スーパーカーの本場イタリアで、近年人気の車種はこれ!
新たに車を購入するにあたり、イタリアで人気ある車種を調べた。私は子どもの頃から、父や兄の影響で車好き。F1も必ず見ていたし、彼氏も車で判断するほど独自の見解(偏見⁉︎)があった。好きな番組は『おぎやはぎの愛車遍歴』。芸能人が、若手時代のポンコツ車から、出世し現在に至る車のセンスを吟味するひとときがたまらない。と言うように、誰にも共有することなく、静かな趣味として車を見たり乗ったりするのが好きだ。
車が欲しい!
今、我が家は車の購入を検討している。今まで、ランチャのイプシロンを長年乗ってきた。
これは、義父が購入したが、すぐに乗れなくなったので、夫が受け継いでいた。さすがに10年も経つとあちらこちらにガタが出始めた。一番の痛手は、大理石の柱にぶつかりバンパーやヘッドライトが壊れ、修理したけど完璧には直すことができなかったこと。
さらに、2020年には新型コロナウイルスの影響で、イタリア全土では、車で外出もできないほどの強行ロックダウンになり、車を使わない生活に。すると、ひどく痛んだ車に保険を払って維持する気持ちも薄れてきた。また、収入も途絶えたことから、ついに1ヶ月分の家賃へと生まれ変わった。そのくらい古くてボロくて、よくある車種だった。
あれから一年が経ち、ようやく新たに車を買おうという気持ちが湧いてきた。そんな時、一目惚れした車が突如現れた。
Renault Twingo
見よ!この愛らしさ!写真を見るだけで胸が高鳴る!
小さくて、小回りが利き、簡単に乗り降りできる女心をかなりくすぐる。可愛いいデザインとフォルムにうっとり。近づいて大きさを確かめても、やはり私にピッタリ。どんな天気にも気持ちを晴れやかにしてくれるスカイブルーが愛おしさ満点でたまらない。赤もいいが、女子度が強くなりすぎる。夫が乗るには抵抗があるかもしれない。
先日、インスタでこんな広告が出てきた。
100%の電気自動車タイプ。3.500ユーロ頭金を払い、月々89ユーロを36回払う仕組み。最終的に8.460ユーロ、または自由に返済できるらしい。
電気自動車なら、住民のみの専用通路も可能だし、街で路上駐車する際のチケットを払わなくていいという噂も聞いたので、頻繁に取られる罰金を気にせず乗ることができる!コンパクトだから、縦列駐車も簡単。電気スタンドは、職場の近くにあるからいつでも行ける!
あらゆるメリットを並べて、夫にじわりじわりとその良さを伝えた。そして、彼は一言…
夫:「排気量は?」
私:「知らない。ちなみにガソリン車なら、899って書いてある。」
夫:「小さすぎ!どこにも行けないよ。イタリアから他の国へ行くことなんてできないよ。ましてや電気自動車は、途中で充電することを考えると、まだ購入するには早すぎる。セカンドカーならまだしも、遠出したいならもっと大きな車にしよう!」
あっさり却下。。。
実はというと、夫は長らく狙っていた車がある。なぜ、そこまでこだわるのかはわからないが、街で何台も見かけるほど人気。何を隠そう、その理由は「イタリア」愛だった。
近年の人気車種
フェラーリやランボルギーニなど、スパーカー大国であるイタリアの人たちは、どんな車を購入しているのか。イタリアに来る前は、街を見るのが楽しみだった。そして、実際に見てみると、「スーパーカー見かけない!」「軽もない⁉︎」そして、「車の形が全然違う‼︎」という点に驚いた。
毎年発表される、「イタリアで新車販売された人気車種のランキング」の記事から、近年の情報を独自にグラフで表してみた。
■ Fiat Panda■
誰が何と言おうとも、イタリアでだんとつ売れている車がパンダ!老若男女問わず、幅広い年齢に親しまれ、手頃な価格と乗りやすさが人気の超大衆車。毎年、第二位と倍以上の販売台数を引き離して、長らく一位の座を譲らない。
1980年にデビューした初代から40周の節目にあたる昨年は、新たな「クロス」タイプが登場。ほかに、スタイリッシュな「スポーツ」タイプと、定番の街乗りの「ライフ」がある。マイルドハイブリット車もるので、パンダと一言で言えども選択する楽しみがある。
