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昼寝の後ろめたさ

昨日の気温は朝から30度を余裕で超えていたが、どうしても草ボーボーの庭と枯れ切った玄関先の寄せ植えが気になりすぎていたので、重い腰を上げて草花と格闘した。
人間もそうだが、草も生命力あふれるやつはしぶとい。根っこに近い部分を持って私の全体重をかけたとて、びくともしない。どんだけ根を強く深くはっているんだと、どうしようもない気持ちになりながら、草刈り鎌を片手に「これでもくらえ!」と何度も何度も振りかざす。昨日の私は、殺人鬼のような形相で鎌を振り回し続けた。

その動作は、普段使わない筋肉を使ったらしい。さらには私の持つ体力を奪い去った。
今日の私はまるで使い物にならないブリキ人形そのものだった。
トイレで用を足すのに便器に座る動作も痛くてままならない。
「仕事せんと」とは思うけれど、どうもそんな気力が起こらず、午前中の9時から体力回復と称してぐうたら過ごした。

私は普段仕事が好きだし、一日中ずっとパソコンに向かっていても苦痛は感じないタイプだ。でも体力が奪われた途端、仕事の戦闘能力もゼロになるとは。
平日は仕事をするというのが習慣づいているせいか、うっかり昼寝で2時間も寝てしまったら、起きてからなんともいえない気持ちになった。ある種の罪悪感というか後ろめたさというか。無駄な時間を過ごしてしまったという焦りのような気持ちも出てきて、無性に寝覚めが悪かった。
こんな時、私は何に追われて生きているんだろうと思う。
人間は、寝て、食べて、笑って、を繰り返していればストレスなく過ごせるだろうに、私にはそれができない。そこに仕事を加えないとどうも気分が悪くなるのだ。
改めて、仕事というものを習慣づけると人間としてなんか違う方向にいってしまうのではないかという気がしてきた。
毎日仕事をしていると、「仕事せんといかん」というのが刷り込まれるんだと思う。そして、人間として大切なものの順位が変わってきてしまう。

仕事が好きというのは素晴らしいけど、ほどほどに。
なぜ仕事をしているのか、
仕事の先にどんな未来を描こうとしているのか、
それがぼやけると人間としておかしくなる。

あなたは、仕事から離れて何日ぐうたらできる?
昼寝した後にはどんな気持ちになる?

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