見出し画像

介護はある日突然に@成年後見人活動記*調査開始編

鹿児島に住んでいる義母の認知症での保護入院をきっかけに、実家掃除&介護手続き〜成年後見人申立に追われた夫婦の日々を綴っています。

このお話の中での関係を説明すると
義母:被後見人(本人)
夫:成年後見人
私:夫をサポートする事務方役


【財産調査開始まで待て!】

夫が義母の成年後見人に決まった。
やっとこれで、色々動き出せる…!
嬉しい〜!けどやる事山盛り!

義母の正しい収支報告書を作成するのが
成年後見人としての初めの仕事。
申立の時に提出した収支予定表の
不明部分を明確にする必要がある。

よし、じゃすぐに動き出そう!
と前のめりになったけど
そうもいかない。

後見人として活動する際には、夫が義母の後見人となったという
「登記事項証明書」が求められる事が多い。
でも、それを法務局で取得できるのは、審判書が届いてから約1ヶ月後。
家庭裁判所への初回報告の書類の提出期限も、審判書が届いた1ヶ月後。

な、何も出来ないじゃないかぁぁ〜!と
慌ててしまうところだけど、どうしたら良いか?を福岡の後見人センターの人に教えてもらっていたのでメモを読み返す。

「審判の確定証明書を取得する」

「確定証明書」とは「裁判所が下した許可、却下の判決等が確定していることを証明する書類」


後見人として登記されるまでの間、
審判書(=審判書謄本)と、この確定証明書があれば、後見人として金融機関等の手続きができるらしい。

よし、じゃ早速申請しよう!
とまた前のめりに申請用紙を印刷しようとしたけれど
これも、すぐには申請できないらしい・・・。
成年後見人に選任されたという「審判書」が届いた後
2週間は不服申立ができる期間になり
それが終わると、確定証明書が受け取れる。

「待て」の期間が長い・・・・。
じゃあ、実際調査にかけられる時間はどれくらいなのかというと

<成年後見人登記までの流れ>
審判確定
↓ 2週間 不服申立てができる期間
確定証明書 が申請できる
↓ この間に、財産調査を行う
初回報告書を家庭裁判所へ提出
*成年後見人として登記される
どちらも審判確定から約1ヶ月後

2週間ほどしかないじゃないかぁぁぁ!

「報告書提出まで時間が足りません!」と家庭裁判所へ相談をしたくなったけど、
弱気な態度を見せたら、せっかく選任された後見人を解任されてしまうかも。
それは困る。
私たちの場合は、報告書提出までの間にゴールデンウィークがあったので、
ゴールデンウィークを含め、いつ確定証明書を受け取れるかを書記官の方に電話をして聞いて、受け取ったらすぐに動けるように事前準備を開始した。

【マニュアルが欲しい】

成年後見人として義母の報告書作成についてやる事は

①取引のある金融機関と残高
②負債(カードローン等)の有無
③社会保険事務所・役所・金融機関へ後見人となった事の届けを出す
④携帯電話の解約


①取引のある金融機関を調べる
ゴミ屋敷化した夫の実家の家宅捜索をした際に、
通帳は見つからなかったけど、取引明細を何枚か見つけた。
ほとんどが、定期を解約した明細だったけど
もしかすると、普通口座に残高があるかもしれないので
銀行に確認の電話を入れてみた。
残高は教えてもらえなかったけど、口座がある。
と回答いただけた銀行へ出向き手続きしてきた。
鹿児島にしか支店がない金融機関もあったので
1日で回れるように、予約時間を調整して手続きをしてきた。

嬉しかったのは、年金が振り込まれているメインバンクの凍結が解除されたこと!!!!!
口座凍結される前から、お金は引き出されていなかったので
義母が当面入院費を払える額が貯まっていた。
病院から特養に移ることになっても
施設費等払えるなぁぁぁと、安心した。

他にも取引があるかもしれない・・・と思い当たる銀行は調べた方がいい、と成年後見人をされている「士業」の方のブログに書いてあったけれど、たぶん都市銀行とは取引がないと思うので、地元の地方銀行・郵貯に聞いてみたら、郵貯に口座があったので、「取引はないだろう」と思い込まず調べた方がいいな、と思った。

②負債の有無を調べる
私が一番気になっているのが、この負債。
義母が認知症を発症する前、「カードローン」という文字を義母のメインバンクの通帳に印字されているのを見たことがある。
うわ〜!いくらくらい借りてるの〜!・・・とそれとな〜く
聞いてみたけど、怒り出して教えてもらえなかった。
残高を知るのが怖いけれどメインバンクの口座凍結解除手続きをしてもらった際に
カードローンの会社がどこかを調べられますか?と聞いたら、そのメインバンクのカードローンだったことが判明!そしてその支払いは、口座凍結の間に終了していた!
わわわわわ〜!嬉しすぎる。
ずっと気になっていた事がひとつ解消したけれど
でもまだどこかの会社から借りて(返してないかも)しれない。

という事で調査開始!
カードローン等負債を調べるには「信用情報機関」に開示請求をする。

<信用情報機関>
シー・アイ・シー(CIC)
日本信用情報機構(JICC)
全国銀行個人信用情報センター(KSC)

ネットからも開示請求できるけど、私たちは添付書類(後見人としての証明書)もあるので
郵送で請求した。手数料はコンビニ支払いなのでとても便利。
請求してから、調査報告が届くまで約1週間。
ドキドキしながら報告書を開いたけれど、借入金はなかった!

あああああ〜よかった!

③成年後見人としての届出を出す

成年後見人として選任された際に、義母の通帳の名義を『成年被後見人〇〇成年後見人〇〇」にしてください。と家庭裁判所から手渡された成年後見人Q&A BOOKには書いてあるのだけど、金融機関ごとにその決まりは違う。
義母のメインバンクは、後見人がいても口座名義は本人の名前のまま。
社会保険事務所で、後見人就任の手続きをした際に口座名義について、なぜ「後見人」がついてないのですか?聞かれた。その場で銀行に電話をして確認したけど、その銀行は「後見人」は入れないらしい。その事を社会保険事務所の方に伝えたら、納得いかない・・・という表情をされていたけれど、こういうの全国で統一して欲しいなぁ。

携帯電話の解約
「本人の委任状」が必要だと言われたのだけど
本人である義母は委任状がすんなり書ける状態ではない。
どうしたものか・・・と思っていたのだけど
義母が使用していたのは、いわゆるガラケーで
ちょうど携帯会社的に「ガラケープランを終了する。」
と会社側から自動的に解約されたので
面倒な事務手続き無しで携帯電話が解約できた。
ラッキーだった。

報告書作成に必要な調査&手続きが終わったので
(調査が終わらなかったものもあるのだけど・・・)

①事務報告書
②財産目録
③収支予定表

を提出期限ギリギリで家庭裁判所へ提出!
そして義母の後見人として正式に活動が開始されたのでした。





いいなと思ったら応援しよう!

Iketomo
読んで下さってありがとうございます!よろしければサポートお願いします!頂いたサポートは義父母に会いに行く交通費に使わせていただきます!