■ Fiat 500 ■
ルパンが乗っていた車と言っても、もうその感覚は古いのだろうか。コンパクトで愛らしいデザインなのに、男女共に人気を博している。ボディーカラーで印象が変わり、サンルーフを開けて走るのも姿は、太陽好きなイタリア人には自慢したくて仕方がないスタイル。乗っているだけでオシャレに見えるから、小さくてもこだわりが出る。しかし、ツードアなので家族で乗るには小さすぎる。がしかし、新たにこのサイズで観音開きになるドアが登場!価格は高級車が買えるほど跳ね上がるが、愛好家にはたまらない一台だ。
もう一つの大衆車
■ Lancia Ypsilon ■
日本では、クライスラー社によって手掛けられたものが、アメリカから入ってきているようだ。エンブレムもクライスラーになるから、ちょっと気持ちが乗らないかもしれないが、歴としたイタリア車である。
イタリアでは、パンダに次いで2位を誇る人気。しかし、数字で見てみると倍の差がある。モデルチェンジした今のスタイルは、エレガントでもあり、時代にマッチしたデザインで安っぽく見えないのが良い。パンダより一歩オシャレに見せることが人気の秘訣かもしれない。
■ Renault ■
近年、ルノー車も大がつくほど人気。
ClioやCapturは、コンパクトなファミリーカーとして重宝されている。デザインも他の車種と統一性があり、ルノー車に乗っている優越感に浸れる。
夫にTwingoを断られたが、私は密かにこのどちらかを狙っている。評判も良さそうだし、一度はルノー車に乗ってみたい。
そして、その次につけるのが、なんとアメリカの
■ Jeep ■
どうだ!このギラギラした風貌!
アメリカ車ドドーン!と威圧を感じるだろうか。
これが、夫も狙っている近年の人気車種レネゲード。近年のランキングで中盤をしっかりキープして揺るがない。なぜ、アメリカのJeepがイタリアで支持されているのか?
話が逸れるが、イタリアではアメリカを意識した行動はあまりない。日本は敗戦国で未だアメリカの傘下的存在になっていると、日本を出てみて感じることがある。イタリア人はアメリカをどのように見ているかというと、中国やカナダ、オーストラリアなどそれほど変わらず、「外国の一つ」と一言でまとめられそうだ。
それよりも、ヨーロッパでの存在感や立ち位置などに重点を置いている。経済を牽引する力はないが、平和に安全に暮らすための豊かさは他の国には負けないのではないだろうか。
閑話休題。
アメリカのJeepが、なぜそこまで支持されているのか理由がわかった。このレネゲードは、なんとフィアットと共同開発した車だった!Jeepと見せかけて、中身は、フィアットの500LやXのエンジンが積まれている。実は、レネゲードだけでなく、コンパスもイタリアで生産されている。また、Jeep初の小型SUVという大きさも重要な点だ。アメリカほど雄大な土地ではなく、街によっては道路や駐車場が狭い。そこに、この迫力とサイズだから喜ばれるわけだ。
なぜ、自国で作られていることと人気がどのように結びつくかというと、
「母国愛」もさることながら、壊れても「修理できる技術が近くにある!」ことが大きな安心材料になっているのではないだろうか。
2020年には、Jeepだけどプラグインハイブリットが登場!環境に優しいのに、本当に強さはあるの!?ヘニョヘニョなんじゃ!?と不安になるだろう。その辺りは、愛車遍歴でお馴染みの、竹岡圭さんのYouTubeを参考にしたい。車好きなら当然知っているであろうこの方。優しく気配りがききながら、しっかりと芯を捉える意見が心地いい。さすがレーサー、瞬発力があるので、体感したことを瞬時に言葉にできる。ラジオパーソナリティに向いているタイプだ。
夫が狙っているのも、レネゲード。今のプラグインハイブリットを買うつもりもないし、新車で買うほど余裕はない。中古車なら…と考えると夢ではない話。
ランキングに話を戻そう。
ここ数年、注目されているのが、
■ Toyota Yaris■
日本の人気車ランキングの1位が、イタリアのランキングにまでやってきた!
