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【think local】

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地域の課題というよりも、その取り組みへの問題提起です。(記事の一部は有料です。ご了承ください)
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テレビ局がないことのデメリット【local】

テレビ局がないことのデメリット【local】

私の暮らす茨城県は、日本で唯一「テレビ局のない」県。しかし東京キー局はすべて視聴できるので特に不便はありません。生活する上では。

『メディアの主流はもうweb、テレビはとっくに古い』

という意見も一面では正論です。しかし「地元にテレビ局がある環境」を経験してこなかったことでの文化や産業、住民マインドといったところでの格差は非常に大きく感じます。
今回の記事ではそれについて少し掘り下げて記述した

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ながらでどうぞ。【音声メディアの可能性】

ながらでどうぞ。【音声メディアの可能性】

以前ラジオ番組のために書いたコピー、やっと日の目を見た(
ちょっと前のことになりますが、コミュニティ放送からのオファーで番組を持つことになっていたんです。しかしコロナで白紙に・・・。
番組タイトルとコピー、そして初回の番組台本も自分で書いて出来上がっていましたが。

リアルなラジオには何回出ましたかね。マイクに向かったのは数えるほどですが、クライアントの「お供」は数多く。けっこう皆さん

ラジオも

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【play local】この動きには意味がある。

【play local】この動きには意味がある。

別に意識はして外しているわけではありませんが、マイnoteでは「ローカル」を取り上げることは決して多くはありません。

それでも最近は、自分も出演した水戸ファッションフェスタを記事にしたり、

地元色の濃い直近のイベントを取り上げてみたり。

生活の本拠を置く土地を、嫌いな人はいないはず。しかし、

衰退著しい地元を何とかしたいという人たちの気持ちはわかるけれど、あまりにも間違ったディレクション(

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LOUIS VUITTONの消えた街 【有料記事】

LOUIS VUITTONの消えた街 【有料記事】

[think local]
※ 本稿は地方の向き合う課題についてを取り上げており、ブランドビジネスに関する記述はありません。

昨年(2024年)末をもって、茨城県水戸市からルイ・ヴィトンが撤退した。入店していた水戸京成百貨店の「顔」とも言える存在だっただけに、関係者の落胆は大きかろう。

しかし元々ハイブランドが多く売れる街ではなく、並行輸入のブランド品を扱う店もいくつかあったがルイ・ヴィトン進

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高級ブランド撤退など求心力低下の危惧も、水戸駅前中心街で生まれ始めた再興の芽 | #ニュースイッチ @newswitch_
https://newswitch.jp/p/44215

拝啓 本間 幸司 様  【column】

拝啓 本間 幸司 様 【column】

まずは本間くん、29年間の選手生活お疲れさまでした。
長らく顔を合わせていないが知らぬ仲でもないから、ここでは「本間くん」と呼ばせてもらうことをお許しいただきたい。

ここ数年はベンチを温める時間の方が多く、またチームも戦績ふるわずJ2残留争いに終始する状況は悔しかったはずだ。J1の扉は遠く、手をかけることすら出来なかったことも含めて。
しかし、くさることなく今日に至るまで、(少なくとも私の中では

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Play fashion! : 「福田屋」は、水戸の文化そのものだった 【column】

Play fashion! : 「福田屋」は、水戸の文化そのものだった 【column】

「福田屋が水戸の文化だった」と言われても、ほとんどの人がそもそも福田屋が何者なのかは分からないだろう。
福田屋は茨城県水戸市発祥の洋服店であり、今や多くのブランドを擁するアパレル製造小売企業となった現在の「アダストリア」の旧社名だ。
地元・水戸でも福田屋の名を覚えているのはおそらく50代なかば以上の世代だと思うが、何かとメディアでイジりの対象になる北関東の街が(今では考えられないのが残念ではあるが

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ローカルメディア、岐路ふたたび 【think local】

ローカルメディア、岐路ふたたび 【think local】

25年前に創刊し、本県にフリーペーパーの無料宅配というフォーマットを定着させた情報誌が休刊となった。10年少々前は私自身も関与していたこともあり、創刊以来心血を注いだT社長、生え抜き編集長のY氏には労いの言葉を贈りたい。

力尽きたというより、よく今までもったなというのが正直な感想だ。フリーペーパーの無料宅配というビジネスモデルは、とうに過去のものになっていた。
フリーペーパーの発行原資は広告料だ

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変わるフリーペーパー 【think local】

変わるフリーペーパー 【think local】

当地(茨城県水戸市)では地域情報誌が無料宅配されるようになって20年以上になる。一部書店売りのものもあるが、それらは広告掲載店で無料で手に入る。事実上有償販売誌は駆逐されたことになる。

以前、無料宅配を始めた地域情報誌の制作会社で仕事をしていた。発行は別会社だが同じ建物の中で、実質一体の組織と言っていいだろう。

その当時はそれなりに勢いもあったが現在は発行原資を得る広告も減り、ページ数は1/3

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集客とは、収益そのもの 【think local】

集客とは、収益そのもの 【think local】

私の住まう街のサッカーJ2リーグ所属の水戸ホーリーホックが集客に苦しんでいる。
ホーム開幕戦で5,000人余、リーグ300勝を賭け大量動員が欲しかったであろう水戸市民(在勤者含む)優待試合でも3,000人強の集客に終わっている。足元、ホームタウン中のホームタウンである水戸市民向けの企画で、この数字は無い。

市民優待(市町村の日)デイは、ざっくり言えば対象市町村在住在勤者は料金半額に等しいので、入

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なぜ「まちづくり」にビジネス視点が必要なのか 【think local】

なぜ「まちづくり」にビジネス視点が必要なのか 【think local】

私の変わらぬ主張である。「まちづくり」にはビジネスの視点が不可欠だ。

まちづくり、(商店街、市街地)活性化、地方創成などなど言葉はさまざまだが、目指すところは同じ。だが、それに向けた活動が行われるとき、そこに費やされるリソース(労力や専門的知識)はほぼ無償であることが求められる。それで良いのだろうか。

良いわけがない。

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終わりなき「魅力の発信 」を終わらせよう 【think local】

終わりなき「魅力の発信 」を終わらせよう 【think local】

地方創成のためには魅力の発信を続けなくてはならない、というような話ではありません。
はたしてそれで『ちゃんと成果は出ているのですか?』という話です。

少なくとも私の暮らす茨城県水戸市では出ていないでしょう。でなければ今もって行政や市民団体などによる魅力の発信だとか、市街地だ商店街だと様々試みられることはないはずですから。
それが続いているということは、現状何も変わっていないということです。現状維

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不正は不正 〜早くもリスク顕在化

不正は不正 〜早くもリスク顕在化

水戸京成百貨店による雇用調整助成金の不正受給が明らかになった。これは民間企業の不祥事に止まらないリスクをはらんでいる。

水戸市は本年7月の新しい市民会館を水戸京成百貨店の向かいに開設する。水戸芸術館、京成百貨店を含めて「ミトリオ」という地域愛称を用いて、市街地活性化に取り組むことになっている。

そのプランが明らかになったときから、私は民間施設である水戸京成百貨店を取り込んだ内容に疑問を持ってい

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