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知らないと認識することができない(セルフネグレクトや自分を大切にすることの話)
自分はセルフネグレクトをしていたのかもしれないなーと気づいた話と、彼氏の日常を見ていて「自分を大切にする」がどういうことなのかやっとわかってきた話です。
セルフネグレクトの概念を知った
セルフネグレクトという言葉をここ数年で知りました。
Twitter情報なので断片的ではあるけれど、セルフネグレクトとはお風呂に入らなかったり掃除しなかったりごはんを食べなかったり、とにかく自分の世話ができないというかやらない状態のことですかね。ざっくり、自分とその生活を成り立たせるのを諦めるって感じだろうか。何らかの理由で自分自身を大切にできず、そこに関心を向けることができないのだと思う。
私にもなんとなく当てはまるところがあった。
自分の場合はおそらく外で人の目に触れるところは気を配れるようで、洗濯やお風呂、掃除、衣服の手入れは問題なし。まあ見栄っ張りなんでしょう。問題は部屋の整頓と冷暖房、食事だった。
整頓とエアコンと食事がままならない
とにかく部屋が散らかるし片付けられない。
誰も見ないし帰るのも遅いし、ご飯食べて眠ることができればそれでいいから。綺麗に丁寧に過ごしたところで、どうせ自分しか見てないから。自分のためにそのエネルギーを使うのが勿体無いから。
部屋の温度を快適にすることもできない。
暑いけどどうせ部屋には自分しかいないからエアコンなんてつけなくて大丈夫。寒いけどつらいのは自分だからエアコンつけるのがもったいない。(いま思えば、毎年冬はこのせいで鬱っぽかったのかもしれない)
まともな食事も準備できない。
コンビニごはんで問題ない。自分に作ってあげる時間もない。お皿に載せ替える必要もまるでない。たまにパン屋さんでパンを買ってくることもあるけれど、リベイクなんてしたことがない。買ってきたスープが時間経って冷めてしまったから温め直す…なんてこともない。どうせ食べるのは自分だから。
自分をその型にはめることで把握した
こんな生活だったが自分に何か問題があるとは思っておらず、特大怠惰な奴なのだとしか思ってなかった。ただ、セルフネグレクトというものを知ってからは「もしかして?」と思うことが増えた。
とはいえ病院に行かなかったりお風呂に入らなかったり、倒れるまで絶食したりなんてことにはなっていない。だから自分がセルフネグレクトをしているわけではないとも思った。セルフネグレクトの傾向があって悩んでいる人に申し訳ないし、ただただ私が怠惰なだけかもしれませんからね。本当に。
でもこういうのって、きっと問題はその「程度」ではないんですよね。
「自分なんて」「どうせ自分だし」という共通する考えがどのように生活に現れるか。その違いでしょう。病院に行かないという行動に現れる人もいるし、部屋の温度を快適にしないという行動に現れる人もいる。程度じゃなくて、少しでも「どうせ自分だし」と思ったらもう、それが自分を蔑ろにしているということ。
私は自分を蔑ろにしていたのかもしれない。セルフネグレクトを知らなければ、認識することができなかった。
「自分を大切にする」を知った
とはいえ自分を大切にするとなると、高い服やら小物やら金をかけるようなことしか思いつかないんですよね。しかも「大切にしよう」と思って大切にできるならもうとっくに大切にしている。今度は、大切にする方法を知らないからできないんですよ。丁寧な暮らしに憧れていい皿を買ったり家電を買ったりしても使えないんです。
しかも、大切にしたところで何が良くなるのかもわからないからこれまた難しい。大切にしたところでまた「どうせ自分なので大切にするのが勿体無い」となってきてしまう。
でも、彼氏と暮らし始めてからだんだんわかってきた気がしています。私もできそう。
部屋を暖かくするし、パンはリベイクする
彼氏はリモートワークなので、(まあリモートワークしている人にとっては普通なのかもしれないけれど)夏は冷房、冬は暖房を1日中ずっとつけている。これがまあ驚きだった。
たしかにそうしないと今のこの日本では健康に生きることはできないのはマジで本当にそう。でも、私だったらどうだろうか。夜も冷房をつけっぱなしで眠ったことなんてひと夏に3日あるかないかだし、冬なんて布団にくるまって暖房はつけずに過ごしていたし。そんな人間からしたらもう驚きなんてもんじゃないでしょう。
一緒に住んでいるので私はこの恩恵を受けることになる。家に帰るととても涼しい/暖かいということが新鮮で有り難く、自分自身が丁寧に運び込まれた(?)ような気分になれた。※彼自身が快適に過ごしてるだけなんだけれども
それと、彼氏は焼き菓子やパンをトースターで温めてカリっとさせて食べる。少し冷めたおかずも温め直す。これも私にとっては特大のパラダイムシフトで、自分のためにこんな面倒なことをする意味がわからんとまで思うくらいだった。「そうした方がおいしい」らしいけどそれはわかっている。
冷たいまま食べようとすると「あっためないの?」と聞かれる。どうせ自分のだから…とそのまま食べようとすると温めてくれる。温め直してもらったおかずやご飯、焼き菓子を食べてみると、ほんとうにおいしい。びっくりするくらいうまい。もしかしてみんなこうやってご飯食べてるんですか?そうなら早く教えてよ。
彼氏はほかにも良い家電や服をきちんと比較して購入したり、おいしそうなクッキー缶やバウムクーヘンを買って毎日少しずつ食べたり、そうして丁寧に長く自分の幸せを作っているように見える。
もしかしてこうやって「自分を大切にする」をすればいいのかもしれない。
自分に自信がつき、ブレなくなる
彼氏は非常〜〜に自分に自信があるように見えます。自信があるというか、受け入れている感じ?肯定しているようにも見える。
これって自分を大切にすることが影響してるのではないかな。
私はとことん自信がない。強気に見られることもあるけど、対人関係の根底は何も自信がないし恋愛においてはブレる。自信がないと人を信じることもできない。すぐ相手の言動を深読みする。
その点彼氏はブレることがないように見える。相手が異性と出かけようと何とも思わないらしい(えー)。まあ何もないただの友人だろうと思うし、何かあったとしてももうそうなってからはどうにもならないから諦めるらしい。これ、強い人の仕草ですよね。
何がこうさせるかって、家庭環境やらなんやらあると思うけど、私はやっぱ「毎日少しずつ自分を大切にすること」の積み重ねなのかなと思った。
もちろんニワトリ卵かもしれなくて、自分を大切にしてるから自信があるのか、自信があるから自分を大切に扱うのかはよくわからん。でも関係はしてるよなあと思う。
「自分を大切にすること」で何がどう良くなるのか、メリットがよくわからんのもあってうまくいかなかったけど、彼氏の生活を見ていて何となくわかってきた。
自分を大切にすると自信がついてくる。
彼氏の生活を知らなければ、この結びつきも認識できなかったのでしょう。
知ることで認識できるのが面白い
カクテルパーティー効果じゃないけど、自分の脳内にその概念が生まれることで物の見方が変わるのが面白い。
せっかく知ることができたので、自分の弱いところを少しずつ変えていくために「自分を大切にする」をやってみようと思います。
まずは彼氏の真似から、ご飯をあたためて自分を快適に過ごさせて、少しの楽しみを作る。私はインプットとアウトプットの繰り返しに幸せを感じるので、その時間を作れたらもっといいのかもしれん。
そして自分自身にブレない自信もつけていけたらいいなーと思うなど。