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山崎隆之八段勝利! 第79期順位戦B級1組10回戦 対永瀬拓矢王座

昨日、12月24日は将棋の順位戦B級1組10回戦で今回はお休みの深浦九段を除く6局が一斉に行われました。(敬称は現在の段位としております。)

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、フリークラスの棋士を除くすべての棋士が順位戦に参加しており、上からA級、B級1組、B級2組、C級1組、C級2組に分かれています。
A級の1位は名人への七番勝負への挑戦権を獲得できます。

さて、私が冒頭の通り、B級1位在籍の山崎隆之八段に注目しています。
現在、山崎八段は第79期(2020年度)順位戦B級1組でこの対局が始まる9回戦まで、7勝1敗でトップを走っていました。

10回戦は現王座タイトル保持者であり、1月から行われる王将戦の挑戦者でもある永瀬拓矢王座という最難関の相手でした。
過去の対局成績も1勝6敗と山崎八段にとって非常に分の悪い相手です。

この山崎八段は以前から人と同じ指してを好まず、感性豊かなで「天才」と呼ばれています。トーナメントの優勝回数も8回を数えています。
将棋の最高峰のタイトルと言えば竜王戦と名人戦が双璧です。竜王戦は1組から6組まであります。山崎八段はトップの一組を九期も在籍しています。

私も解説等を聞いたことがありますが、非常に明るく楽しくユーモアのある解説をされていて、非常に人間的な魅力のある棋士だと思います。容姿端麗。将棋ファンの中でも山崎棋士のファンは多いと思います。

しかし、8大タイトルはいつもベスト4や決勝戦まで行くのですが、惜しくも敗れてしまい、タイトル挑戦も2009年の王座戦のみです。

さらに、順位戦(名人戦)B級1組では大変、大変苦労しています。66期(2008年)にB級2組から1組に昇格して、67期から現在の79期までB級1組に在籍しています。成績は以下の通りです。

 67期 5勝7敗
 68期 7勝5敗
 69期 6勝6敗
 70期 7勝5敗
 71期 8勝4敗
 72期 7勝5敗
 73期 8勝4敗←

 74期 5勝7敗
 75期 8勝4敗
 76期 5勝5敗
 77期 6勝6敗,
 78期 3勝9敗←

勝ち越し6回、負け越し3回、指し分け3回となっています。

特に惜しかったのは73期(2015年)です。順位は6位ながら8回戦まで7勝1敗とトップを走り遂に昇格かと思われましたが、残りの4局が1勝3敗と崩れて、8勝4敗が4人並びました。しかし8勝4敗の中で順位1位だった屋敷九段が昇格し山崎八段は惜しくも昇格を逃しました。

逆に昨年の78期では遂に降格の危機が訪れ、3勝9敗で3人が並びました。
ただ、幸い順位が6位で上位だったため、山崎八段は辛うじて残留しました。

この12年の間に、山崎九段と一緒に昇格した屋敷九段、橋本八段、広瀬八段、阿久津八段、稲葉八段、豊島竜王、糸谷八段、斎藤八段、菅井八段が、山崎八段を通り越してA級に昇格していきました。
相当、ご当人も悔しい思いをされたと思います。

A級10名、B級13名でB級1組を維持するのも非常に難しく、A級とB級を往復する棋士はいるものの、B級1組を連続13期(13年)も維持している棋士は山崎九段しかいません。

私は名人戦棋譜速報を契約していなので、結果はどうなったかと気を揉んでいました。

結果はタイトル通り、山崎八段の勝利!これで8勝1敗となり首位を維持しています。YouTubeで棋譜は見たのですが、素人ながら角換わりから3三に金がいる力戦模様から王が居玉で飛車角隣に並び、その後は王の上に飛車がいたり、飛車王角が横に並んだり、角の上に王がいたり・・・とほとんど見たことの無いような不思議な陣形となりました。
ただ途中から山崎九段の王の上部が開け、さらにかなり手厚くなって捕まりにくくなりました。

山崎九段の入玉が必至となり、一方永瀬王座の王は囲いはしっかりしつつも上部へのすぐの脱出は難しく、後手に九筋に飛車を打ち込まれ、山崎八段が角、金、桂2枚、香と歩5枚を持っており勝機無しと判断されたのか163手にて投了となりました。

残りは3局です。1月14日松尾八段(こちらもB級1組12期)、2月4日久保九段と3月11日郷田九段の両タイトル保持歴のある実力者との対戦となります。

ここで気を緩めることなく、全部勝つつもりで頑張って何とか初のA級に昇格してもらいたいと思います。

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
そして良い週末をお過ごしください。

未来志プロデューサー きむきむ
YouTube  「未来志【史】チャンネル」やっています。良かったら訪問してみてください。」
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