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練習の目的と成長度

中長距離走のトレーニングには「走力を上げるための練習」と「実力を発揮するための練習」があると考えています。一般的にポイント練習として実施されているのは主に後者。これは効果が目に見えやすく、繰り返すたびにタイムが上がるから速くなったと錯覚しがちですが、実は身体に蓄えた有酸素能力の貯金を吐き出してしまいます。このため、一時的には速くなりますが、長期的に見ると底上げがそれほど進みません。

すなわち、こういう「実力を発揮するための練習」ばかりやっていると頭打ちになりやすいのです。もちろん試合に向けてはそういう練習も必要なのですが、やりすぎるとベースの走力(有酸素能力)を高めるタイミングを失い、練習効果が落ちてしまいがちです。自分も大学時代はそちらに偏りすぎたことが伸び悩んだ原因だと思っています。

逆に今の私は「走力を上げるための練習」に徹することで高い練習効果をキープできていると感じます。試合に向けた準備は最低限しかやりませんし、全力で走って有酸素を吐き出すような機会もかなり絞っています。だから月間100km程度で一日の練習が20分Jogだけとか、大した練習をしていなくても無駄がなく、長い目で見ると走力が右肩上がりになっているのだと考えています。それと、無理をしていないことで故障をしていないのも大きいと思います。


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