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思いを受け継ぐ|JCI猪苗代創立45周年記念式典理事長挨拶

感謝

一般社団法人猪苗代青年会議所第45代理事長の職をお預かりしております宮澤重嗣です。

まずは、福島県知事 内堀雅雄様 ご名代会津地方振興局長 本田伸雄様
猪苗代町長 前後公様 ご名代総務課長 鈴木善弘様
磐梯町長 佐藤淳一様
北塩原村長 遠藤和夫様
衆議院議員 小熊慎司様
衆議院議員 菅家一郎様をはじめといたします日頃よりお世話になっております地域関係者の皆様
公益社団法人日本青年会議所東北地区協議会会長高橋隆太君、福島ブロック協議会会長金子善弥君をはじめといたします県内外よりお越しいただきました来訪JCの皆様
そして、一般社団法人猪苗代青年会議所OB会会長江花祥雄先輩をはじめといたします先輩諸兄姉の皆様

年度初めのお忙しい中、一般社団法人猪苗代青年会議所創立45周年記念式典にご臨席を賜り誠にありがとうございます。

ここに住んでいて良かったと思える地域

地域福祉と神社

さて、少し私の昔話にお付き合いください。

私は、現在神職として神社に奉仕しております。大学では地域福祉を専攻しました。地域福祉とは、「ここに住んでいて良かったと思えるような地域」について研究する学問です。
大学卒業後、神職の資格を取り、猪苗代に戻り、福祉施設に就職しました。
神社の勉強をしているときに気がついたことは、お祭りというものが地域住民の郷土愛や助け合いの心を育んでいるのではないかということです。
そこで、大学院で祭りと地域福祉の関わりについて研究しました。

葛藤と入会

神社や地域福祉について学びを深める一方で、実際に「ここに住んでいて良かったと思えるような地域づくり」を行えていないことに葛藤を覚えるようになりました。
そんなとき、入会したのが猪苗代青年会議所です。
青年会議所の活動・運動を通じて、実践の機会ができたことは、自分の世界が広がるかけがえのない経験になりました。

第二創業

先代宮司も、現在の宮司も兼業神職で、会社勤めをしていました。自分もそうでなければいけないという先入観がありました。しかし、青年会議所活動を続ける中、メンバーが社業を通して、地域をより良くしていこうとする姿を見て、私自身も神社を通じて貢献していきたいという思いが強くなっていきました。
そして、5年前に福祉施設を退職し、現在は神社を通して、この磐梯高原エリアを豊かに元気にするべく尽力しています。

原体験「村祭り」

振り返れば、きっかけはこどもの頃、村の青年、私の親世代が私たちのために行なってくれていた村祭りだったのではないかと思います。
村祭りの日、祖母や母が浴衣を着せてくれ、父や村の青年に連れられ、お神輿を担いだり、金魚すくいや盆踊りなど、毎年村祭りを楽しみにしていたことを鮮明に覚えています。
その村祭りも私たちが大きくなると途絶えてしまいましたが、4年前、今度は親世代になった私たちがこどもたちのために行えるようになりました。

青年会議所の存在意義

一人ひとりのより良い成長

人は思いを受け継ぐことができます。

猪苗代青年会議所は、志ある青年たちが会津喜多方青年会議所様の御支援をいただき1979年3月21日に創立されました。
この45年の歴史の中で、歴代理事長を始め、思いのある青年が数多く地域に輩出されました。
2022年度、2023年度と理事長の職をお預かりしていますが、理事長になって常に自問自答していることは、青年会議所は地域にとって必要なのかということです。

私は、必要である、と考えます。

地域は、家族・組織の集まりであり、家族・組織は、一人ひとりの集まりです。
そうであるならば、地域をより良くしていくためには、一人ひとりのより良い成長が必要不可欠です。

都市部と地方では、人々との交流や情報の量・質・多様さに差があります。
社会の変化に合わせて、社業を、地域をより良くしていくためには、常にアンテナを張り、自分自身を磨いていく必要があります。

世界へ繋がる扉

青年会議所は、県内はもとより、東北、日本、そして、世界につながっている「扉」です。
青年会議所運動を通して直接的にまちが良くなるということはないかもしれません。
しかし、まちづくりを通して、青年に成長の機会を提供することができます。人生の財産となる仲間を築くことができます。

会社は社長の器以上にはなり得ないと言われます。青年会議所というものを通じて、成長し、社業を通して地域に還元することで、地域がより良くなっていきます。
一人ひとりのより良い成長を期待するのであれば、世界と確かに繋がることのできる「扉」がこの地域にあることの意義は大きいと考えます。

思いを受け継ぐ

人は思いを受け継ぐことができます。
青年会議所に入会していなかったら、神社を通して、この地域を豊かにという思いには至らなかったと思います。

先輩方が志を持ち、思いを繋ぎ、地域の皆さまの温かいご理解ご支援をいただき、本年45周年を迎えることができました。改めて、感謝申し上げます。

45年の歩みを振り返り、先輩方の思いを確かに受け止め、これから50周年、60周年と迎えられるよう、青年により良い成長の機会を提供し、志ある、思いある青年を育て、地域に輩出しつづけていくことをお誓い申し上げ挨拶といたします。

本日は誠にありがとうございます。

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宮澤重嗣/MIYAZAWA Shigetsugu
會津藩祖保科正之公を始め、歴代會津藩主を祀る「土津神社」禰宜。
「幸福感受性の回復」という使命のもと、健やかな人間形成に資する會津武士道の矜持である「義」の心の発信に努めている。

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