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人間の欲求には、2つのタイプがある。
人間には、2つの欲求があります。
1つは、“必要だ”というもの。
もう1つは、“欲しい”というもの。
これを消費行動に置き換えると、
「生活するための消費」と「楽しむための消費」
に分けることができます。
大まかに分けると、
食品や日用品は、生活するためのもの。
外食やレジャーは、楽しむためのもの。
しかし、
この2つがすべて明確に分けられるものではありません。
生活消費の中にも楽しさを求める場合もありますし、
その逆もあります。
モノ・サービスを売るお店は、
この2つの消費タイプを
しっかりと見極めることが重要です。
実質のみで売るのか、
それに加えて付加価値を売るのか、です。
たとえば、八百屋さんを例にしてみると、
今やスーパーマーケットに勝つことはもちろん、
共存していくことさえムリです。
それは、実質のみで営業を続けて来たからです。
いくら新鮮なモノを安く売ろうとしても、
スーパーも同じこと
もしくはそれ以上のことをしています。
それなら、種類も量も豊富なスーパーに足は向きます。
しかし、こんな状況でもお客さまがたくさん来て、
繁盛している八百屋さんはあります。
有機栽培・減農薬栽培の野菜を扱っているお店です。
健康志向が定着して、多少高くても
安全な野菜を買おうとする人たちが増えているからです。
これこそ、付加価値で売るお店です。
また、野菜とともにお惣菜を売るお店も繁盛しています。
元々は八百屋さんだけでしたが、
売れ残りを加工して売り始めたことで、
売り上げはどんどん上がっていきました。
もちろん、味の良さがあったからこそのことですが。
何もしなければ、品物のロスが多くなるだけで、
やがて閉店となってしまうところでした。
この他にも、野菜の料理教室を開いたお店や
宅配を始めたお店も生き残りに成功しています。
「実質+α」をお客さまが求めているのです。
つまり、「生活するための消費」の中に、
「楽しむための消費」をプラスしているのです。
お店として大切なことは、
モノを通じて得られる“楽しい生活”を
提案していくことだといえます。
八百屋の例では、
「健康的な生活」「美味しいものを気軽に楽しめる生活」
「料理の楽しさを知る生活」「時間のゆとりのある生活」
をお客さまに提案していることになるのです。
お客さまは、
生活を楽しむ上で意味のあるものは高くても買うし、
意味がなければ、安くても買わないのです。
このあたりを自分のお店に置き換えて、
問い直してみてください。
はたして、
お客さまに「生活提案」までできているでしょうか。
売れないからと、
販売促進にばかり頭がいっていないでしょうか。
ムダなチラシばかり打っていないでしょうか。
粗品でお客さまを釣ろうと考えていませんか。
割引券? 先着○名様?
そんなことを考える前に、お店を見直してください。
あなたの売っているモノ・サービスは、
お客さまの『心の充足』を追求していますか。
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