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「保身に走るな。」
映画・「セント・オブ・ウーマン 夢の香り」を観た。
感謝祭前日に名門校の学生であるチャーリーとジョージは、仲間が校長の車にイタズラを仕掛けているところを目撃する。
イタズラをされた校長は犯人を知るため目撃者である二人に問い詰めるも白状はしない。
そこで校長は感謝祭後に学校集会を開き、白状すればハーバード大学に推薦、白状しなければ退学をさせるという。
その週末に旅費を稼ぐため盲目の退役軍人であるフランクの世話をするアルバイトをすることになったチャーリー。
気が難しく、女好きで、下ネタを連発するフランクに困惑しっぱなし。
ただ、彼が盲目であることから生きる意味を探していたり、孤独を感じていることを知り徐々に二人の信頼が深まっていく。
二者択一に悩みながらもフランクの下で成長したチャーリーが出した答えとは、、、
というのがあらすじ。(長くなったけど。)
(良い予告が無かった。。。。)
観ていて気持ちが良いし、ヒューマンドラマの部類では俺の中でトップクラスに好きなこの映画は人として大事なことは何か?を考えさせてくれる。
この映画を観るたびに、
保身に走るな。
と思うんだよね。
今している行動、今取っている選択は自分の身を守るためだけのものなんじゃないのか?と考えさせられる。
ジョージは全校集会で問い詰められた結果、
「確信はないけどあの人影はたぶん、ハリー、トレント、ジミーかな。」
と仲間を観たっぽい曖昧なことを言う。
次にチャーリーが同じ様に答えれば仲間は罰せられ自分たちは助かる。
でも、彼は白状をしなかった。
つまり、退学覚悟で仲間を売らなかったんだ。
その結果、校長は白状したジョージは我が校の名を汚さなかったと許し、
事実を隠蔽しウソを言ったチャーリーは退学と宣言する。
それを保護者代理人としてチャーリーの隣でずっと聞いていたフランクはブチ切れる。
「このクソ裁判は一体何だ!」
と。
そこからフランクの超超超名演説が始まる。
長いけどじっくり読んでほしい。(省略はした。)
「何が我が校の名を汚さなかっただ。
ここの校訓は”告口をして自分の身を守れ。でないと火炙りだ。”だろ。
ケツに火が付くと、あるものは逃げ出しあるものは踏みとどまる。
彼(チャーリー)は踏みとどまり、ジョージは逃げた。
なのにキミらはジョージを褒め、チャーリーを罰するのか。
そういう連中を育てて世に送りだすのか。
今日のこの猿芝居は何だ!
この猿芝居の中で私の隣の若者だけが汚れない魂を持ち続けている。
ここにいる誰か(校長)は彼を買収しようと甘い話を持ちかけた。
でも彼は売らなかった。
キミはとんでもない校長だ。
キミは彼の魂を殺そうとしてるんだぞ!
なぜか?我が校の名を汚した生徒だからだ。
その名を汚しているのは他ならぬキミらだ。
ハリー、トレント、ジミー、貴様らにも言う。
くたばれ!
根が腐ってて何が育つ?この学校は根が腐っている。
どんな教育をしているのか、まったく恐ろしいことだ。
私には、チャーリーの黙認の正誤はできない。
だけど、彼は決して自分の得のために仲間を売る人間ではない!!
それが人間のもつ高潔さだ。それが勇気だ。
それが指導者が持つべき資格だ。
彼は真の人間を形成する信念の道を選ぶことができる。
彼の旅を続けさせてやろう。」
これを聞いた全生徒は拍手を送る。
懲戒委員会はその場で集まりハリー、トレント、ジミーの三人を仮及第にし、ジョージは罰せられないが今回の件では一切の推奨を受けるものではないという。
そして最後にチャーリーは今回の件から完全に解放されると決まる。
それを聞いた全生徒は今度は大拍手大喝采。
高潔さと勇気を持ち仲間を売らなかったチャーリーの完全勝利だ。
文章では伝わりづらかっと思うけどどう感じただろうか?
ホント、保身に走ると腐るんだよね。
組織も人間も。
でも、世の中見渡すと保身に走る奴が多いと感じる。
正直、利確させて逃げ切りたい気持ちはわからないでもない。
だけど、仲間を売ったり間違いを認めなかったりするのは違うよな。
それで生き残れるかもしれないけど、その結果何を失うのかは考えたほうが良い。
自分の身だけ、自分の得だけを考えている奴なんて意外と簡単に見抜けるもの。
弱くても優しくて相手のことを想えるチャーリーみたいな男が強いんだ。