【書評】 南東探検
今年の夏、家族で西表島に2週間ほど滞在した。
自分は西表島出身なのでただの帰省なのだが、家族で滞在すると観光客気分になれる新鮮さがあった。
(いまは埼玉に住んでいる)
西表島旅行が終わり、埼玉へ戻ってきて数日経つと、妻がいつの間にか注文した西表島関係の本が届いていた。
その中の1冊がこの「南東探検」である。
読んでいると自然に飛び込みたくなる本
著者の安間繁樹さんは「この本はガイドブックではなく、紀行文またはエッセイである」と記してあり、道中のメモ書きを整形したような形で話が進行していく。
読んでいると自分もジャングルを歩いている気分になっていた。
ブッシュに潜り、崖を登って、腰まで浸かりながら川を渡り、ハブを避け、前へ進んでいく。
なんて最高な体験をしているんだろう、と何度も思った。
ちなみにどこへ向かっているかというと、川を辿って上流へ歩き、分水嶺や水源がゴールらしい。
その後は来た道 or 別ルートで歩いて帰ったり、テントで野営したりと、普通はできない難易度の冒険をしているようだ。
滝の位置がわかる地図が最高
いつも遠くの木の間に見える滝があり、「どこの川のなんの滝だろう」と20数年ほど疑問に思っていた。
その長年のモヤモヤをこの本が解決してくれた。
「まさかあの川の上流だったとは!」という驚きがあり、知った瞬間はとても興奮した。
西表のジャングルに興味あるならオススメ
自分は西表島に住んでた頃、よく度胸試しで友達と山に登ったり、釣り竿片手に川を泳いで渡ったりしていた。
そのためか、この本はとても面白くワクワクしながら読める最高の作品だった。
そして、自分もジャングルに潜って見たことのない滝まで行きたい!という野望ができた。
おそらく次の西表島帰省には、ジャングル探検に挑戦してみる予定だ。
冒険に興味がある方はぜひこの本を読んで、一度でいいから西表島にきてみてほしい。
あのジャングルを見ただけで絶対にワクワクするはずだ。