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愚者の逆位置

タロットで、
愚者が正位置で現れたとき、

『あなたには無限の可能性があること』

を暗示しています


「とにかく動いてみろ」

「自分の思うままに」

背中を押される一言ばかり



では逆さま、逆位置で出てきてしまった時は?


友人におすすめいただき
自分の心を抉りながらも
読むのを止められないWeb漫画がある


痛いほど菊池あみ子(30)の気持ちがわかる


最後に付き合った人から5年彼氏がいない

(まるで一緒)


かといって
日曜日の午後にこころもとなさはやってきて
逃げるように
マッチングアプリでマッチした異性に会い続ける

(これも同じ、コロナでしていないけど)
(日曜日の午後っていうのもわかりすぎる)


はっきり言って彼氏が欲しいのかもわからない

(菊池あみ子はわたしなのかな?)

会社では?会社でも?
当たり障りない言葉を吐き出して
男性からの恋愛対象外になった方が
楽と割り切って


(やっぱりドッペルゲンガー?)


共感だけなら苦しくなかった

周りから消えつつある
独身の友人が1人できたようなもので喜ばしい

ただ、この漫画の恐ろしさは
読者という第三者的な立場に立てることだ

神の目線で
菊池あみ子の思考回路を追うと気づいてしまう

彼女自身が自らの手で
さまざまな可能性を閉ざしていることに


彼女のなかには『正解』がある

例えば
女性の「かわいい」のデフォルト(正解)がある

わたしは外見的にデフォルトに該当しない

だから該当しない女性に対して
周囲の求める『正解』である
適当な格好の三流女性を
割り切って演じているんです

だって、三流女性が
かわいらしい女性を演じたら滑稽でしょ?




すごくよくわかる

いつもぼんやり思っていたことを
言語化してくれたから


でも、

でも、

でも本当にまわりはそう思っている?

思い込みじゃないの?

菊池あみ子がおしゃれしたら
かわいいって言う人いるかもしれないのに...


と神になったわたしは思ってしまった


あれ、こころがいたい



自分が思っていたことを可視化されたことで
神になった自分が疑問符を投げ
こころにしゃっと
紙で切ったような薄い傷跡ができて
たらーと血が流れている

まるで自傷行為だ

血がとまらないなかでも
ページを捲る手が止められないのは
似たような思考回路をもつ
菊池あみ子の行く末が気になるからで

わたしがこの漫画を通じて
自分の思考回路のほころびに気づいてしまい
考え方を少しずつ改めようとするのように
彼女が変わるのか

それともこの思考回路のまま
エンディングまで突き進むのか

傷だらけになっても
最後まで見届けるし

なによりも、あみ子の幸せを切に願っている

◻︎



愚者の逆位置は、愚行。

東京から離れ 本の世界に旅行に行きたい =✈︎