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Vol153 新規就農って自己資金はどれだけ必要なの?驚きの必要資金額!

田舎に移住をして新規就農を考える人も少なくはありません。しかし、新規就農には多額の資金が必要です。憧れだけで始められる仕事ではないことは解っていても、「どれだけの資金が必要なのか?」知らない人も多いのではないでしょうか。
そこで、新規就農時の必要資金等について書いてみました。

こんにちは、移住専門FP「移住プランナー」の仲西といいます。
ここでは、これまでの17年間の活動、2500組以上の移住相談対応から
皆さんに役立つ情報を書いています。
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1⃣ 新規就農時の自己資金


 令和4年(2022年)3月発表された、一般社団法人全国農業会議所および全国新規就農相談センターの「新規就農者の就農実態調査」によると、就農1年目に要した費用と自己資金の準備状況は次の通りです。

営農面の費用は新規参入者全体の平均では、755 万円(前回比+186 万円)で、そのうち機械・施設等への費用は561 万円(前回比+150 万円)、必要経費(前回調査では「種苗・肥料・燃料等」と記載)が 194 万円(前回比+36 万円)となっています。

これに対し、営農面での自己資金は 281 万円(前回比+49 万円)であり、差額は-474 万円(前回比-137 万円)となっています。
また、生活面での自己資金は 170 万円(前回比+11 万円)であり、就農 1 年目の農産物売上高は 343 万円(前回比+84 万円)です。

就農時は生活費を2年程度見込む必要があります。
就農初年度は収穫までの間、無収入であることはもちろんのこと、収穫にこぎつけても売り物にならなかったり、現金化までに時間が掛かることもあるためです。

また、必要経費(肥料、種苗、燃料等)は営農資金として、農業を続ける限り毎年掛かってくる経費となります。

2⃣ 作目別の就農資金



酪農では自己資金の準備額が 581 万円で、作目別でみた場合に最も高くなります。
費用合計も 3,903 万円と群を抜いており、その差額は-3,322 万円となっています。

費用合計と自己資金の差額の大きい、ランキングは次の通りです。

1位 酪農    費用合計3,903万円 自己資金581万円 差額-3,322万円
2位 その他畜産 費用合計1,314万円 自己資金270万円 差額-1,044 万円3位 施設野菜  費用合計1,136万円 自己資金321万円 差額-815 万円
4位 花き    費用合計   781万円 自己資金275万円 差額-506 万円
5位 果樹    費用合計 636万円 自己資金302万円 差額ー334万円

ちなみに、水稲等は費用合計459万円に対し、自己資金302万円、差額は157万円となっています。

3⃣ 作目別の就農資金のポイント



残念ながら、前回調査と比較すると、多くの作目で費用合計が上昇しており、自己資金との差額は水稲等を除くすべての作目で増加しています。

作目別のポイントは次の通りです。

① 露地野菜と施設野菜は初期投資額が2倍以上違う。

露地野菜は収穫量が天候に左右されるので、複数の作目の時期をずらしながら栽培することでリスクを避けます。
まずは、露地野菜から始めて、軌道に乗ったろことでビニールハウス等の設備投資を行と、天候の影響も受けづらくなり収益も安定するのではないでしょうか。

一方で、ビニールハウスは設営や温室の維持が必要となり、材料費や動力光熱費等の必有経費が毎年掛かります。

② 水稲は初期投資費用が高くなりがちである。

トラクターの他に、耕運機やコンバイン、乾燥機など必要な機材が多く、初期投資費が高額になりがちです。一方、米の収穫は1年に一度となり、気象変化によるダメージも受けやしぃため、専業農家が減少しています。
水稲の新規就農はハードルが高いため、事業承継なども検討しては如何でしょうか。

③ 果樹は収穫までの期間が長い

果樹は初期投資費用こそ大きくありませんが、収穫までの期間が長くなります。
一般に、苗木を植えてから果実を収穫できるようになるまで、3年から8年を必要とします。
新規就農時に最初から果樹栽培に挑戦するのではなく、事業承継や、他の作目と並行して行うことが望まれます。

④ 花きは設備費用は掛かるが収益性が高い

花きは、施設の初期費用だけでなく、動力光熱費や荷運手数料が高くなります。露地野菜と比較しても、2倍以上の費用が必要と言われていますが、収益性は高いとされています。

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最後に私のおススメの移住地をご紹介します。
移住地選びの参考にしてくださいね。

 福井県勝山市
 
勝山市は、福井県の北東部、九頭竜川の中流域にあって、古くから繊維産業で栄えたまちです。
また、国内有数の化石発掘地で、日本における恐竜化石のほとんどが勝山市から発掘されており、世界三大恐竜博物館に数えられる「恐竜博物館」があります。
勝山市の私のおススメは、西日本最大級のスキー場「スキージャム勝山」ですね。
中部圏や関西圏からのアクセスが良く、スキーヤーにはたまらない環境と言えます。私も何度も通ったスキー場です。
勝山市は福井県内でも大変雪の多い地域ですが、スキーヤーには関係ないですね。逆に、雪の多い地域だからこそ、雪対策はなされていると言えます。
また、勝山市内の全ての公立小中学校はユネスコスクールに加盟しており、ESD(持続可能な社会の担い手を育む教育)推進に積極的に取り組んでいるそうです。
中部圏や関西圏からアクセスも良い、勝山の暮らしも良いのではないでしょうか。
 

最後まで読んでいただき有難うございました。
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移住プランナー| 田舎暮らし|プロ|
移住専門FP「移住プランナー」として活動をしています。これまで18年間2500組以上の移住相談に対応をしてきました。ここでは、私の経験からお役に立てる情報を日常的に綴っていきます。「移住」という夢の実現にお役に立てればうれしいです。大阪出身、北海道と鹿児島の3拠点生活中。