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ほとんどのことが目には見えない
大人になってから、『星の王子さま』を読んだ。
『星の王子さま』の名言と言えばこれ。
「ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。いちばん大切なことは目に見えない。」
「大切なことは目に見えない。」
物語中に出会ったキツネが、王子さまに教えてくれた秘密だ。
僕はこれに対して異議を唱えたい。
「大切なことが目に見えない」のではない。
「ほとんどのことが目に見えない」のだと。
昨今、ビジネスにおいては、可視化や数値化が重要視されている気がする。
・社員の能力を数値化したり
・コミュニケーションスキルを数値化したり
・人間の行動パターンを可視化したり
なんでもかんでも見えるようにしたがる。
なぜなら、不安だからじゃないだろうか?
・何か目安となる数値が欲しい
・ちゃんと仕事をしているか管理したい
・判断が正しいかどうかの根拠が欲しい
感覚や感性に自信が無いから、目に明らかなものに飛びついてしまう。
ほとんどのことが目には見えない。
社員が仕事中に何を考えているか?
社会の中で何が起こっているか?
モチベーションがどうなっているか?
相手がどう思いながら話しているか?
自分は何がしたいのか?
どのくらい幸せか?
ほとんどのことは目に見えない。
だからこそ、どうするか?
「完璧に理解することは難しいけれど、理解しようとする姿勢は忘れない」
これが、今の僕の方針。