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映画 「日日是好日」
にちにち これ こうじつ。
(※画像は映画とは関係がありません。)
監督は大森立嗣。主演は黒木華(はる)。
黒木華は本当にこれからもずっと楽しみな俳優! 大好き。
そして樹木希林・・・!!!!
凄すぎる。
本当に、役(お茶の先生)の人がドキュメンタリーでそこに映っているかのような、「役で生きている」ように見えるのだ。
春夏秋冬。
夏は夏なりに。雨は雨なりに。雪は雪なりに。
うつくしい日本の四季。
お茶の作法。
つくばいの水音。茶筅の音。庭の鳥のさえずり。風に草がゆれる音。
日の光。お着物。日本的な顔立ちの女優たち。
そして・・・仲のいい家族・・・!
日本映画の「みほん」のような映画でした。
ええ・・・
ほんとうに・・・
とてもよくできた映画で、
上品すぎて、家族が仲良すぎて!
私は途中何度もつかれてしまいました(笑)
黒木華の父役は鶴見辰吾だが、もうこの父娘がありえないくらい仲がいい。
大森監督のおうちって、ご家族がとても仲良かったのかなあ。
父:麿赤児、弟:大森南朋という字面からは想像がつかないけど(←失礼ですよ)。
どうしてこの世には
仲のいい・関係のいい家族と
そうでない家族がいるのかなあ。
仲がいい、というか・・・家族間の「信頼」なのかな。
私は家族というものにほとんど期待がない。信頼もあまりない気がする。
もちろん、一定の信頼はあるけど(母親は私の日記や本を勝手に処分したりしないし、弟は会社と嫁を大切にしているとか、そういう最低限の信頼だ)。
例えば弟が何か犯罪の容疑で逮捕されたとして(例えばですよ)
「刑事さん、あの子に限ってそんなことしません!」とは、私は言えない。
もちろん「え? あの子が?!」とびっくりするとは思うが、そんな風に人を無条件に信頼することは、家族・肉親であっても多分しない。(知能犯だった場合、「あの子はそんな犯罪ができるほど頭よくありません!」くらいは言うかもしれないが)
私の基本概念は
・人間、やるときはやる
・人間、条件がそろえばどんな酷いこともする
・本当の悪が見抜けるほど、私は人を見る目がない
である。
ただ、完全に信じられないことと、守ることは別。
私は、もし弟が何か悪い事に巻き込まれたら、万が一、弟が悪くても、弟を守りたいと思う。
それは彼が私の弟であり、そういうことをするのが「家族の義理」だと思うからだ。それが家族のスジっちゅうもんや(©岩下志麻)。
私は家族への信頼や愛情を「義理」という言葉でしか現せない。
仲のいい家族を見ると、それがフィクションでも、
「どうして、うちはそうじゃなかったのかなあ」とも、思ってしまう。
(そりゃもちろん、仲の悪い家族を見ているよりは、心が安らぐけど)
血がつながってようとも、人間と人間の巡り合わせなので、本当に仕方がないことですね。。。
そんなわけで、この映画に悪い人は(黒木華を結婚式直前で裏切った恋人以外)ひとりも出てきません。風景や人物、音、そしてなにより「お茶の作法」がうつくしい映画です。デートにぴったり!!!
ていねいに作られためちゃくちゃいい映画だし、
外国人にも「日本の茶道」の心(soul)をちゃんと伝えることができそう。
ただ、私はキアヌ・リーブスの「ジョン・ウィック」(※殺し屋のキアヌが悪人を殺しまくる映画)の方が心安らぐ、そういう人間もいるということでした(笑) 仕方ないよね・・・こればっかりはね・・・。
毎日がいい日、一期一会。
「日日是好日」
https://www.nichinichimovie.jp/
Amazon Primeでも見られます。
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