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「最強の闘う姿勢。」
映画・「オール・シングス・マスト・パス」を観た。
日本人なら誰もが知っているCDショップチェーン・タワーレコードの栄光と衰退を追ったこのドキュメンタリー映画は、
観れば多くの視点を持つことができ闘う姿勢の勉強にもなる。
えっ衰退?と思うかもしれないけど、
タワーレコードはとっくに衰退しきっている。
アメリカで誕生したこの店は、
業績不振から2006年の段階で全米の全店舗が閉店しているんだ。
日本人には馴染みがあり広く認知されているけど、
実はタワーレコードの店舗はもう日本にしかない。
アメリカのアーティストは来日した際、
タワレコを観ると必ず懐かしむらしい。笑
(あのデイヴ・グロールが店員として働いていたことに驚いた。)
なんでタワレコが栄光を掴んだのかというと単純にトレンドに乗ったからだ。(トレンドに乗る前からトレンドに乗る準備が出来ていたからとも言える。)
タワレコの始まりは、
創業者のラスがドラックストアを経営していた父からエリアを任されたことがキッカケ。
エリアを任された音楽好きのラスは、
レコード売り場を拡大し「タワーレコード・マート」と名付け結局、経営も任されることになった。
そこでラスは普通のレコード店じゃなく、
スーパーマケット形式で様々なジャンルのレコードを大量に揃えるという新しい営業スタイルをとった。
その営業スタイルが時代と絶妙にマッチした。
ベビーブームによる大量消費
ポータブルレコードプレイヤーの普及
人気アーティストの誕生
等々、音楽が人々の身近になっていく時代にタワレコはドンピシャだった。
そこからどんどん業績を伸ばし、レコードからCDに形が変わってもタワレコは勝ち続けた。
じゃあ、なぜタワレコは衰退したのかというと新しいトレンドに乗れなかったからだ。
徐々にみんなCDを買わなくなっていたんだよね。
テクノロジーが発達したインターネットの時代では、
わざわざCDを買いに行かなくてもダウンロードすればすぐに聴ける。
トレンドが徐々に変わっているのにも関わらず、
自分たちが絶対だと思い込み既存のスタイルに固執し、足元をすくわれ痛い目を食らった時に時代が変わっていたことに気が付く。
タワレコは典型的な天国から地獄に堕ちるパターンだった。
トレンドに乗れない・乗ろうとしないなら勝てるはずがない。
俺はいわゆる栄光に浸ったことがないからその立場にいる人間の気持ちがわからないんだけど、こうもキレイに典型的なパターンにハマるものなのか?と思ってしまう。
だって、栄光と衰退の話ってタワレコと同じ様な話ばかりでしょ。
偶然チャンスを掴みどんどん成功してのし上がっていく
↓
自分のスタイルに固執するあまり周りの声を聞かなくなる
↓
小さなほころびから足元をすくわれる
↓
それが大きな穴になり大ダメージを喰らう
↓
一気に地獄に堕ちて、あの時周りの声を聞いておけばと後悔する
みたいなパターンばかり。
じゃあ、衰退しないためにはどうしたらいいか?といえば謙虚になることだ。
謙虚は最強の闘う姿勢だ。
聞く耳を持ち、常に学び、自分に取り入れる。
スタイルの固執が悪いとは思わないけど、
勝てている時に次の時代に目を向け種を蒔くことはめちゃくちゃ大事なんだと勉強になったな。
さらに深堀り、常に謙虚でいるにはどうしたらいいのか?といえば不安を利用することだ。
不安だから、それを解消するために勉強する。
不安だから、それを乗り越えるために鍛える。
不安になりなくないから、常に先を予測して種を蒔く。
みたいに不安を謙虚に動く材料にすればいい。
不安だから何もしないが一番いけない。
それは不安を増幅されるだけだ。
ラスは完全に安心しきったから足元をすくわれた。
そんな簡単な心理状態じゃないかもしれないけど、
勝てている最中に少しでも不安になれば少しは対策ができたはず。