初心者の読書感想文チャレンジ13 人間失格
こんにちは。
生きる狂犬です。
「初心者の読書感想文チャレンジ」として13冊目に選んだのは、太宰治の人間失格です❗️
1948年、太宰が亡くなった年に発表された、代表作の1つです。
この作品は、以前にちょっとだけ読んで、「暗いな〜」という事で、読まずに投げ出していましたが、この機会に再挑戦しようと思い、無事、読了出来ました!
素晴らしい読書体験になりました。
なお、今回は、ネタバレしております‼️
■あらすじ
本人の写真と手記が残されているという設定で、薬物中毒になってしまった主人公の半生が描かれている。
■全体の感想
面白かった❗️
まじで、笑えた。
これは、ギャグか?と。
本当にそう思う。
人間の「滑稽さ」を、これでもかと描いている。
フィクションとして、物語として、めっちゃ完成度の高いエンターテイメント作品だった‼️
読んでいて、とても楽しかった。
全然、暗くない。むしろ、明るい。
↑終盤のコレ。
バーン、とオチが決まった感じで最高だった!
なんでこんなに笑えたか?
理由は2つある。
■笑える理由①
「文章がポップ」なのだ。
なんというか、読みやすい。
文章の上手さは、私にはよく分からないが、テンポが良いためか、すごくグッとくる。エモい。
■笑える理由②
これは、喜劇だと思う。
主人公(葉蔵)が、道化を演じなければ生きていけない哀しさ、あわれ、それを本人の語りにしているのだが、どこか自分を遠くから見ている。俯瞰してみている。
自分で自分を観察している。
この物語の中でも、道化役を演じているのだ。
まさに名優。
本物の喜劇役者だ!
だから主人公が、希望を持って真面目に生きようと、もがけばもがくほど、それが滑稽に見えてくる。
■とくに面白かった所
↑自分の事を棚に上げて、おいおい泣く!
誇張していて、そこがまた良い。
↑自分がメチャクチャやってんのに、何を言っているんだ。
「信頼」って、それ「妄想」じゃん!
と、壮大にツッコミたくなる。
■狂った事はない
最終盤で、このようなセリフがあるが、まさにこの通り。
主人公は、1ミリも狂っていない。
(ただ、アル中で、薬中なだけである)
生き方の問題なのだ。
自分で自分を悪い方向、ダメな方向に無理矢理、引っ張っていっている。
「なんで?」
とおもうが、そういうキャラクターなのだ。
そういう風に茶化す事でしか、自分を保っていけない。
うまく生きていけない人なのだ。
悪くいえば、弱い人。
すごく弱い人。
だが、その弱さが、人を魅きつける。
■ラストの一言
↑このラストの一言は、何か引っ掛かったが、よくよく考えてみたら、そんなに不自然なことではないのかもしれない。
主人公は本当に弱いのだけれども、客観的に見れば、ただの1人の人間なのだ。
それを受け入れている。
すべてを受け入れた言葉なのだ。
こういう人間もいるということ。
その事実。
作者の一番のメッセージだろう。
こういう人間もいるのだというメッセージ。
■わざと書いてる
作者の太宰は、わざと面白おかしく描いていると思う。
太宰が、自分の暗部をさらけ出して、突き詰めて突き詰めて、見事に物語に昇華させている。
■おわりに
太宰の作品は、「走れメロス」しか読んだ事がありませんでした❗️
こんなに面白い作家だったとは💦
5段階評価で
●読みやすさ ★★★★
●熱中度 ★★★★
●お茶目度 ★★★★★
以上です❗️
読書、今回もめっちゃ楽しかったです🔥
ここまで読んでいただき、ありがとうございました🙇♂️