イタリアでも、日本はエコカー先進国と感じるほど、街で見かけるハイブリット車はトヨタや日産が多い。ミッションが主流のイタリアで、静かな車が通ると未来に来たもんだとふと感じる。500と並行するように、ランキングをのしあがってきていることから、環境を意識した選択をしている人が増えていると見られる。
総評
スポーツカー
スーパーカー大国のイタリアで、フェラーリやランボルギーニを普段から見かけることはない。田舎に住んでいるからかもしれないし、街の中心地にいるからかもしれない。かつてフィレンツェに住んでいた頃も、出会うのは稀だった。普段は隠して、あまり出かけないとも聴いた。走りたい人は、高速道路や郊外で乗っているのだろう。あと、フェラーリの愛好家やクラシックカーのツーリンググループは年に何回かは見かけることはあった。
高級車
もちろん、メルセデスやポルシェといった高級車の所有率は日本より多く感じ、若者世代が乗っていることも珍しくない。車庫で所持せず、路上駐車するほど扱いはラフになっているようだ。成功した人が掴める車と言ってもいい。
大衆車
イタリアで人気の車種は、手頃な価格帯の車が並んでいる。 Panda を筆頭に Ypcilon, Clio, C3 は一般車両の王道。中古車でも、かなり安い価格帯で取引が行われている。
要するに、スーパーカーを乗っているのはほんの一部で、一般車両は上記のお手頃車種。また、日本のように四角くて背の高い軽自動車は存在しない。軽だけどスライドドアで老若男女が使いやすい車は、イタリアにも広まっていいと思うが入ってくる気配もない。価格と輸出と修理技術だろうか。
バイク社会
車の話をしつつも、実は切っても切り離せないのが、イタリアのバイク事情。ヨーロッパの中でも一番の保有率を誇っている。車とバイクを2台持ちは珍しくなく、用途によって乗り分けて使っている。サイズは、50ccの小さなタイプよりスクーターを所有する人が多く、男女問わず20台から70代までもがブイブイ乗りこなすほど。車の駐車場があまりないイタリアでは、外出しても路駐場に困ることがある。一方、バイクは見つけやすく簡単。邪魔になれば持ち上げて動かすこともできる。私は海沿いの街に住んでいるので、夏になると、海岸通りの駐車場はお昼前には見つけられないほどいっぱいになる。だから夏はバイクで溢れる。夕方のラッシュにバイクですり抜けるのは爽快だ。
二つの気になる新聞記事
若者は車よりスマホ
コロナ以前の2019年のバイクを手放す若者についての記事。若者の失業率は未だ高い状態で、車やバイクの所有は難しく、今後シェアリングを利用する人が増えるとのこと。生活のスタイルは変わって、ポケットに高価なスマホを持つことの方がステイタスが保てるとか。また、家では最新の掃除機や洗濯乾燥機などの高級家電を揃え、家庭環境を整えている…云々。
新車より中古車の人気
こちらもコロナ前の記事だが、新車より中古車市場の売れ行きが良いという。もちろん、イタリアでも電気自動車やハイブリットなどを購入する人に、エコボーナスを受けられる。とはいえ、まだまだ高いのが現実。また、充電ポートなどの施設や修理体制などを考えると、まだ早いと思う人も少なくない。実際に周りでも、ガソリン車を新たに購入した人がほとんど。
このように、電気自動車を購入するのは申し越し先延ばしにして、今すぐ手軽に使える車を選ぶ人がまだまだ多いようだ。
今後、車を購入する流れを書いていこうと思う。中古車販売店で見に行って購入するのではなく、ネットで注文し、運んできてくれるという、コロナ禍で初めて知ったサービスを利用したいと検討している。どんな車種が、いくらで販売されているのかを紹介していこう。
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