私立学校への補助をどう考えますか? vol.472
ここ数年、自分の学校の私学助成金対策部として活動しています。
私学助成とは、国や県からの私立学校へ対する補助金です。
それの拡充を目指す署名活動の部署にいるわけです。
あくまでも、校務としてではなく組合活動の一環としてです。
私学助成にはいろいろな種類があります。
生徒にや保護者といった家庭に対しての助成金と、学校の運営のために出される補助金。
それらをすべて含めて私学助成というわけです。
その私学助成についてですが、さまざま賛否両論があります。
今日はそんな私学助成のあり方と関わり方について考えていきます。
私立学校なのに国が補助するの?
よく一般的に質問に挙がるのがこういった内容です。
私立学校に行くということは、お金を持っているということですよね?
ってことは助成金なんて必要ないんでないですか?
当たり前の考えだと思います。
現に私自身も勉強不測のために、昨年度まではそういった考えを持っていました。
しかし、多くの学校がその運営費の1/4をこの私学助成で賄っているのをご存知でしょうか?
いま、この私学助成は私立学校が存続していくためにはなくてはならないものになっているのです。
じゃあ、私立学校なんていらなくない?
そうなると、そこまで高い金額を国や県が払って維持する必要なんてないのではないかという意見も出てきます。
確かに超少子高齢化社会において、わざわざ公立学校に進学する児童生徒を減らし、私立学校を存続させるのは意味のないようにも捉えられます。
しかし、私立学校というのは姿形は違えど、公教育の肩翼を担う存在。
公教育のバーターではなく、公教育と私立教育があって初めて、一つの教育が成り立っているのです。
大体の場合、どちらかのみを経験して大人になることが多いので、両者の視点はなかなかないかもしれませんが、どちらも一定の人によって絶対不可欠な場所になっているわけです。
公立か私立か
公立か私立かなんていうのは結局のところ、どんな教育を子どもに受けさせたいかの違いでしかないのです。
そこに金銭的不自由があって、選択の余地がなくなるのはナンセンスなのです。
しかし、神奈川県においては高等学校の入試形態がそもそもそれをガン無視するような形をとっています。
文系か理系かという選択すら今や古いと言われつつある現代、公立学校を選ぶのか私立学校を選ぶのかで学校を見ずに、どんな教育を受けたいのかを選んでいく必要があるのでしょう。
そのためには私学助成によって、私立学校が存続していくのも大事ですし、私立学校を子どもたちが選択できるように家計を補助してあげる必要があるのでしょう。