見出し画像

「今いる場所を知ってるか?」


今日のブログはこちら!


では、本題。



デービッド・アトキンソン著・「日本人の勝算」を読んだ。

イギリス出身・日本在住30年の金融アナリストが書くこの本は今の日本の現状をハッキリと知ることができる。

世界でも高齢化は進んでいるけど、日本の場合は状況が違う。

日本は超高齢化プラス人口減少の問題も抱えているんだ。

この問題を抱えているのは先進国では日本だけ。

どちらもデフレの大きな要因になるから、この先も日本はデフレから抜け出すことはできないどころか、将来はさらなる超デフレが待っているという。


その中の理由で納得したことが、政治的デフレ圧力について。

主な収入源が給料である若い人はインフレを好む傾向一方、

定年退職をした65歳以上の高齢者層は資産をもっているけど収入が少ないからデフレを好む傾向があるらしい。

ということは、65歳以上の人口が多い社会ではインフレに繋がる政策は嫌われ、その政策を取ろうとする政治家は選挙で当選しにくくなるんだ。

政治家は当選したいんだから人口が多い年代の人たちを狙うのは当然。

若い世代を考えないのはクソとは思いつつ、まぁそういうもんだよなとも思ってしまう。



市場はどうなるか?

人口が減るんだからシンプルに需要は減る。つまり、市場は縮小する。

たとえば、10社で支えてきた市場が8社で支えることになるということ。

そうなるとどの会社も生き残りをかけた企業間での競争が激化する。

生き残るための最もカンタンな戦力が、価格を下げて他の企業の体力を奪い、倒産に追い込むこと。

生き残った企業は競争相手がいなくなるから大きな利益を得ることができる。

ただ、これも強烈なデフレ圧力を生むと考えられ、今までのデフレの主因となっている。

しかもこのやり方は、まず利益を削らなければいけない。

そうなると、利益が少なくなると人件費にも手を付けるわけだから、労働者にもシワ寄せがくる。

ボーナス削減、サービス残業増加などが良い例。

それが国際的にみてもかなり低い最低賃金を生んでいるんだ。

このように、企業の生き残りのシワ寄せが労働者に回ってきているのが日本という国だ。



ちょっとだけ日本の現状の内容を整理してみたんだけど、

本を読んで「現在地」を知る上で大事なことが二つあると気が付いた。



一つは、いつも意識している「自分自身」の現在地だ。

自分は何ができて、何ができないのか。
何を知っていて、何をしらないのか。
何を目指していて、今はどこにいるのか。

みたいに、自分自身の現在地を知ることで今やるべきことがハッキリと見えてくるんだよね。

自分の現在地を知ればクソすぎてびっくりすることもあるけど落ち込んではいけない。笑

それは必要なことだからね。



ただもう一つ大事なことがあり、それが「今いる場所」の情報だ。

そこはどんな場所なのか?
どんな歴史があるのか?
どんな将来が予測されるか?

みたいに、今いる場所の情報を知らなかったらリスクヘッジができないんだよね。


これってかなり重要なんだよ。

だって、致命傷をくらったら終わりなんだからね。

今いる場所の情報を知らなかったら、ある日突然とんでもない一発を喰らう可能性があるんだ。

そこを避けれる人とまともに喰らう人の差は「今いる場所」をしっかり勉強して、ある程度将来を予測していたかどうかだ。

きっと、とんでもない一発を避ける人は当たり前のように避ける。喰らう人は思いっきりまともに喰らう。


著者の案を行う政党があるとは思えないけど、多くの日本人が「今いる」場所である日本を知るには良い本だよ。


知るべきは「自分の現在地」と「その場所の情報」。

戦略とリスクヘッジを。


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集