手に持ち、自ら創り出してゆくのだ。#ツナグ物語 https://t.co/tzPiMBSKs2 pic.twitter.com/cJs9qCJSbK
— BRILLIANT_S (@BlackcatSio) December 5, 2024
分岐②
主は、心の導き手だった。「これは神の与え給うた試練」絆が本物なら、必ず願いが通ずると。
— BRILLIANT_S (@BlackcatSio) December 2, 2024
ある夜、彼から連絡があった。一つひとつ、選ぶような言葉。
「君の夢を見たよ。おかしな話だけど…君が横にいて、何故か温かい気持ちになれたんだ」
「そう…ずっと私、灯を点したかったの」#ツナグ物語 https://t.co/IQPDwmaATg pic.twitter.com/h1eJdMs4AY