納豆 (イチコジンカン#5)
「さっきまで愛した人」
ファミレスの朝食バイキングに行った時、
納豆を見た瞬間に
納豆を手に取っていました。
無性に食べたくなるのは
日本人としてのDNAでアイデンティティが
本能にはシンプスが条件反射なのです。
それぐらい当たり前なことです。
直食い派なのは僕です。
そしてあんまり掻き混ぜない。
タレを入れて5〜6回混ぜるだけ。
これがいい。
それはそうと、バイキングで
納豆を食べた時の話。
そのまま食後のコーヒータイム。
本を読みながらゆっくりしていると
急に自我を持ちうろうろし
始める納豆の残り香。
そして目覚める殺意。
納豆の匂いとコーヒーの香りは
こんなに相性悪いんか?
同じ豆なんだから仲良くしろよ。
僕がいるテーブルの上が
建国したての法治国家で
見えない争いをはじまる。
綺麗に区画整理しても
根本に残る香りの自我が
相手のテリトリーを侵す。
どうしてなぜに混ざり合わない?
どうしてなぜに主張し合う?
どうしてなぜに殺しあってしまう?
平和は訪れないのか?
お金をかけて作りあげた
拙い国家も
争いの前では、なす術もなく
主人はそっと
自らの手で崩壊させた。
一番うまいものは一番まずいものかもしれない
一番きれいなものは一番きたないかもしれない
一番すきなものは一番きらいなのかもしれない
一番きらいなものは一番すきなのかもしれない
納豆「それが一番大豆〜(大事〜)」
すりつぶせ
ワンモアタイム アリトモ