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初心者の読書感想文チャレンジ13 人間失格

こんにちは。
生きる狂犬です。

「初心者の読書感想文チャレンジ」として13冊目に選んだのは、太宰治の人間失格です❗️

1948年、太宰が亡くなった年に発表された、代表作の1つです。


この作品は、以前にちょっとだけ読んで、「暗いな〜」という事で、読まずに投げ出していましたが、この機会に再挑戦しようと思い、無事、読了出来ました!


素晴らしい読書体験になりました。

なお、今回は、ネタバレしております‼️

集英社文庫

■あらすじ

本人の写真と手記が残されているという設定で、薬物中毒になってしまった主人公の半生が描かれている。

■全体の感想

面白かった❗️
まじで、笑えた。

これは、ギャグか?と。
本当にそう思う。
人間の「滑稽さ」を、これでもかと描いている。

フィクションとして、物語として、めっちゃ完成度の高いエンターテイメント作品だった‼️

読んでいて、とても楽しかった。
全然、暗くない。むしろ、明るい。


人間、失格。
もはや、自分は、完全に、人間でなくなりました。

文庫本p160

↑終盤のコレ。
バーン、とオチが決まった感じで最高だった!

なんでこんなに笑えたか?
理由は2つある。

■笑える理由①

「文章がポップ」なのだ。
なんというか、読みやすい。

文章の上手さは、私にはよく分からないが、テンポが良いためか、すごくグッとくる。エモい。

■笑える理由②

これは、喜劇だと思う。

主人公(葉蔵)が、道化を演じなければ生きていけない哀しさ、あわれ、それを本人の語りにしているのだが、どこか自分を遠くから見ている。俯瞰してみている。
自分で自分を観察している。

この物語の中でも、道化役を演じているのだ。

まさに名優。
本物の喜劇役者だ!

だから主人公が、希望を持って真面目に生きようと、もがけばもがくほど、それが滑稽に見えてくる。

■とくに面白かった所

おいおい声を放って泣きました。いくらでも、いくらでも泣けるのでした。

文庫本p140

自分の事を棚に上げて、おいおい泣く!
誇張していて、そこがまた良い。

神に問う。信頼は罪なりや。

文庫本p141

↑自分がメチャクチャやってんのに、何を言っているんだ。
「信頼」って、それ「妄想」じゃん!
と、壮大にツッコミたくなる。

■狂った事はない

一瞬間といえども、狂った事はないんです。

文庫本p159

最終盤で、このようなセリフがあるが、まさにこの通り。

主人公は、1ミリも狂っていない。
(ただ、アル中で、薬中なだけである)

生き方の問題なのだ。


自分で自分を悪い方向、ダメな方向に無理矢理、引っ張っていっている。

「なんで?」
とおもうが、そういうキャラクターなのだ。
そういう風に茶化す事でしか、自分を保っていけない。
うまく生きていけない人なのだ。


悪くいえば、弱い人。
すごく弱い人。

だが、その弱さが、人を魅きつける。

■ラストの一言

・・・・神様みたいないい子でした

文庫本p167

↑このラストの一言は、何か引っ掛かったが、よくよく考えてみたら、そんなに不自然なことではないのかもしれない。

主人公は本当に弱いのだけれども、客観的に見れば、ただの1人の人間なのだ。

それを受け入れている。
すべてを受け入れた言葉なのだ。

こういう人間もいるということ。
その事実。

作者の一番のメッセージだろう。
こういう人間もいるのだというメッセージ。

■わざと書いてる

作者の太宰は、わざと面白おかしく描いていると思う。

太宰が、自分の暗部をさらけ出して、突き詰めて突き詰めて、見事に物語に昇華させている。

■おわりに

太宰の作品は、「走れメロス」しか読んだ事がありませんでした❗️

こんなに面白い作家だったとは💦

5段階評価で

●読みやすさ ★★★★
●熱中度   ★★★★
●お茶目度  ★★★★★



以上です❗️

読書、今回もめっちゃ楽しかったです🔥

ここまで読んでいただき、ありがとうございました🙇‍♂️

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