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生きづらい世の中を読む
夏目漱石の『草枕』は、主人公がふと思ったことから物語が始まる。
山路を登りながら、こう考えた。
智に働けば角が立つ。
情に掉させば流される。
意地を通せば窮屈だ。
とかくに人の世は住みにくい。
理屈っぽくしてれば煙たがれるし、感情的でいても流されてしまう。かといって意地ばかり張っていても自分が窮屈になるばかり。
どの時代でもそうだよね。
住みにくいとか生きづらいとか。現代人だけの悩みではないのかも。
このあとのフレーズも知られてないけど素敵で、
住みにくさが高じると、安いところへ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟ったとき、詩が生れて、絵ができる。
住みにくいなと思うと環境を変えたくなる。
文字通り住む場所もそうだし、転職とかもあてはまりそう。
ただ、環境が変わっても住みにくいのは同じ。
アンガーマネジメントで有名になったアドラーさんも、人間の悩みはすべて人間関係だって言ってた。
どこへ行っても人の世というのは変わらないものである。
さて、それを悟るとどうなるか、というとアートに行きつく。詞が生まれて絵ができる。
言葉を話せない民族でも、音楽は必ずあると言われるけれど、全てのスタートが音楽だとしたら、全ての終着点はアートなのかもしれない。
絵でも文字でも、写真でも映像でも。アートに昇華することに、生きづらさを解消するヒントがあるのかもしれない。
今日はとっても楽しかったね。
明日はもっと楽しくなるよ。
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